平成22年第1回定例会 予算特別委員会
2010.3.12
〇谷村委員 それでは、質問をさせていただきます。
一昨年のリーマンショック以来の世界同時不況がグローバル社会を席巻しました。今回の金融危機を招いた信用バブルの背景には、投機性を至上視したデリバティブ市場、金融派生商品マーケットの拡大などがあり、その開発には最先端の金融工学が駆使されていたといわれております。まさに金融市場のカジノ化。金融市場でカジノを楽しむように熱中していた人々によって起こされたと指摘をされております。
歴史は繰り返すとよくいわれますけれども、繰り返すべきでない歴史ほどよく繰り返されるわけであります。八十年前の大恐慌、これは前世紀の大恐慌と呼んでもいいと思いますが、そして、今回の世界大不況、この二回の経験で明らかになったことの一つとして、近代、あるいは現代文明における価値基準の喪失が指摘されております。金銭がすべての尺度であり、それ以外の価値基準を持たない。人間の価値基準をどれだけ金銭や利益を手にすることができるかといった経済的能力に専らゆだねていく生き方、ライフスタイル、また、それが文明のトレンド、傾向性となってしまっております。
前世紀初頭のフランスの哲学者、シモーヌ・ヴェーユは、二十世紀前半の本質的な特性は、価値の概念の希薄化、いや、ほとんどその消失とし、価値感情欠乏症と名づけました。二十一世紀が十年目を迎えましても、その状況は全く変わっておりません。
イギリスの歴史家、アーノルド・トインビーは、その著書、「試練に立つ文明」の中で、我々は歴史をして繰り返させるべく運命づけられているのではありません、つまり、我々の努力を通じて、我々の順番において何らかの新しい先例のない変化を歴史に与える道が我々には開かれているのでありますと述べております。
これまで十年余り石原都知事は、絶えず文明工学の視点、文明史観というものを明確に持って、その上でさまざまな都市政策を打ち出し、それを世に問い、着実に推進してこられました。スペインの哲学者のオルテガが、他者との共存が野蛮と決別する文明の絶対要件としましたが、他者性の尊重、あるいは他者性の習慣化こそが今大変重要な視点になっていると思います。いいかえれば、人のために尽くすことによってみずからを輝かせる力、輝かせていく生き方、これを個人でも、地域社会でも、国でも、国際社会でも広げていく、その行動こそが重要であります。
その意味におきまして、東京都では、石原都知事が旗振り役となって八都県市の首都圏サミット、当初は七都県市、間もなく九都県市になりますが、これを早々に立ち上げられ、海外諸都市との連携、国際貢献、そして明確な都市戦略を持って世界先進都市東京の構築を目指してこられました。
具体的には、アジアネットワーク21で海外諸都市の連携を図り、いよいよ始まるキャップ・アンド・トレードを進め、このノウハウを伝えていくことにより国の内外にも貢献し、そして、新たな水ビジネスへの参入によって都市戦略を明確に描いた国際貢献も新たに展開をされようとしております。
現在、国政が混迷をきわめ、日本を取り巻く状況がますます厳しくなる中で、今こそこの十年間の都政の姿がこの国の未来を開く手がかりになると思います。
そこで、知事に、これまでどのような信念で都政運営に当たってこられたのかを改めてお伺いし、そしてさらに政治と行政は今後いかにあるべきとお考えか、ご所見をお伺いしたいと思います。
〇石原知事 おっしゃったとおり、現代における価値観というのは、決して健全なものではないと思います。しかし、やはり市場原理主義というのを標榜する、非常に限られた、非常にセルフィッシュな価値観というものが機軸になって物事が動いているところに大きな混乱を超えた悲劇が到来していると思います。
就任以来、日本の心臓部であり、頭脳部である東京というものを支えるためにも、東京を含めて、日本の現代社会を襲っている危機というものの本質を懸命にとらえまして、東京から日本を支えて、かつ変えるべく努力もしてまいりました。それに当たっては、都民、国民の英知と力を集めて、八都県市やアジアの大都市などとの連帯の中で物事を効率よく解決していく努力もしてまいりました。
人間の非常に営利主義、物欲主義というものがもたらした環境の破壊というものは、本当に我々の存在の舞台である地球そのものを損なおうとしておりますが、ただ、やっぱり私は市場原理主義については批判的でありましたけれども、それが一時流行のようにいわれたこともありますが、あるときテレビを見ておりましたら、非常にしっかりした、高齢の経営者が、四十代のアメリカの若造が--若造といっちゃ申しわけない、四十代の人を。若い経営者が、ファンドマネジャーが来まして、日本の非常に優秀な技術を持つ、ダイヤモンドでいろいろ工作する会社を、売りに出せといって社長に迫ってました。そのときに七十代の社長が、あなたのいうことは全然間違っておる。この会社は株主のためのものじゃない。私は、会社というものは社員のため、社会のためにあるので、君らマネーゲームをやっている人間のためにあるんじゃない。会社の株を売るつもりは全くないといって突っぱねたのを、非常に私は印象的に残っておりますが、やっぱりそうした共通がまだ日本にも残っておりますし、目先の物欲にかわる人間の正当な欲望もあると思いますから、それを満たすべく議会と一緒に努力していきたいと思っております。
〇谷村委員 大変にありがとうございます。
この十年間の都政に取り組んでこられました知事の信念の一端をご披露いただいたわけでございますが、政治をあずかる者には、石原都知事のように、確固たる文明観、歴史観、あるいは思想、哲学、理念が必要でありますし、それらにはもちろん多様性があってしかるべきでありますが、そうしたものに何ら裏づけされることのない政策、近視眼的な政策を掲げるほど今の世界、日本、東京には、実は時間的猶予が与えられているわけではありません。我が国は、少子高齢社会の到来にしっかりとした対応ができないまま、次なる大きな波、人口減少化社会を迎えているわけであります。
欲望の無限拡大、無限解放を容認する近代文明に対し、ローマ・クラブのリポート「成長の限界」が警鐘を打ち鳴らして、既に四十年になります。さきの衆議院選挙では、これに逆行するかのような社会的欲求というものをかき立てるだけかき立てて、マニフェストを掲げた政党が政権をとりました。思想性も哲学性も理念も全く感じられない、浮薄な政策の羅列の行く先は、現在報道されている政権の姿を見れば自明の理であります。政治と金、普天間、八ッ場、すべてぐちゃぐちゃになるだけで、都政でいえば築地市場、新銀行を見れば明らかにこの姿を呈しているわけであります。
石原知事には、ぜひこの一年も力強いリーダーシップで都政をリードしていただきたいと思います。
さて、先ほど東京都の都市連携、国際貢献、都市戦略の三本柱の取り組みについて触れさせていただきました。現在、国でもアラブ首長国連邦のアブダビ首長国での原発受注、原子力発電所の受注の失敗を教訓に--韓国に負けたんですね。フランスでは、韓国に負けたということで大騒ぎになっているようでありますが、今後は国家戦略として位置づけて、官民が一体となって海外での原子力発電所の受注に乗り出すというふうにいわれております。
地球温暖化への関心の高まりを受けて原子力ルネサンスというそうでありますけれども、新たな水ビジネスでは一千三百万都民に大規模な水道事業を運営してきた東京水道の持つノウハウ、また、高い技術を持って都市戦略として世界に乗り出す。ともに新しい分野であり、大変にすばらしいことであると思います。
そこで、東京水道が世界に誇る水道技術の一つに水質管理があります。この最新技術を活用した高度浄水処理による安全でおいしい水の供給がいよいよ私の地元東村山浄水場でもスタートいたします。その結果、東村山を初めといたします広範な多摩地域でこのすばらしい高度浄水処理が飲めるようになるわけでございますが、意外と都民、住民の方々はご自分が飲まれている水道水がどこの浄水場から送られてきているか、ご存じないわけですね。ですから、高度浄水処理が導入される意義に加えまして、その区域についてもぜひお伺いしたいと思います。
〇尾崎水道局長 高度浄水処理は、オゾンによる分解作用や生物活性炭による吸着、分解作用により、通常の浄水処理では十分に対応できない臭気原因物質や有機物などの除去、低減に効果を発揮します。
東村山浄水場の高度浄水施設は、この三月に完成、通水し、四月上旬には全面的に稼働いたします。本浄水場から供給される水道水は、今回、利根川水系の原水を全量高度浄水処理することにより、従来から水質が良好である多摩川水系の水と合わせ、より一層おいしい水となります。
東村山浄水場は、東村山市を初め北は清瀬市から南は多摩川を越えた日野市や稲城市まで、多摩地区十七市町と練馬区の一部を含む広範な地域を給水区域とし、約二百万人のお客様に水道水をお届けしております。利根川水系の原水を全量高度浄水処理して、これだけ広い地域のお客様においしい水をお届けするのは当局としては初めてでございます。
〇谷村委員 多摩の人口は四百万人でございますので、一部練馬区が入りますけれども、多摩都民の約半分の地域に及ぶわけであります。東京水道に対する都民の皆様からの評価は着実に上がっております。
そこで、アピールも含めまして、安全でおいしい水の供給に向けた施策の推進について、尾崎水道局長のご決意を改めてお伺いいたします。
〇尾崎水道局長 今回の東村山浄水場の高度浄水施設の完成により、利根川水系のすべての浄水場に高度浄水処理が導入されることになります。今後とも、より一層安全でおいしい水をお客様にお届けするため、平成二十五年度末までに利根川系取水量の全量を高度浄水処理できるよう、金町、三郷、朝霞の各浄水場における高度浄水施設の拡充工事を着実に推進いたします。
あわせて、カルキ臭の原因の一つとなっている残留塩素の低減化に向けた取り組みや直結給水方式の普及促進、貯水槽水道の適正管理に関する指導、助言など、より安全でおいしい水の供給のための対策を推進してまいります。
さらに、こうした取り組みについて幅広くお客様に理解していただけるよう、効果的な広報を展開いたします。
これらの施策を積極的に推進し、局を挙げて安全でおいしい水の供給に向け全力で取り組んでまいります。
〇谷村委員 ありがとうございます。世界に誇る東京水道としてぜひこれからも取り組みを進めていただきたいと思います。
次に、今まさに卒業式のシーズンであります。ここで突然ですが、大原教育長、現在、卒業生の間で卒業ソングとして一番歌われている曲は何かご存じですか。質問ではありませんで、オリコンで四年連続一位となったのが、三人組のロックバンド、レミオロメンの「三月九日」という曲であります。三日前の三月九日に放映されましたNHKの「クローズアップ現代」によれば、この曲を卒業式で合唱する学校も多くあるようであります。
「新たな世界の入口に立ち 気づいたことは一人じゃないってこと 瞳を閉じればあなたが まぶたのうらにいることで どれほど強くなれたでしょう あなたにとって私もそうでありたい」こういう歌詞でありまして、人生の旅立ちを迎える者同士のぬくもりのある目線が共感を呼んでいるとのことであります。
昨年の世界全体の失業者数は記録史上最悪となる二億一千九百万人以上に達するといわれておりますが、我が国においても状況はかなり深刻であります。二〇〇九年の都内の完全失業率は四・七%、七年ぶりの上昇となっているというふうにお伺いいたしました。特に若い世代に及ぼす影響はとても大きく、社会人としてスタートラインに立つ時期から働く場所が得られなかったり、突然に職を失うということは、経済的困窮もさることながら、自分が社会で必要とされていないことへのショックや将来への不安が募り、ひいては生きる希望まで打ち砕かれてしまう結果を招きかねないわけであります。
都は、高校新卒者の厳しい就職環境を受け、過日の我が党の代表質問に対しまして、特別相談会の実施や東京しごとセンター、またしごとセンター多摩で新卒緊急応援窓口を設置するとご答弁されました。卒業後の支援体制もできたことを高く評価するものであります。
そこで、今まさに卒業を迎えつつある高校生の未内定者に対する支援の取り組み内容について改めてお伺いをいたします。
〇前田産業労働局長 高校生の未内定者に対します就職支援につきましては、去る三月九日と十日に、高校、大学の卒業予定者等も対象とする特別相談会を実施したほか、来週十五日には飯田橋のしごとセンターとしごとセンター多摩に新卒緊急応援窓口を新たに設けまして、個別カウンセリングを中心としたきめ細かい支援を行い、早期の就職に結びつけてまいります。
また、しごとセンターで今月実施予定の各種グループワークやセミナーにつきましては、高校生の未内定者が優先的に受講できるよう新たに特別枠を設けることといたしました。
こうした取り組みの実施に当たりましては、未内定者の利用が促進されますよう、各高校の協力を得て、一人一人に新卒緊急応援窓口やサービスの内容を確実に周知してまいりたいと思います。
〇谷村委員 大変にすばらしい新たな取り組みであります。
今まさに高校の卒業未内定者の支援に全力を挙げていただきたいと思いますけれども、こうした厳しい就職状況はしばらくまだ続くと思います。今後は卒業後だけでなく、在学中からの支援も新たに必要ではないかというふうに思います。特に年が明けても就職が決まらない生徒、あるいは学生さんにとっては、既に幾つか会社訪問をして、それでも内定をかち取ることができない。友達は新しい進路がどんどん決まっていく。一人残されたような孤独感の中で卒業式までという一つのデッドラインが日々日々身近に迫ってくる。こういう状況に置かれるわけであります。
各学校においても全力を挙げていただいているとは思いますが、こうした高校生に対してこのラストスパート期間、高校内定者の状況というのは十月末と年末に二度発表になりますけれども、その後というのは一切の完了のすべての内定率が出るわけですが、年が明けて卒業式までのラストスパート期間にこそ、卒業してからではなく、東京しごとセンターやしごとセンター多摩のヤングコーナーやジョブカフェで持てる力をすべて発揮していただいて、さらなる支援をしていただく必要があると思いますが、見解をお伺いします。
〇前田産業労働局長 高校生の就職支援につきましては、学校現場とハローワークが連携して実施しているところですが、現下の非常に厳しい雇用情勢のもと、年が明け、卒業を間近に控えても内定を得ていない高校生の支援に当たっては、こうした取り組みに加えまして、東京都しごとセンターのノウハウも最大限に活用して、サービスの選択の幅を広げるということが重要と考えております。
このため、今年度はこの三月から緊急支援を実施しているところでございますが、来年度は今後の雇用情勢も勘案しつつ、年明け一月にも新卒予定者の特別応援窓口をしごとセンターとしごとセンター多摩に開設したい、こう考えております。
また、窓口では個別担当者制によるカウンセリングにより、未内定者の心のケア、モチベーションのアップなども図りながら、きめ細かな支援を行ってまいります。さらに、自己PRや面接対策などの実践的なセミナーも組み合わせ、高校生の就職を支援してまいります。
一方、在学中の高校生の支援の実施に当たりましては、効果的なものとしていくため、できるだけ早期に関係機関による検討組織を立ち上げ、その中で実施方法や役割分担、支援内容等について検討してまいります。
〇谷村委員 明快なご答弁をありがとうございます。
さて、受け入れ側の体制は大丈夫だとのことでありますが、ただいまご答弁いただきました、しごとセンターと各高校が密接に連携した新たな支援の仕組みづくりにつきまして、早急に検討組織を立ち上げて、ぜひご検討を進めていただきたいと思います。
また、しごとセンターの機能をより発揮していくためには、本来このラストスパート期間ではなく、就職期間に入る前の段階から職業意識の涵養やみずからのキャリアの方向性を固めておくことも重要であります。
この点につきましては高校のキャリア教育の中で取り組まれてはおりますけれども、就職活動を行う高校生に対してはより早い時期から東京しごとセンター、あるいは外部機関を活用して、就職指導を強化していく必要があると考えますが、所見をお伺いします。
〇大原教育長 現下の大変厳しい雇用状況にあっては、就職を希望する高校生に対して、校内における面接指導や小論文指導などの就職指導にとどまらず、外部機関との連携を強めた就職指導を行っていく必要があると認識しております。
こうしたことから、既卒者だけでなく、新卒者も対象とした東京しごとセンターを活用し、就職に関する一貫したワンストップサービスを高校生に提供することは最も有効な方策の一つと考えられます。この春の卒業生でまだ就職が決まっていない生徒や来年度以降緊急な支援が必要な就職を希望する生徒に対しては、今産業労働局長から話がございました東京しごとセンターが設置いたします緊急応援窓口等を積極的に活用するよう各学校を指導してまいります。
また、今後は都立高校の就職を希望する三年生だけでなく、一、二年生に対しても東京しごとセンターの事業を広く紹介し、長期休業期間や放課後、土曜日などにおきまして、積極的に参加することを促すなどいたしまして、学校における就職指導を強化してまいります。
〇谷村委員 明快なご答弁ありがとうございます。
先ほどのレミオロメンの「三月九日」という曲ではありませんが、自分のために、自分一人のためにいろいろな人が応援してくれている。「新たな世界の入口に立ち 気づいたことは一人じゃないってこと」これを実感して、地域や社会で貢献していく若き社会人を数多く輩出していっていただきたいと思います。
次に、昨年来、新聞報道等で大きな問題となっております国民健康保険組合、いわゆる国保組合について質問いたします。
この国保組合は、食品販売業や建設工事業などの同種、同業の方たちが加入する国民健康保険であります。都が認可している国保組合は全部で二十二あり、相互扶助の精神に基づき、高い保険料収納率や保健事業による医療費適正化への取り組みなど、保険者機能を発揮して運営されているわけであります。
ところが、最近、とんでもない事件が起こりました。全国建設工事業国民健康保険組合、いわゆる全建国保において、無資格加入や偽装加入があったとの報道がなされました。報道によりますと、徳島県の支部では企業を退職した年金生活者が、市町村国保の高い保険料を免れるため、建設工事業に従事していないにもかかわらず、従事しているとして、この組合に加入しているとのことであります。
また、北海道の支部では、本来協会健保に加入することが義務づけられている法人が、社員をグループ分けして架空の個人事業所の従業員にしたり、届け出の事業所名から株式会社や有限会社の表記を外すなどして、偽装加入しているとのことであります。この組合には平成二十年度だけでも約二百三十七億円もの国庫補助金が交付されているわけでございまして、つまりは、無資格者の医療費に国民の税金が不当に使われていることになるわけであります。
そこで、都は、指導監督官庁として、今回の無資格加入、あるいは偽装加入問題について、どのような対応をしているのか、まずお伺いをいたします。
〇安藤福祉保健局長 全国建設工事業国民健康保険組合は、五十九支部に約九万人の組合員が所属する全国組織でございますが、東京に本部を置いているため、都が認可庁として指導、監督を行っております。
事件発覚後、当該組合に対しては、厚生労働省と合同で指導検査を実施し、さらに無資格加入問題の実態を把握するため、組合員全員の資格について調査するよう指示したところであります。
今後も無資格加入問題の是正に向け、国と協議をしながら指導してまいります。
〇谷村委員 昨年十一月三十日の朝日新聞の報道につきましては、公平を期すために申し上げておきますが、朝日新聞社さんに対して全建総連、全国建設労働組合総連合さんが抗議されておりますし、東京土建さんのホームページ等でも見解と主張が出ておりますので、この記事につきましてはここではあえて触れませんが、平成二十年度の医療費、事務費等及び特定健診等で六十八億円が都の認可している二十二団体に支出されているわけであります。そのうちこの東京土建さんには、都からの補助金のちょうど半分、三十四億円が行っているようでありまして、大変に驚きました。これは今回の質問の本旨とは関係ありませんが、この額に驚いたわけであります。
しかし、今回の全建国保による無資格加入問題について、朝日新聞では、十一月三十日付の報道以外にも何度もこの問題を取り上げておりまして、国民健康保険組合制度、いわゆる国保組合制度についての問題点を幾つか指摘しております。
要約してご説明しますので、知事、ぜひここからお聞きいただければと思いますが、まず一点目ですが、ご存じのとおり、我が国の医療保険制度では会社員の方は健保組合等の被用者保険に入ることになっております。それ以外の方は国民健康保険に入ることになっており、基本的にはどっちに入るかということは選べない制度になっているわけであります。しかし、建設関係者だけでなく、医師、薬剤師、弁護士など、国保組合への加入が認められている一部の人たちだけが、市町村国保と国保組合、どっちに入った方が得か、保険料が安いかという、そういうことで有利な方を選べるという、そういう制度になっているわけであります。
朝日新聞の記事ではわかりやすくまとめておりますので、読み上げますと、自営業者らが加入する市町村国保の保険料は所得などの負担能力に応じてふえるが、国保組合は年齢や家族構成などで一律に決まる。このため、所得が高い人ほど国保組合が有利になりやすい。また、国保組合に比較的裕福な無資格者が流入してくる現実は、ちょっと中略しますけれども、一部の人だけが市町村国保との比較で有利な保険を選べる制度の問題点が浮かび上がってくるというふうに説明しております。これが一点目の問題。
二点目の問題ですが、これは朝日新聞の記事を続けて読みますけれども、日本の皆保険制度は、負担能力が高い人が助け合いに加わることで成り立つ面があるわけであります。多額の公的助成を受ける国保組合の存在は公平を失っており、負担のあり方の見直しが急がれるとありまして、どういうことかというと、結果として、負担能力の高い人が市町村国保から抜けてしまって国保組合に行くということを指摘しているわけであります。この国保組合の存在は、国民皆保険制度の中で公平を失するのではないかとの趣旨であります。
そして三点目に、朝日新聞の記事では、国保組合では保険料を低く抑えたり、入院時に傷病手当を出したりするなど、法定給付を上回るサービスを提供している。この傷病手当というのは現金給付でありまして、法定給付に対し任意給付というのがあるわけですけれども、法律で認められているわけですが、例えば五日以上入院すると、百八十日間を限度に一日四千円から五千円給付される。市町村国保はとてもできない仕組みでありまして、だから今、テレビでよくコマーシャルしておりますのが、民間の医療保険、高齢者の方でも入れる保険が数多くできているわけですけれども、この国保組合ではこういうシステムになっているわけであります。これが三点目。
そして四点目には、こうした健康保険での優位性で加入を促し、その母体となる業界団体、あるいは労働組合への加入も促進しているということであります。朝日新聞では、建設業や造園業などの業界団体が国保組合の運営に関与しており、保険加入者にこうした母体組織への入会も促していることが多い。入会金や年会費によって母体組織の強化にもつながりというふうにいっております。
国保組合によっては、業界団体の母体組織に入らなくても、国保組合に加入できるものもあります。しかし、例えば東京土建さんのように、労働組合に加入しないと、市町村国保より優位な所得の場合でも、国保組合には加入させないという、こういう国保組合もあるわけであります。
そして五点目に、国保組合への加入の際は、資格審査が事実上各国保組合に任されているということであります。朝日新聞では、入会金や年会費によって、母体組織の強化にもつながり、これが資格審査の甘さにつながっているとの指摘もあるというふうに書いてあります。
こうした報道による指摘について、都の認識をお伺いしたいと思います。
〇安藤福祉保健局長 国民健康保険組合は、区市町村の国民健康保険を補完するものとして国民健康保険法に基づき設立される法人であります。法によりまして国保組合の加入資格やその審査方法、給付内容等は、組合みずからが設立の趣旨や経緯、業種の特性などを踏まえて規約等に定めるものとされておりまして、これに基づき、それぞれの組合が適切な運営に努めるものであります。
都といたしましては、国保組合の健全な事業運営が図られるよう引き続き指導してまいります。
〇谷村委員 法律に定められている制度でありますので、都のお立場としての見解もよく理解できるわけでありますが、冒頭にお答えになりました区市町村国保を補完するものとして国保法に基づかれているわけですけれども、むしろ区市町村国保の抜け道になっているのではないかという指摘があるわけであります。
区の国保料は、二〇一〇年度、前年度比で一人当たり六千円以上、今度は大幅に値上げが見込まれております。多摩の市町村でも国保税の値上げが検討されているところもあるわけでございまして、市町村国保に加入しておられる一般の方々からは、ただいまご紹介させていただいた朝日新聞の記事をお読みになって、国民皆保険制度の中で制度設計上大きな疑問が残る、不公平だという声が大変に強いということを、この場をおかりしてお伝えをいたしておきたいと思います。
さて、全建国保による無資格加入問題、あるいは偽装加入問題を受けて、今後の再発防止策についてでありますが、先ほどの朝日新聞で指摘されているような五つの問題点、これを考慮しますと、この組合のほかにも無資格加入や偽装加入があり得るのではないかとの疑念に都として明確に答えていく必要があると思います。毎年毎年七十億円前後の都税がこの組合に支出をされているわけでありますから、当然のことであります。
問題となった国保組合は、加入資格の確認を業界団体が発行している証明書によって行うなど偏りがあったようでございます。加入資格の確認はもっと厳正に行うべきであります。また、国保組合によっては、定期的に資格調査を行い、みずから適正化を図っている国保組合もあるというふうに伺っております。都はこのような取り組みをすべての国保組合に指導すべきであり、再発防止策を講じるべきであると思いますが、見解をお伺いします。
〇安藤福祉保健局長 組合員の加入資格を確認いたしますことは、国民健康保険を運営する保険者にとって最も基本的かつ重要な責務であります。都は、毎年、すべての国民健康保険組合に対して指導検査を実施しておりまして、平成二十二年度は、組合みずからが資格確認の適正化に取り組むよう重点的に指導してまいります。
〇谷村委員 ぜひ重点的に指導していただきたいんですが、ここが問題なんですけれども、毎年毎年すべての国保組合に対し指導検査を実施しているということなんですが、東京都の担当者って三人しかいないんです。三人。例えば都内に七百人しかいない国保組合も、あるいは、例えばですけれども都内に二十万人いらっしゃる東京土建さんにも、この三人で一日しか行かないわけです。これで本当にきちんとした指導検査ができるのかという疑問も残りますので、ぜひ指導検査体制の強化、指導検査の公平性の確保を図っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
続きまして、多摩北部地域の都市基盤整備について質問させていただきます。
平成二十年の第四回定例会での本会議一般質問におきまして、東村山駅周辺の踏切の連続立体交差化について質問をさせていただきました。昨年、平成二十一年四月に、見事国土交通省によります新規着工準備採択をかち取っていただきました。
そこで、道家技監に、西武新宿線東村山駅付近の鉄道連続立体交差化に向けた最近の取り組み状況についてお伺いをいたします。
〇道家東京都技監 連続立体交差事業は、さまざまな面で効果の高い事業であります。
西武新宿線東村山駅付近については、交差する都市計画道路東村山三・三・八号線が第三次事業化計画の優先整備路線であることや、まちづくりへの取り組みの熟度が高いことなどから、昨年度、連続立体交差事業の事業候補区間に位置づけ、今年度、新規着工準備箇所として国に採択をされました。現在、西武鉄道と連携して構造形式や施工方法の検討を行っており、国との協議を始めたところでございます。
今後とも、必要な財源の確保に努め、地元市や鉄道事業者と連携して、事業化に向け着実に取り組んでまいります。
〇谷村委員 昨年の国土交通省によります新規着工準備採択につきましては、全国で三カ所だけだったわけでありまして、そのうちの一つが東村山駅付近の連続立体交差事業であったわけでございまして、ご尽力に改めて感謝をいたしたいと思います。
次に、新青梅街道の東大和市から武蔵村山市を通り瑞穂町に向かう東西六・七キロメートル区間ですが、昨年、交通量調査なども行われ、本区間の事業の進め方などについて都と地元市の三市町で構成される行政連絡会で議論されたということであります。
そこで、新青梅街道の事業化に向けた取り組み状況について改めてお伺いをいたします。
〇道家東京都技監 新青梅街道は主要な骨格幹線道路でありまして、立川東大和線から西側の延長六・七キロメートルの区間を第三次事業化計画における優先整備路線に位置づけております。このため、都は、沿線の東大和市、武蔵村山市、瑞穂町と設置いたしました行政連絡会で意見を聞きながら、事業の進め方などについて検討を行ってまいりました。
この結果、全体を五区間に分け、南北方向の幹線道路との交差点における交通混雑の早期解消を図るため、まず立川東大和線と交差する区間、次に瑞穂あきる野八王子線と交差する区間、続いて八王子武蔵村山線と交差する区間の順に事業化することといたしました。
現在、事業化の準備を進めるため、全線にわたり基準点測量を実施しております。
〇谷村委員 大きな期待が大変周辺住民から高まっているところでございます。そこで、東大和市内及び武蔵村山市内における今後の事業化に向けた取り組みについてお伺いをいたします。
〇道家東京都技監 東大和市及び武蔵村山市内の新青梅街道、延長五・三キロメートルのうち、立川東大和線と交差する一・一キロメートルの区間については、来年度、現況測量を実施し、用地測量にも着手する予定であり、今月末に地元説明会を開催いたします。
残る四・二キロメートルについては、三区間に分け、関連する市施行の区画整理事業の進捗状況などを踏まえ、八王子武蔵村山線と交差する一・五キロメートルの区間から、順次、事業化に向けた準備を進めてまいります。
今後とも、必要な財源の確保に努め、地元市と連携し、早期事業化に取り組んでまいります。
〇谷村委員 ありがとうございます。
次に、多摩都市モノレールの延伸の大前提となります多摩都市モノレール株式会社の経営状況について質問をいたします。
私は、都議会公明党の代表質問、また予算特別委員会で、多摩都市モノレールの建設時の過大な投資負担を軽減するために、都から多摩都市モノレール株式会社に対し財政支援をするべきだと訴えさせていただきました。それが平成二十年度には、その相当分に当たります二百九十九億円の財政支援が実施されたわけであります。その後は財政状況も好転したと伺っておりますが、経営の改善状況についてお伺いをいたします。
〇河島都市整備局長 多摩都市モノレールは、多摩地域の拠点を結ぶ交通ネットワークの一つとして、重要な公共交通機関でございます。
同社の経営は、他の軌道系の三セクと異なり、車両基地用地の取得に係る負担から、資金収支の悪化が課題となっておりました。このため、平成二十年度に会社が経営安定化計画を策定するとともに、都や沿線市等が、会社の最大限の経営努力を前提に支援を行った結果、同年度の決算で一億三千万円の初めての経常黒字を達成いたしました。
今年度は、景気低迷等の影響を受け、多くの鉄道会社で収益が落ち込む中、会社はこの経営安定化計画に基づく増客増収への取り組みや経費削減等の努力により、上期において七千五百万円の黒字を確保することができました。下期も乗客数の増加が見込めず厳しい状況でございますが、都としては、今後も会社に対し、経営安定化計画の着実な実施を求めるとともに、黒字確保に向けて適切な指導を行ってまいります。
〇谷村委員 ありがとうございます。
最後に、一昨年の四月三十日、上野動物園のパンダのリンリンが亡くなりました。北京オリンピックが開催された年でもあり、中国からの輸入食品の安全性の問題等もあり、パンダが政治的に左右されそうな時期と残念ながら重なってしまいました。私ども公明党は一貫して、早く上野動物園にパンダを受け入れてほしいということで、控室の入り口にはパンダの縫いぐるみを置かせていただいております。
今回、上野動物園にパンダを受け入れるという結論に至ったことは、子どもたちに夢を与えるとともに、生き物の大切さを伝える意味でも大変に喜ばしいことであります。上野動物園で再びパンダを受け入れる意義について、都としてのご見解をお伺いして、私の質問を終わります。
〇道家東京都技監 パンダは希少動物の象徴であり、世界自然保護基金、WWFのシンボルマークもまさにジャイアントパンダであります。その体の模様や愛くるしいしぐさなどから人気のある動物でもあります。
恩賜上野動物園は、これまでパンダを三十六年間飼育してきた豊富な経験と技術を持っておりまして、これらの経験を生かし、中国との共同研究を行い、飼育繁殖技術を向上させ、生息地の保全などの取り組みを支援いたします。
また、上野動物園には、多くの子どもたちから、パンダを見たいという声が寄せられてきました。パンダを飼育、展示し、生息地の現状などについて解説することで、希少動物保護の大切さを伝える教育効果も期待できるわけでございます。
こうしたさまざまな意義があることから、再びパンダを導入することとし、日本を代表する動物園として希少動物であるパンダの保護に貢献してまいります。
〇藤井副委員長 谷村孝彦委員の発言は終わりました。(拍手)
都政の展望や政策を語る
2009.6.21
平成21年 第2回定例会 討論
2009.6.5
私は、都議会公明党を代表し、今定例会に提案された第107号議案をはじめ、すべての議案に賛成する立場から討論を行います。
最初に、補正予算について申し上げます。
今回の補正予算は、都が昨年度来、我が党の要望を踏まえて2度の補正予算を編成し、さらに21年度予算でも、都民生活が直面する危機に的確に応えてきたことを受けた、さらにもう一段の取り組みであり、都民生活の安心確保に万全を期すものであります。1-3月期のGDP速報値は戦後最大の減少率を記録するなど、景気の底割れ回避のためには、今がまさに正念場であります。都民生活に安心がなければ、経済も活性化できません。先の見えない不安や閉塞感が都民を覆っている時にこそ、都民生活にしっかりとした安心をもたらすことが必要であります。
今回の補正予算では、国の経済対策を一層有効なものとするとともに、都の当初予算編成後に生じた緊急課題にも迅速に対応しています。内容面でも、民間委託訓練の大幅定員増や小児医療、保育の拡充が予算化されるなど、公明党のこれまでの主張が反映されたものになっており、都民の不安解消に役立つ施策が並んでおります。さらに、公明党の取り組みにより、都にも配分されることになった臨時交付金を有効活用し、財政調整基金の取り崩しは最小限にとどめ、活用可能な基金残高は引き続き1.3兆円台を維持しております。
このように今回の補正予算は、その迅速さ、内容面、財源面のいずれにおいても高く評価されるべきものであります。
続いて、雇用対策について申し上げます。
有効求人倍率が1倍を大きく割り込み、雇用調整の波が正規労働者にまで及ぶなど、雇用環境は悪化の度を深めております。生活の根幹をなす雇用を守ることは、都政に課された最重要課題の一つであります。本定例会の質疑の中で、緊急雇用創出事業、新規学卒者を対象とする合同就職面接会の実施など、現下の雇用不安に対する支援策が示されました。都が、これまで時機を逸することなく講じてきた有効な施策を都民に分かりやすく伝え、必要なところは柔軟に見直すなど、その実効性をさらに高めて頂きたいと思います。
次に、新型インフルエンザ対策について申し上げます。
我が党も、早くから「新型インフルエンザ対策本部」を立ち上げ取り組んでまいりましたが、現在は小康状態にある新型インフルエンザが、今年の秋から冬にかけて、季節性インフルエンザとあわせて広がることも懸念されます。今回、都においては、集団感染防止策や感染拡大防止策など、きめ細かい対策を講じることが質疑で明らかにされました。いずれの対策も、兵庫県や大阪府の学校で集団発生したことを教訓としており、評価するものであります。
さらには、まん延期における外来診療医療機関の確保や、重症者のための入院病床確保なども進めることとしております。新型インフルエンザの脅威から都民を守るため、是非、都庁一丸となって、全力を挙げて対策を講じて頂くよう、改めて強く申し入れておきます。
次に、少子高齢社会対策について申し上げます。
知事と公明党の強い連携により、義務教育が終了する中学3年生までの医療費助成の拡充が、財政的裏付けを確保して、多摩地域でも実施されることになりました。このことについて、本定例会の知事答弁で、共産党が自らは予算に反対しながら、まるで自分たちの成果であるかのごとく、デマ宣伝していることが再確認されました。また、高齢者施策についても共産党は、石原知事が福祉を切り捨て、高齢者施策を後退させたと主張していますが、この点についても、いかに共産党の主張が的外れであるかが明らかにされました。
財政再建団体への転落さえ危ぶまれる中で都知事に就任した石原知事が、見直すべき事業は果断に見直し、大都市東京に特有の必要な施策には財源を集中的に投入して、福祉サービス全体の向上を図り、わが党と連携して、全国トップレベルの福祉先進都市を築いたのであります。
最後に、民主党と共産党に一言申し上げます。
政党としての軸足が定まっていないと言われる民主党は、国政では鳩山代表が党首討論で「官僚の官僚による官僚のための予算」と補正予算を酷評し、参議院で否決したにもかかわらず、その国の補正予算と関連した都の補正予算では賛成の立場をとっており、驚きを禁じ得ません。
さらに、昨年の第3回定例会に提出された補正予算では、新型インフルエンザ対策としてのタミフル、リレンザの400万人分の備蓄増強について、民主党は、「今でなければならない必要性は明らかではない」として反対し、危機管理能力の欠如が露呈しておりましたが、ここに来てようやく新型インフルエンザ対策の必要性を訴えております。パフォーマンス政治は質の悪い鍍金の如く、時の経過とともに、必ず剥がれるものであることを申し述べておきます。
共産党にも一言、申し上げます。
アメリカ帝国主義を批判し続け、対米従属の打破を掲げる綱領を持つ共産党が、(オバマ大統領からの)一片の通知に舞い上がり、党の代表がアメリカ大統領に擦り寄ろうとする羅針盤なき状況に、心からご同情申し上げるものであります。
さて共産党は、今回の補正予算について、事実を曲解した、看過できない主張を行っております。中小企業・雇用・福祉の分野が半分以上を占めているにもかかわらず、「大型開発中心の逆立ちした予算」などと批判し、さらには「都民のくらし、福祉に直接かかわる予算は全体の15%にすぎない」など、全く理解不能の数字を持ち出して、反対の立場をとっております。
定額給付金についても、国会で反対しながら、ほとんどの市区町村議会では民主党と一緒に賛成に回っております。定額給付金の支給を機に、各市区町村で既に取り組まれているプレミアム商品券について、今頃になって都が助成すべきだと訴えるに至っては、選挙目当てとはいえ、もはや滑稽と言わざるを得ません。公明党の主張を受け、既に助成されているのであります。
『党利党略』ではなく、都民ニーズにいかに的確に応えるかという『政策面』で、各政党が真正面から競うことこそが、本来の政治のあるべき姿であります。公明党は、こうした信念の下、都民の負託に真正面から応えていく決意を改めて表明し、私の討論を終わります。
平成20年 第4回定例会 一般質問
2008.12.10
〇議長(比留間敏夫君) 三十九番谷村孝彦君。
〔三十九番谷村孝彦君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕
〇三十九番(谷村孝彦君) 初めに、多文化共生の推進について質問します。
都ではこれまで、歴代知事が世界都市あるいは国際都市を標榜してきました。しかし、「十年後の東京」で多文化共生をうたいつつも、その実行プログラムを初め他の重要施策において、多文化共生のための外国人施策を見出すことができないとの指摘もあります。「十年後の東京」で描く多文化共生社会とはいかなるものなのか、また、重要施策に明確に位置づけて推進すべきと考えます。あわせて見解を求めます。
「十年後の東京」では、埼玉、千葉、神奈川を含めた首都圏人口は、二〇一五年までは減少しないとし、既に二〇〇五年に人口減少が始まった我が国の中にあって、危機感が希薄なものとなっております。先日、米国国家情報会議、いわゆるNICが公表した世界潮流二〇二五では、中国とインドが経済大国として台頭し、日本は人口減少等により第四位に転落するという残念な予測を発表しております。
かねてから石原都知事は、ご自身の著作や折々のご発言の中でも、日本人のルーツを朝鮮族や漢民族等、多くの人種から成るとし、移民政策に対して積極的な考え方を示してこられました。東京がさらなる成熟を遂げていくためには、「十年後の東京」のさらにその先をも見据えて、今こそ多文化共生都市へと足を踏み出すべきと考えます。知事の見解を求めます。
多文化共生を推進するためには、教育、住宅、労働、医療、防災、地域連携など外国人の生活向上に向けたさまざまな取り組みが重要であり、とりわけ日本語や日本文化の習得など、教育がそのかぎを握るとされております。都教育委員会では、外国人の児童生徒が五人を超える場合には教員を加配し、十人を超える場合には日本語学級を編成するなどの取り組みをしておりますが、一つの学級に複数の言語を話す児童生徒が混在するなど、課題も多く残されております。こうした学級を担当する教員は適切に配置されているのか、また、今後の取り組みについて見解を求めます。
また、都では、日本語学級に児童生徒が在籍する期間を二年間と限定しておりますが、二年間では通常の授業を理解するまでの日本語習得はとても困難であるとの指摘もあり、そもそも二年間に限定する根拠は不明確であります。現場の実態に即したものに早急に改めるべきであります。あわせて見解を求めます。
さて、きょう十二月十日は、世界人権宣言の採択からちょうど六十年という佳節の日に当たります。世界人権宣言は、人権及び自由を尊重し確保するために、すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準を宣言したものであり、この理念に国境などは存在しません。人権の尊重を人間の尊厳の基盤として、また、世界共通の人権文化として定着させることが重要であります。
都の人権施策推進指針では、外国人の社会参画についてもうたってはありますが、五年を目安に見直しを行うとしつつも、既に前世紀のものとなってしまいました。多文化共生の理念を施策指針に明確に盛り込んだ見直しをすべきであります。見解を求めます。
次に、雇用対策について質問します。
世界的金融危機の深刻化や景気低迷の見通しなどから雇用情勢の悪化が懸念されております。新規求人数が連続して前年同月を下回っているほか、有効求人倍率も低下を続けるなど、雇用情勢の先行きは予断を許しません。こうした中、東京しごとセンターは、仕事に関するワンストップセンターとして、これまでに相談者の四割、中高年層では実に七割を超える就労に結びつけるなど、目をみはる成果を上げております。平成十九年八月からは、我が党の推進により、しごとセンター多摩が開設され、今年度からは、私どもの要望にこたえ、平日夜間や土曜日もサービスを開始しております。開設から一年が過ぎたしごとセンター多摩のこれまでの成果について、まず伺います。
このたび東京しごとセンターでは、年長フリーターを正社員にするための取り組みとなるネクストジョブ事業がスタートしました。これは、就職氷河期世代の方たちにとっては大変に有効な取り組みであります。特にジョブコーディネーターにより新たに求人開拓をする取り組みはまさに画期的なものであり、先日、東京しごとセンターを訪問した際にお会いしたジョブコーディネーターの方々を大変に心強く、頼もしくも感じました。このネクストジョブ事業については、しごとセンター多摩においてもぜひ実施していただきたいと思います。見解を求めます。
次に、今最も深刻になっているのは、採用内定取り消し問題であります。
雇用情勢が一変し、来年三月の新規学卒者の採用内定が取り消されるといった事態が相次いでおります。これからの社会を支える人材となる前途有為の若者が、採用内定の取り消しにより、企業への信頼や期待をなくし、フリーターなどの不安定な就業を選択したり、就職そのものをあきらめてしまうという最悪の事態もあり得ます。しごとセンター多摩では、大学が多くある特性も生かし、大学での出張セミナーも進めてきた経緯もあります。内定を取り消された学生の不安を解消し、卒業までの短い期間に一から就職活動に取り組まなければならなくなった若者を、都としても強力にバックアップすべきと考えます。見解を求めます。
次に、アレルギー対策について質問します。
厚生労働省の調査では、十四歳までの子どもたちの約四割に何らかのアレルギー症状が認められるとし、ぜんそくやアトピー性皮膚炎も増加傾向にあります。本年四月、財団法人日本学校保健会において、文部科学省監修による学校生活管理指導表と学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドラインがまとめられ、全国の教育委員会、学校に配布され、アレルギー疾患を持つ児童生徒や保護者に大きな朗報となりました。しかし、このガイドラインの活用に当たっては、大きな課題が残されております。
中でも食物アレルギーなどで急激に重いアレルギー症状、アナフィラキシーが起きたときに早期の対応として使用されるアドレナリンの自己注射製剤が開発されておりますが、これは、これまでは本人と保護者にしか使用が認められてきませんでした。血圧が下がり、意識障害などが見られるアナフィラキシーショックの状態にある患者の救命率は、アドレナリンを三十分以内に投与できるか否かで大きく異なります。
このたび、このガイドラインでは法的な問題点が整理され、アドレナリン注射は基本的には医療行為であり、反復継続する意図をもって行えば医師法に抵触するとしつつも、アドレナリン注射がみずからできない状況にある児童生徒にかわって教職員が注射する場合には、医師法や刑法等には触れないという画期的な見解が初めて示されました。
このガイドラインが学校に配布されて半年以上が経過しましたが、学校現場では、法解釈上の課題が完全に解消されていないと不安視する向きもあり、ガイドラインの活用がなかなか進んでおりません。学校での取り組みを急ぐ必要があります。
都教育委員会は、このガイドラインの円滑な定着を進める上でどこに課題があると認識しているのか。また、課題解決に向けて早急に取り組むべきであります。見解を求めます。
加えて、本年第二回定例会の我が党の代表質問で、平成二十一年度開設予定の都立小児総合医療センターにアレルギー疾患医療のセンター的機能を持たせ、専門診療としてのアレルギー科を開設することを強く求めました。検討状況を伺います。
最後に、都市基盤整備について伺います。
現在、都市計画道路の整備率は区部で約六〇%なのに対し、多摩では五三%、とりわけ東村山の整備率は二〇%を切っております。今後、東村山の道路整備については、都として重点的に推進していく必要があります。
多摩の主要南北五路線の一つである東村山三・三・八、通称府中街道については、本年第一回定例会の予算特別委員会での私の主張を受け、今年度から検討が開始されました。西武新宿線の踏切では、慢性的な交通渋滞が発生しております。また、西武新宿線の東村山駅北側の大踏切は踏切内五差路であり、東京で一、二を競う危険な状態にあり、駅南側の通称鷹の道の踏切による交通渋滞とあわせ、東村山市は東西に分断された格好になっております。
都は、本年度、鉄道立体化の検討対象二十区間の中から西武新宿線、東村山駅付近など七区間を連続立体化の事業候補区間に選定しております。そこで、東村山三・三・八と交差する西武新宿線の東村山駅付近の鉄道立体化に向けた取り組みについて伺います。
次に、新青梅街道についてであります。
沿道に大型商業施設が立地したことなどに伴い、渋滞が激化している本路線については、都は、地元武蔵村山市や東大和市などの要望も受け、平成十七年三月に幅員を十八メートルから三十メートルに広げる都市計画変更を行い、平成十八年四月に策定した第三次事業化計画においては優先整備路線に位置づけました。さらには、昨年十二月に発表された「十年後の東京」実行プログラム二〇〇八においても、事業化に向けた検討を進めると明記しております。新青梅街道を早急に拡幅整備すべきと考えますが、現在の取り組みについて伺います。
結びに、先月二十七日に開業十周年を迎えた多摩都市モノレールについてであります。
今月一日、武蔵村山市の荒井三男市長とご一緒に申し入れをさせていただきましたが、横田基地の軍民共用化を取り巻く重要な交通インフラとなる多摩都市モノレールについては、上北台から箱根ヶ崎への延伸に向けて早急に着手すべきであると改めて強く主張し、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事石原慎太郎君登壇〕
〇知事(石原慎太郎君) 谷村孝彦議員の一般質問にお答えいたします。
多文化共生都市についてでありますが、日本人の民族的ルーツは、東西南北、多岐にわたってありまして、実は、今日のアメリカ以上に多文化が混交した合衆国、つまり、「しゅう」はステーツじゃなしに大衆の衆でありますが、合衆国であると思います。
文明工学的に見ても、あるレベルに達した国家社会にとっての国力の大いなる素因というのは、やはり人口だと思います。そういう意味で、人口の減少が国運の衰微を予感させている今、日本は新しい繁栄を志すならば、長い歴史の中で外国からすぐれた技術や文化、人材を受け入れてきたこの日本の歴史にかんがみて、間近な周囲のかつての民族的ルーツの国々から、大幅に新しい日本人要員を迎えるべきだと私は思います。
一方で、世界が時間的、空間的に狭小となっております中で、ずさんな入国管理によって密入国者が増加し、これまでにないパターンの犯罪が発生するなど、我が国社会には新しい混乱も生じております。治安対策の強化など、現場を預かる地方自治体が現に起きつつある事態に対して積極的に対応するにしても、国がまず確固たる移民政策というものを確立すべきでありまして、これができて初めて多文化共生都市への道も開けるんだと思います。
例えば、現在、日本も多くの留学生を迎えておりますけれども、日本の最高学府であります大学を卒業したような外国人には、最低、移住権を与えるなど、それぐらいの措置は当然とられていいのではないかと思います。
他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
〔教育長大原正行君登壇〕
〇教育長(大原正行君) 三点のご質問にお答えを申し上げます。
まず、日本語学級担当教員の配置についてでございます。
各地区内での日本語学級担当教員の学校配置は、各区市町村教育委員会が学校ごとの課題を踏まえて作成した内申に基づいて行っております。また、学校内での教員の担当は、児童生徒の状況や教員の適性を考慮して、校長が決定しております。
都教育委員会では、区市町村教育委員会の要望を踏まえて地区間異動を行っており、その際、どのような母国語の児童生徒であっても日本語を的確に指導できる教員、外国籍の子どもが多い学校で経験を積んできた教員、さらには、広く児童生徒理解にたけた教員の配置に努めているところでございます。
外国人児童生徒への教育は重要な課題と考えておりまして、今後とも、区市町村教育委員会と連携して教員の適材適所の配置に努めますとともに、日本語指導を担当する教員の専門的能力を高めるための研修を充実してまいります。
次に、日本語学級の在籍期間についてでございます。
日本語学級は、日本語能力が不十分な児童生徒が一定程度の学習理解や生活習慣に必要な日本語を習得するために設置をしているものでございます。
都教育委員会は、区市町村教育委員会との意見交換等を踏まえまして、日本語学級の在籍期間は二年間が適切であると判断し、そのように定めております。しかしながら、日本語能力の習得が十分でないなどの特別な事情があります場合には期間を延長するなど、柔軟に対応しているところでございます。
今後とも、区市町村教育委員会と連携いたしまして、個々の児童生徒の状況に応じた指導が行われるよう、適切な対応を図ってまいります。
三点目に、学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドラインの定着に向けた課題等についてでございます。
本ガイドラインには、食物アレルギーなどによりアナフィラキシーを発症した児童生徒がみずから注射ができない場合の教職員の対応について、初めて記載されました。しかしながら、その場合の法的責任について不安を感じている教職員がいることも事実でございます。このため、都は、国に対しまして、教職員が緊急避難的にアドレナリン注射をすることに関する法的な位置づけを明確化するよう提案要求しております。
一方、まだ関係法令が未整備な状況におきまして、人命救助の観点から緊急避難としてアドレナリン注射をした場合には、医師法等の責任は問われない旨、直接国に確認いたしました。
こういった緊急事態に教職員が適切な処置を行うためには、国の見解を周知いたしますとともに、全教職員がアドレナリン注射を処方された児童生徒を把握し、緊急時の対応方法を理解しておくことが必要でございます。
このため、都教育委員会は、東京都医師会や学校関係者等から成る連絡会を設置いたしまして、医師の指示による学校生活の留意点を示した学校生活管理指導表の活用に向けた体制の整備や教職員を対象とした研修等につきまして、現在検討しております。
年内を目途にこの検討結果をガイドラインの活用策として取りまとめまして、アレルギーを持つ児童生徒が安全・安心な学校生活を送ることができますよう、都立学校や区市町村教育委員会に周知をしてまいります。
〔知事本局長吉川和夫君登壇〕
〇知事本局長(吉川和夫君) 多文化共生の推進についてでありますが、都内の在住外国人の数が三十九万人と増加している実態を踏まえまして、「十年後の東京」では、在住外国人も生活者として生き生きと暮らすことができるよう、だれもが安心して暮らせる地域社会の姿を描き出しております。その中でもお示ししたように、都は、災害情報の多言語化や外国人と日本人との交流機会の提供などの取り組みを、区市町村等と連携しながら着実に進めてまいりました。
今後は、外国人児童生徒の一層の就学促進を初め、多文化共生を推進する取り組みを、「十年後の東京」への実行プログラムを改定する中で、関係局と連携して進めてまいります。
〔総務局長中田清己君登壇〕
〇総務局長(中田清己君) 東京都人権施策推進指針についてお答えいたします。
指針は、二十一世紀を展望し、東京における多様化、複雑化する人権問題の状況等を考慮いたしまして、平成十二年に策定したものでございます。
ご指摘のように、外国人の人権擁護は、多文化共生を推進するための礎ともいえるものでございまして、また、指針に示されました重要な人権課題の一つと認識しております。
関係各局等と連携いたしまして、国際化時代にふさわしく、都民が多様な文化を受け入れ、理解し合えるよう、指針における具体的な取り組みにつきまして、見直しの検討を進めてまいります。
〔産業労働局長佐藤広君登壇〕
〇産業労働局長(佐藤広君) 雇用対策に関する三点のご質問にお答えいたします。
まず、しごとセンター多摩の成果についてでありますが、しごとセンター多摩では、昨年八月の開設以来、多摩地域の大学等との連携を図りますとともに、今年度からは平日夜間及び土曜日を開庁いたしまして、また、地域金融機関と共同で就職面接会を開催するなど、地域に根差した取り組みによりまして、サービスの向上に努めてまいりました。
こうした結果、開設から本年十月末までの利用状況は、多摩地域の在住者を中心といたしまして、新規登録者四千六百四十七名、就職者千百四十名、サービス延べ利用者一万四千七百一名となっており、サービス延べ利用者数を見ますと、前年に比べ二七%増となるなど、順調に成果を上げております。
次に、ネクストジョブ事業の多摩地域への展開についてでありますが、都では、非正規雇用で働く三十歳代の方々の正規雇用化を支援するために、先月二十七日、飯田橋のしごとセンターに専用の相談窓口でありますネクストジョブテラスを開設し、企業の人事担当経験者などのジョブコーディネーターを配置いたしまして、ネクストジョブ事業を開始したところでございます。
今後、飯田橋での求職者や企業の利用状況等を踏まえ、しごとセンター多摩での実施を検討してまいります。
最後に、採用内定を取り消された若者に対する支援についてであります。
将来を期待される新規学卒者が、採用内定の取り消しを契機として不安定な就労を余儀なくされ、あるいは働く意欲までをなくすようになることは、本人はもとより社会全体にとっても大きな損失と考えております。
このため、都は、大学の就職部に呼びかけ、東京労働局等の関係機関の協力も得て、来週、特別相談会を開催いたしまして、採用内定取り消しなどの相談に応じてまいります。
また、再度就職活動に取り組まなければならなくなった若者に対して、しごとセンターにおいてきめ細かなカウンセリングを行いますとともに、各種セミナーや職業紹介によりまして円滑な就職活動を支援してまいります。
〔病院経営本部長中井敬三君登壇〕
〇病院経営本部長(中井敬三君) 小児総合医療センターにおけるアレルギー医療の提供についてお答えいたします。
都で実施した調査によれば、何らかのアレルギー疾患を三歳までに経験したことがある子どもの割合は増加の傾向にあり、特に食物アレルギーは大幅な増加となっております。こうした状況等を踏まえ、第二次都立病院改革実行プログラムにおいては、アレルギー医療を小児総合医療センターの専門医療として位置づけ、重点的に行うこととしております。
また、ぜんそく、鼻炎といった一般的な疾患に加え、より専門性を有する食物アレルギーなどに対しても、小児医療の二十四時間救急外来や入院機能なども活用しながら対応していくことを予定しております。
平成二十二年三月に開設を予定しております小児総合医療センターについては、現在、その組織や体制などの検討を行っているところでありますが、アレルギー医療の提供体制についても、この中で具体的に検討をしてまいります。
〔建設局長道家孝行君登壇〕
〇建設局長(道家孝行君) 都市基盤整備についての二点のご質問にお答えいたします。
まず、西武新宿線東村山駅付近の鉄道立体化に向けた取り組みについてでありますが、連続立体交差事業は、都が事業主体となり、道路整備の一環として道路特定財源により実施されており、交通渋滞や地域分断の解消のみならず、道路ネットワークの整備や沿線まちづくりの促進に極めて効果の高い事業であります。
東村山駅付近につきましては、西武新宿線と交差する都市計画道路東村山三・三・八号線が第三次事業化計画の優先整備路線であることや、駅前の交通広場整備を含む再開発事業などのまちづくりが進んでいることから、事業候補区間の一つに位置づけられたところでございます。
現在、新規着工準備採択に向け、西武鉄道と連携し、事業範囲や構造形式の検討を進めております。
今後とも、地元市や鉄道事業者との連携を強化するとともに、必要な財源の確保に努め、本区間の事業化に向け、着実に取り組んでまいります。
最後に、新青梅街道についてでありますが、本路線は、多摩北部地域の道路ネットワークを形成する骨格幹線道路であり、交通渋滞の緩和や沿道のまちづくりの促進を図るため、都道立川東大和線から西側の六・七キロメートルを第三次事業化計画における優先整備路線に位置づけております。
現在、都は、沿線の東大和市、武蔵村山市、瑞穂町と本年四月に設置いたしました行政連絡会で意見を伺いながら、道路の幅員構成、地区計画などのまちづくりとの整合性の確保、事業スケジュール等について検討を進めております。
引き続き、地元市町と連携し、早期事業化に取り組んでまいります。
平成20年第1回定例会 予算特別委員会
2008.3.12
<質問の主な内容>
①横田基地の軍民共用化に向け、石原都知事に対話の促進を訴えました。
②民主党が批判をしていた多摩都市モノレールへの299億円出資の正当性を確認しました。
③東村山の府中街道整備について平成20年度着手を確認しました。
④東京しごとセンター多摩の開業時間が拡大しました(平日夜間及び土曜日も開業)
⑤平成20年度から東京都による知的障害者の直接雇用が実現しました。
⑥オリンピック招致の取り組みの一環として都響(東京都交響楽団)を国内外に派遣します。
⑦東村山本町プロジェクトの実証実験の成果を確認しました。
⑧都営住宅募集時期の早期公表が実現しました。
〇小磯副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
谷村孝彦委員の発言を許します。
〇谷村委員 初めに、新銀行東京につきまして、一点、確認をさせていただきたいと思います。
昨日の代表総括質疑の中で、これは共産党の吉田委員のところの質問でお尋ねをさせていただきたいと思いますけれども、新銀行東京の根幹でありますマスタープラン、これの原案を作成した際に、開業三年後に当たる二〇〇八年、ことしですけれども、この三月期の目標は、原案では十億から二十億円の赤字とするデータを提示していた、それに対して都側は、これとはかけ離れた五十四億円という大幅な黒字に改めて発表したのではないか、こういう質問が出ました。
それに対して、昨日のご答弁ですと、ちょっとあいまいな点もありましたので、これは非常に重要な部分になりますので、ここで改めてお尋ねをさせていただきたいと思います。
〇佐藤産業労働局長 新銀行マスタープランにつきましては、多くの専門家がさまざまな角度から検討して作成をしたものでございます。
検討に当たりましては、数値的なシミュレーションを行うのは当然でありまして、東京都側の幹部によって赤字が黒字に改められたと、そのような事実はございません。
〇谷村委員 大変重要な点でございますので、確認をさせていただきました。これを受けまして、我が党でも引き続き調査研究、審議をしてまいりたいと思います。
それでは、続きまして、都政の最重要課題であります多摩の振興策につきましてお尋ねをさせていただきたいと思います。
この多摩の振興策を考える上で、知事が提唱されております横田基地の軍民共用化、これはもう目玉でございます。
これまでの経緯は、ここで長々と申し上げることは差し控えますけれども、この横田基地の軍民共用化につきましては、日米政府間協議の中で昨年の十月に結論を得るということになっておりました。地元でも大変に期待が高まっておりました。しかし、米国あるいは米軍との交渉がなかなか進まない。これにつきまして知事は、米側の軍事運用にかかわる幾つかの課題が残されているというふうにご説明をしてこられているわけでございます。
私どもの地元では、この軍民共用化、大変期待する声が強うございまして、この十月に結論が出なかったことについては、昨年の参議院選挙の結果でああいうことになって、テロとの戦いを一時撤退せざるを得なくなった、撤退を余儀なくされた、こんな状況下で、横田ベースのダブルユースなんかあり得ないなという、大変残念がっている声が数多くあります。
こうした日米間の微妙な影響も受けながら、結論を得ないまま今日まで来ているわけでございますが、先日の記者会見では、知事は、日米関係に冷却期間を設ければとのご発言がございました。これはもう相手のあることで、交渉事でございますので、非常にいろいろな意味で深い意味があるというふうに、私自身、受けとめております。ましてや決められた枠組みの中で交渉事を進めるのは、お役人様、官僚のお務めでございますけれども、その枠組みのもとで物事がうまくいかない、話が進まないというのであれば、その枠組み自体を変えようではないかというのが、これは政治の役割であり、政治家の仕事であります。
これはアメリカの人権の母、エレノア・ルーズベルト、第三十二代フランクリン・ルーズベルト大統領夫人として余りにも有名な方ですけれども、あらゆる文明が滅びた理由は、ある意味で、それが固定化し、新しい状況、新しい方法、そして新しい考え方に柔軟に適応できなくなったからでありますと。これは、知事がよく引用されますアーノルド・トインビー博士の歴史観にも通ずるかもしれません。
相手のあることですから、交渉事でもありますので、押したり引いたりすることは、当然大事であります。ただ、一たび冷却期間を置きますと、米韓の関係を引用するのがいいかどうかわかりませんけれども、一たん冷却期間を置くと、打開するにも相当な時間がかかってしまうのも、これまた事実であります。向こうも不信、そして、こちら側も不信と、お互いの不信の中では、何も解決策は出てこない。今こそ対話が大変重要なときを迎えております。
これはヨーロッパ科学芸術アカデミーのフェリックス・ウンガー会長、地球の命運は対話を推進しゆく我々の能力にかかっている、大変いい言葉です。地球の命運は対話を推進しゆく我々の能力にかかっていると。都政の命運は対話を推進しゆく石原都知事の能力にかかっていると置きかえてもいいかもしれません。
横田基地の軍民共用化の実現までいよいよあと一歩というところで、国際状況が変わってしまいました。さまざまな状況で実現しなかったわけですけれども、百里の道は九十九里をもって半ばとせよという言葉もあります。今さら引き下がるわけにはまいりません。
知事は、これまでも続けてこられましたありとあらゆる人脈と、そして能力を発揮していただきまして、対話を進めていただいて、何としてもこの軍民共用化、実現をしてもらいたいと思いますが、知事のご決意をお伺いしたいと思います。
〇石原知事 繰り返しになりますが、横田基地の軍民共用化は、平成十五年の小泉・ブッシュ会談で検討が合意されまして、以来、日米間の重要な懸案事項でございます。
これまでも日米協議ではいろいろな問題が提示されましたが、米側の軍事運用にかかわる幾つかの課題が持ち出されました。例えば弾薬庫の問題とか、それから飛行場を使っての演習、これは、しかし、実態のあるようなないような話でありまして、ヘリコプターのホバリングとか、あの平地にパラシュートでおりる演習だったら、ほかへ行った方がよっぽど実効性があるわけでありまして、いずれも調整可能な事項ばかりであります。
しかし、米側は既得権に固執してというよりも、対話の中で出てきたのは、横田は太平洋戦争の我々にとっての遺産であると。これは非常におごった姿勢でして、いまだに勝者の意識が抜けない、そういう相手の心構えの真意が見えてきていますが、いずれにしろ、基地の運用と民間機の運航を両立させる方策について今後も建設的な意見を出し合って、目的を遂げたいと思っていますが、いずれにしろ、米側が本当に日米関係というものを必要としているなら、軍民共用化に積極的に対処してしかるべきだと思っております。
都は、米国のコンサルタント会社のスペクトラムグループなどを通じまして、米側関係者の意見も幅広く収集しておりまして、また、そのアドバイスで、五月にもちょっと向こうに行って、勘どころの要人に会うつもりでおりますが、こうした情報も踏まえて、引き続き国と都が一枚岩となって、米側に対し、説得力のある具体案を示して粘り強く協議を継続するとともに、さまざまなルートによって働きかけを強めまして、軍民共用化の早期実現を目指したいと思っております。
ただもう一つ、私たち、ちょっと反省しましたのは、やっぱりこういう交渉は、向こうの言葉で、ウイン・ウインというんですか、こっちも得するけど、そっちも得するよという条件の提示を、やや私たちは、被害感もあったんでしょうけれども、使ってない飛行場なら返せばいいじゃないか、最低限共同使用させろという形で臨みましたんで、向こうもそこのところはかたくなになった節がないでもございません。向こう側からアドバイスをいただきまして、新しい条件提示をこれからするつもりでございます。
〇谷村委員 大変に力強いお言葉、ありがとうございます。
多くの都民が知事に期待をしております。「理念の実現には現実的な手立ての積み重ねが要る」、これは信念という言葉に置きかえてもいいかもしれません。「理念の実現には現実的な手立ての積み重ねが要る」、これは一月二十三日のサンケイ新聞、「きょうの言葉」で紹介をされました石原都知事の言葉でございます。ぜひ、今おっしゃっていただきました現実的な手だての積み重ねで、実現に向けて取り組みをお願いしたいと思います。
この横田基地の活用は国益にもつながり、首都圏全体あるいは東京の発展に当然つながりますけれども、まずは四百万都民を抱える多摩地域の大発展につながります。
この杉山レポートでは、国内需要五百六十万人、雇用創出八千八百五十人、この発展の恩恵を多摩地域全域にどう及ぼしていくか、これは、私は多摩モノレール構想ではないかというふうに思っております。
多摩地域というのは、東西交通が発達はしておりますけれども、これは二十三区依存型にどうしてもなってしまうわけで、二十三区から自立した多摩、あるいは多摩地域の都市間連携を強くして多摩の発展を目指していくという意味では、多摩地域の山手線といわれております九十三キロメートルの多摩都市モノレール構想、これは私のライフワークでもございますけれども、これを進めていくことは非常に大事なわけでございます。
このために、沿線五市はもちろんのこと、鉄道も鉄道駅もない武蔵村山市にとりましては、市を挙げての悲願となっております。元助役をお務めになられた谷川副知事はよくご存じだと思いますけれども、武蔵村山の助役をお務めになりまして、かつてはモノレールを延伸というふうに、一緒に叫んでいただいておりました。
そこで、過日の本会議で、民主党の一般質問で、この多摩都市モノレールへの財政支援に対していろいろと批判的なご質問がありました。これを聞いていた方は、大変ショックだというふうにおっしゃっておりましたので、改めてちょっと確認をさせていただきたいと思います。
例えば、多摩都市モノレール株式会社の経営情報を積極的に開示すべきというのがあります。しかし、これまでもしっかりこれは公表されているはずです。ちょっと確認の意味でご答弁をお願いします。
〇只腰都市整備局長 モノレール会社の毎年の経営実績や四半期ごとの乗車人員、営業収益等につきましては、会社の決算報告やホームページで定期的に公表しております。
また、都といたしましても、会社の事業計画や事業実績、また予算、決算などを毎年定期的に都議会に報告をいたしております。
〇谷村委員 経営情報を積極的に開示すべきというふうに本会議でおっしゃっておりましたけれども、ホームページ、あるいは毎年議会に報告をされているわけでございまして、何をかいわんやでございます。
それから、民主党の一般質問で、経営責任を明らかにする必要があるともいっておりますけれども、これは本会議での知事答弁に尽きると思いますが、今後の多摩都市モノレール株式会社の経営努力、また、これまでの多摩都市モノレール株式会社の取り組みもあわせて、経営責任についてどう感じるか、ご説明をお願いしたいと思います。
〇只腰都市整備局長 モノレール会社はこれまで、乗客の増加に向けまして積極的なイベントやPRを実施するとともに、全線開業時に比べまして二四%の減となる人員削減、また契約方法の見直しなど、効率的な経営に努めてまいりました。こうした努力の結果、平成十六年度から継続して営業黒字を達成しております。
これらの取り組みにつきましては、都の監理団体の経営を評価する制度の中でも、経営目標をほぼ達成しているとの評価を得ております。
今後とも会社は経営努力を進めることとしておりまして、具体的には、現在、民間鉄道会社からの出向者を受け入れておりますが、これを新規採用に置きかえることなどによりまして、さらに人件費を削減すること、また、駅スペースの有効活用等、新規の附帯事業を積極的に展開いたしまして、増収を図ってまいります。
〇谷村委員 都の監理団体経営評価制度の中で経営目標をほぼ達成しているという評価を得ていると、この言葉に尽きるんですが、監査委員報告がこの定例会でありました。公共交通機関については、今回初めて新たな公会計制度の財務諸表を活用した監査を行った、多摩都市モノレール株式会社については、都が保有する資産について財務諸表を作成し、会社の財務諸表と連結して分析したと。
この監査報告では、多摩都市モノレールの経営状況についてはどう評価されているのか、監査事務局長、ご説明をお願いしたいと思います。
〇白石監査事務局長 平成十九年度の行政監査報告では、多摩都市モノレール株式会社の平成十八年度の経営状況につきまして、営業損益は約八億円の黒字でありますが、長期借入金の利払いやPASMO導入による自動改札機等の除却損が生じたことによりまして、当期純損失が約十四億円となっております。
しかし、平成十四年度と比べますと、乗客数は一四%、旅客運輸収入は二三%増加している、また、その一方で、運送費を一〇%削減し、特に人件費については一八%削減していることを述べておりまして、会社が収入増とコストの削減に努力したことがわかります。
〇谷村委員 明快なご説明、ありがとうございました。
運送費は一〇%削減し、特に人件費については一八%削減と。先ほどの都市整備局長のご説明にもありましたけれども、例えば私鉄の定年退職した運転手さんを採用したり、あるいは車掌さんがいないんですね、二駅、三駅、一人の方が巡回して駅員として活躍されると。徹底した人件費削減に取り組まれているご様子は、私どもはいつも、その都度お伺いをしております。
一時、多摩都市モノレールも、身売りあるいは経営譲渡なども真剣に検討されてまいりました。その当時の社長にお会いしましたら、私自身先頭に、社員一同、これ以上できないというところまでリストラを進めてきました、ここで身売りなんてとんでもないですと、物すごい気迫でおっしゃっておりました。すばらしい心意気を感じた私も感動いたしました。
私鉄各社によるパスネットの導入、あるいはPASMOの導入の際にも、赤字だけどお客様サービスは最優先ということで、資金を何とか工面して実施をされました。そういう状況も、全部、私どもは伺っております。現在の岩永社長もあわせ、見事な取り組みをされております。
私どもは、こうした多摩都市モノレール株式会社と周辺都市--立川、多摩、日野、八王子、東大和、資金、財政援助をいただいております。これに加えて、次の延伸を待つのは武蔵村山でございます。武蔵村山と瑞穂町。瑞穂町の石塚幸右衛門町長は、先月、都に要請されたと思います。そして、武蔵村山市と東京都市長会会長の東大和・尾又市長は、あさって東京都にご要望に来られます。延伸の要望です。一緒に私どもは、こうした方々と手を携えて、この経営を支えてきたわけであります。
本会議での知事答弁で、多摩都市モノレールは、車両基地用地の取得など多額の初期投資に伴う借入金によって厳しい経営状況になった、今回の都の出資は、この会社の負担を軽減させるために行うものと。この車両基地用地の取得、これがポイントになるわけでございますけれども、ここで確認をさせていただきたいと思います。
この車両基地ですけれども、「ゆりかもめ」、この車両基地はどうなっておりますでしょうか。これは港湾局ですかね。
〇斉藤港湾局長 「ゆりかもめ」の車両基地の敷地につきましては、臨海地域開発事業会計所管の都有地を長期貸し付けてございます。
〔発言する者あり〕
〇谷村委員 今、お声もありましたので、今月開通する日暮里・舎人ライナー、これの車両基地はどうなっていますでしょうか。これは交通局ですか。
〇島田交通局長 ご指摘のありましたとおり、この三月三十日、日暮里・舎人ライナー、開業を予定しております。よろしくご利用のほどお願い申し上げます。
お尋ねの日暮里・舎人ライナーの車両基地でございますが、舎人公園の地下に整備しておりまして、都有地を活用しております。
〇谷村委員 それでは、確認をさせていただきますけれども、多摩都市モノレールでは、なぜ都有地を利用することなく車両基地用地を購入したんでしょうか。また、その価格あるいは会社の費用負担について、ご説明をお願いします。
〇只腰都市整備局長 多摩都市モノレールでございますが、沿線に大規模な都有地がございませんで、車両基地として利用できる一団の土地は、国が所有いたします立川基地跡地のみでございました。そのため、会社が三百五十一億円という高額で購入をいたしたものでございます。
その後、現在、当該土地の上部にございます都民住宅の賃借権の設定に伴う対価を会社が得まして、結果として会社の実質的な負担額は二百九十九億円でございます。
〇谷村委員 ということで、この多摩都市モノレール株式会社が車両基地用地を取得するために負担になった二百九十九億円、これを今回財政支出して、負担を減らすために同額の二百九十九億円が支出されるわけであります。
私は昨年、第二回定例会の公明党の代表質問で、都として、多摩都市モノレール株式会社に対して財政支援をすべきだと申し上げさせていただき、その際、検討する旨のご答弁をいただいておりました。
今年度、総額二百九十九億円の支出となったわけでありますが、民主党さんのいう第三セクター特有の甘えがあるというご批判は、むしろ必死で頑張っておられます多摩都市モノレール株式会社の社員や関係者を初め、一生懸命にバックアップをされている周辺自治体の皆様の心を無残にも踏みにじる発言であると、私は指摘をしておきたいと思います。
また、共産党さんも代表質問で、多摩モノレールへの追加出資など大盤振る舞いなどと、いつものように口汚く批判されたことも、歴史に刻印をしておきたいと思います。
何はともあれ、このたびの石原都知事のご英断、そして財政当局のご尽力に心から敬意を表したいと思います。
次に、「十年後の東京」では、多摩の南北道路--主要五路線ですけれども、これを九五%完成となっているんですね。「十年後の東京」なんだから一〇〇%といえばいいのに九五%、一〇〇%といわないところに、絵そらごとではない、「十年後の東京」のしっかりとしたものがあるんだろうと思うんですけれども、その五%が、じゃ、どこなのかと、非常に心配になるわけであります。難しいところがあるんだと思いますけれども、残るこの五%はどこなのか、そして、その理由は何なのか、道家局長、ご説明をお願いします。
〇道家建設局長 多摩南北主要五路線は、交通渋滞の解消を図り、多摩地域の発展に寄与する重要な幹線道路であり、都は、その整備に積極的に取り組んでおります。
ただいまお尋ねのありました場所でございますが、府中所沢鎌倉街道線のうち東村山三・三・八号線の新青梅街道以北の二・八キロメートルの区間と、立川東大和線のうち立川三・三・三〇号線の〇・九キロメートル、及び国立三・三・一五号線の〇・六キロメートルの区間であります。
府中所沢鎌倉街道線の当該区間については、主要道路との交差方法、交通処理等の検討に時間を要すること、また、立川東大和線についても、地元市が土地区画整理事業の計画を進めていることから、「十年後の東京」の目標年次である平成二十七年度末においては、事業中の段階にあると考えております。
〇谷村委員 まさにそのうちの一つは私の地元でございまして、東村山市役所と東村山駅の間を通る都道になるわけでございます。
そこで、難しいところこそ時間がかかるわけでございますので、来年度から、今お話がありました東村山三・三・八号線につきましては、ぜひ検討を着手していただきたいんですが、早期整備に向けた今後の取り組みについて、もう一度力強いご答弁をお願いします。
〇道家建設局長 東村山三・三・八号線の整備に当たりましては、本路線が新青梅街道と交差する野口橋交差点について、近接している踏切や複数の道路との交差に伴う交通処理に課題がございます。
これらの課題を解決し、東村山三・三・八号線の早期整備を図るため、来年度から野口橋交差点の道路構造等について具体的な検討を行ってまいります。
今後とも、多摩地域の自立性向上や都市間連携の強化に資する府中所沢鎌倉街道線の整備を着実に推進してまいります。
〇谷村委員 明快なご答弁、ありがとうございます。
多摩の振興策の次に、東京しごとセンター多摩ですけれども、この飯田橋にあります東京しごとセンターは、知事の二期目の公約としてスタートいたしました。大変大きな成果を上げております。ご相談された方の実に四割以上の方が就職に結びついている。特に、高齢者、中高年、若年者と分かれるわけですけれども、リストラなどの影響を受けた中高年層、ここだけに焦点を当てても、八割の方が雇用や就労に結びついているわけで、 これはもう驚異的な数字であります。
私どもは、この東京しごとセンターを多摩地域にもぜひ設置をしてほしい、設置をするべきだと、こう提案をさせていただいてきたわけですが、それが昨年の八月に実現をいたしました。
そこで、東京しごとセンター多摩の状況につきまして、開設からまだ七カ月ではありますけれども、今日までの成果についてお尋ねをしたいと思います。
そして、できれば平日の夜間と、それから土曜日も、就職に困っていらっしゃる方々のものなので、そこもぜひやってほしいという声が地元からもあります。私からもここでお願いをしたいと思いますが、ご答弁をお願いします。
〇佐藤産業労働局長 まず、しごとセンター多摩の成果についてでございますが、昨年八月開設以来、本年二月末まで、新規登録者が一千八百名を超えまして、そのうち就職者は四百七名というふうになっております。
また、各種セミナーや個別カウンセリング等の延べ利用者が五千六百名に達しております。
新規利用者を住所地別に見ますと、九割以上が多摩地域の在住者でございまして、地域のニーズに十分こたえる結果というふうになっていると認識しております。
次に、サービス提供時間についてですけれども、これらの実績に加えまして、地元からの要望を踏まえて、来年度から、ただいまお話しの趣旨にも沿った形で、平日は夜八時まで二時間延長するとともに、土曜日も窓口を開きまして、利用者のさらなる利便性の向上を図ることといたします。
〇谷村委員 特に時間延長につきましては、明快なご答弁をありがとうございました。
九割以上が多摩地域の方々が利用されていると、東京しごとセンター多摩を開設して本当によかったと思います。
雇用対策に関連いたしまして、「十年後の東京」では、障害者雇用三万人、実行プログラム二〇〇八では三年間で一万人創出するとしておりますけれども、数値目標を明確にして取り組むというのは大変にすばらしいことであると思います。
昨年の第二回定例会の公明党の代表質問で、私は障害者雇用、特に今まで皆無でありました知的障害者について、まずは都庁から直接雇用すべきであると主張させていただきました。これに対して総務局長から、検討する旨のご答弁をその際いただいておりましたけれども、検討の結果を改めてこの場でご報告をいただきたいと思います。
〇押元総務局長 都では、知的障害を持つ方々の就労支援のために現場実習などを行ってきたところでございますが、これまでのご指摘も踏まえまして、従来の取り組みをさらに推し進めますものとして、来年度から知的障害者などを対象に、臨時職員として都に直接雇用する施策を実施してまいります。
今後とも、関係局と一層の連携を図りまして障害者の就労拡大に取り組んでまいります。
〇谷村委員 明確なご答弁、これまたありがとうございます。これは何としても成功させていただきたいと思います。障害者の方々を周りでとにかく励まして励まして、応援をしていただいて、ぜひとも成功させていただくように、改めてお願いをしておきたいと思います。
また、臨時じゃなくて常勤の雇用につながっていくように、ぜひともお願いをしておきたいと思います。
次に、オリンピック招致に関連してお伺いをいたしたいと思います。
オリンピックでは、申し上げるまでもなく、レガシーというものを大変に重要視しております。一九六四年、昭和三十九年の東京オリンピックのレガシーとして、さまざまなものが挙げられますけれども、東京オリンピックのレガシーとして見逃せないものとして、都響、東京都交響楽団があります。都響は前回のオリンピックの記念文化事業としてスタートし、一時、都財政の危機もありましたので、そのあおりを受けて存続の危機を迎えたこともありましたけれども、四十三年を経過した今、現在も立派に活動を続けておられます。
知事は、施政方針表明の中で、世界人口の五割が居住するまでになった都市として、今や都市の世紀といわれました。この世界の諸都市の中で、オーケストラを抱えている都市というのは数限られているそうでございます。オリンピックのプログラムを今後策定する上においても、大変重要な都響になってまいりますが、かつて東京都は、オリンピックのレガシーとしての世界に誇るオーケストラ、都響を海外に派遣して、文化交流を積極的に推進し、世界都市東京のイメージを上げてきたという歴史があります。
例えばアメリカのカーネギーホール開館百周年での記念公演など、これまでに延べで、海外だけで五十都市、六十五回の公演を行っております。公演実施地域もアメリカ、東西ヨーロッパ、ソ連、中国、韓国など、まさに世界的活躍をしております。
こうした東京オリンピックのレガシーがいまだにこうして活動しているということ自体、すごいことでございまして、この都響を先頭に立てて、世界に派遣をしていただいて、オリンピック招致を進める文化都市東京をアピールしてはどうか。また、もう一つ、来年度から展開する大規模な文化プロジェクトの一環として位置づけて、首都東京の音楽大使として、国内の都市にも派遣してはどうかと思います。見解をお伺いします。
〇渡辺生活文化スポーツ局長 オリンピック招致機運を醸成するために、東京オリンピックのレガシーである東京都交響楽団を活用することは、極めて有効であると考えております。
そこで、来年度から展開する大規模な文化プロジェクトの一環として東京都交響楽団による東京文化発信コンサートツアーを実施し、札幌、長野など、過去のオリンピックにゆかりのある国内の都市において演奏会を開催することとしております。
また、東京都交響楽団を海外に派遣し、公演を行うことにつきましても、今後、前向きに検討してまいりたいと存じます。
〇谷村委員 ぜひ、国内はもとより、海外に派遣も前向きにご検討をお願いしたいと思います。
芸術は世界に快活さをもたらす、これは二十世紀ドイツを代表する文豪、トーマス・マンの言葉であります。東京の音楽大使としての都響、ソフトレガシーとしての都響を宝の持ちぐされにならないように、ぜひとも活用していただきたいと思います。
二〇一二年に開催されるオリンピックにつきましては、前評判では、戦後初めての開催となるパリが有力視をされておりました。しかし、戦後二回目となるロンドンに決定した。わずか四票差、これで史上初の同一都市三回目を勝ち取ったわけであります。これは当時のトニー・ブレア首相のアピール度もさることながら、ロンドンプランの存在が大変に大きかったといわれております。
その有名なロンドンプランの中で、リビングストン市長は、正式に世界三大都市を挙げているそうであります。これは公式に挙げているそうであります。それは、まずはロンドン、次にニューヨーク、そして東京ということになるわけですが、そこで、ここからは住宅政策についてお伺いをいたしたいと思いますけれども、そのロンドンでも、あるいはニューヨークでも、都市の住宅政策としてアフォーダブル住宅--値段が手ごろで取得あるいは賃貸が可能な住宅、アフォーダブル住宅の推進に取り組んでおります。
これに対して我が東京都の石原都知事は、広くて、質がよくて、安い戸建ての住宅の提供、都内平均三割安の住宅ということで、東村山本町プロジェクトの実証実験を行われたわけでございます。
まず、この成果について、東村山まで足をお運びいただきまして、ごらんになりました知事の感想と評価についてお伺いをしたいと思います。
〇石原知事 東村山の実証実験は、高価で、その割に狭い東京の戸建て住宅の現況を何とか変えたいと思って、住宅建設の流通をちょっと私なりに研究してみました。いろいろな盲点があるというのがわかりまして、それを打開するには、東京都自身が工務店になって、いろいろな情報がたくさんありますから、電気屋さん、水道屋さん、あるいは左官屋さんを集めて住宅をつくれば、かなり安いものができると思って試みました。一種の価格破壊を目指しましたが、発表しましたら、ある大手の建設会社の社長が来ましてですね、決してそんなに我々はもうけていませんということをおっしゃいましたけれども、実はこれはうそでしてね、やってみたら、非常に安い住宅ができたわけです。
これまでの応募倍率はですね、平均で十二倍、最高で五十一倍となっておりまして、結果、ほとんどの入居者が住み心地に満足しておられて、私もその現地を訪ねて、一軒一軒訪ねて感想を聞きましたが、非常に満足もいたしました。
こうやって引き続きこうした思い切った取り組みを進めるとともに、その成果を生かしながら、住宅市場の構造改革を推進していきたいと思いますが、これ、ノウハウはいつでも教えますし、簡単なことですから、ほかの自治体がやったらいいと思いますね、地方でも。
〇谷村委員 ありがとうございます。大変これは先進的な取り組みであると思います。東村山での実験の成果を、ぜひ今後、他県も含めて、都の住宅政策にもきちんと生かしていただければと思います。
今後、二十一世紀の新しいモデルを高める東京の住宅政策にありまして、大きな取り組みの契機となるのが、まさしくオリンピック招致との連動であります。
おととし、日豪議連でシドニーを、また、同年秋ですけれども、都議会、またオリンピック招致本部、JOCとご一緒に、オリンピック視察で、ロンドン、ミュンヘン、フランクフルトを訪問させていただきました。
その際、シドニー・オリンピック委員会やドイツ・オリンピック委員会のご案内で、オリンピックのレガシーとしての選手村が、現在いかに住宅として使われているか、胸を張って紹介されます。胸を張ってご案内されます。ロンドンでは、ロンドン・オリンピック組織委員会のご案内で、再開発が進むイーストエンドを拝見させていただきました。
先週は、北京オリンピックの選手村が公開になったようでございますけれども、これから申請ファイルの提出が終わり、次はいよいよ立候補ファイルへの提出へと取り組まれていくわけですが、この選手村の整備に当たっては、二十一世紀の都市モデルにふさわしい、そしてレガシーとしての活用策として、東京都の住宅政策にしっかりと貢献をさせるべきだと思いますが、荒川本部長の見解をお伺いします。
〇荒川東京オリンピック招致本部長 選手村につきましては、現在、立候補ファイルの提出に向けまして、専門家を入れまして詳細を検討中でございます。基本的には、有明北地区の三十一ヘクタールの土地に、一万七千人以上の収容能力を持つ施設として、民間資金により建設するものでございます。
この選手村の建設に当たりましては、ユニバーサルデザインの考え方に基づきまして、言葉の違いや障害の有無にかかわらず、多くの人にとって使いやすい施設にしてまいります。あわせて、水辺や緑豊かな立地条件を生かし、また、太陽熱や再生水を利用するなどしまして、環境への負荷を最小限に抑えた環境共生型の施設といたします。
大会後も、こうした考え方を引き継いだ住宅として提供される予定でありまして、したがいまして、選手村は、単なるオリンピック・パラリンピックの一施設にとどまることなく、「十年後の東京」が目指す成熟した都市にふさわしい住生活を実現するための住宅政策にも大いに貢献するものと考えます。
〇谷村委員 ぜひ、一万七千人の収容能力というのは、これは住宅に変えると三千から五千の住宅が、あのところに創出されるわけでございますので、環境、福祉、防災、長寿命、そして先ほど知事がおっしゃいました低価格、そういう住宅を創出していただいて、都の住宅政策をさらに誘導するものとしてのお取り組みをお願いしたいと思います。
次に、住宅政策に関連しまして、公営住宅、お尋ねをしたいと思います。
まず、都営住宅ですけれども、都営住宅の募集情報についてでございますが、日程、いつ発表になるのかという日程を発表するのが非常に遅いわけですね。もう年間計画が出ております。そして、僕は確認させていただきましたけれども、毎年毎年、同じ時期に募集をされているのに、問い合わせがあると、二月上旬といっても、一月の中旬になっても、何日から何日かわからないという状況があります。ホームページをごらんください、広報をごらんくださいといって、ぎりぎりに発表している。気がついたら発表されていたというような状況が、よくあります。
今後、募集日程については、もっと早く発表していただいて、都民サービスの向上に努めるべきだと思いますが、これは何とかならないでしょうか。
〇只腰都市整備局長 都営住宅の募集時期でございますが、予定時期のあらましを年四回の募集パンフレットに掲載するとともに、募集開始の十日前ごろに具体的な受け付け期間などの日程を、現在公表しております。
今後につきましては、募集パンフレットに次回の募集日程を掲載してまいります。
〇谷村委員 ありがとうございました。(拍手)
〇小磯副委員長 谷村孝彦委員の発言は終わりました。
本会議と予算特別委員会での議事録です
このコーナーでは、初当選以来の都議会本会議や予算特別委員会での代表質問、一般質問、総括質疑について限定して掲載しています。
それでも分量が多いので、左欄の「サイト内検索」でキーワード検索をしてみて下さい。
平成19年第2回定例会 代表質問
2007.6.19
○副議長(木内良明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
質問を続行いたします。
三十九番谷村孝彦君。
〔三十九番谷村孝彦君登壇〕
○三十九番(谷村孝彦君) 石原都政三期目のスタートに当たり、都議会公明党を代表して、都政の重要課題について知事並びに関係局長に質問いたします。
今からちょうど四十年前、我が党は、緑の森と噴水の中にそびえる高層都市東京と題する政策提言を発表しました。そこでは、水と緑の環境政策、都市の高層化によるオープンスペースの確保、高速道路やモノレールなど総合的な交通ネットワークの整備、ゆとりある住宅の供給などが盛り込まれております。当時はまだ、公害問題、決定的な住宅不足や交通渋滞などが深刻で、この提言も将来のユートピア構想のように受けとめられたといっても過言ではありません。
しかし、それから四十年を経た現在、当時の夢がまさに現実になろうとしております。それは、いうまでもなく、さきに知事が発表した「十年後の東京」構想であります。パリやロンドンやローマに負けない、世界に誇れる先進都市東京を築くことは、多くの都民の強い願望であるはずであります。
東京の宿痾ともいうべき渋滞を解消し、また、ヒートアイランド現象を低減させて環境先進都市東京を築く、さらには、バリアフリーやユニバーサルデザインを広くまちづくりに取り入れて福祉先進都市東京を築くことこそ、三期目の石原都政の使命であるべきであります。そうした努力の積み重ねの中で、オリンピック招致への道も前進していくはずであります。
「十年後の東京」の実現へ間違いない道筋をつけるため、三期目に挑む知事の決意を伺います。
次に、オリンピック招致を目指す観点から、「十年後の東京」構想について具体的に質問します。
経済のグローバル化とともに、国際的な都市間競争が激化しております。シンガポール、香港、上海など東アジアの主要都市が、空港、港湾など社会資本整備を急速に進めており、旅客、流通のハブ機能や国際金融センター機能の拡大が国家戦略として取り組まれ、我が国の優位性が揺るぎかねない状況であります。
今後、東京が国際競争を勝ち抜いていくためには、改めて、首都圏の空港、港湾の整備、アクセスとなる道路網の整備、さらには多摩都市モノレールなど、東京の交通インフラ整備に対してスピード感を持って取り組むべきであります。「十年後の東京」、とりわけ、空港、港湾、交通インフラの整備に対する知事の所見を伺います。
この首都圏の都市インフラ整備において決定的に重要な役割を果たすのが、横田基地の軍民共用化であります。日米政府間の検討組織であるスタディーグループでの協議が、ことしの十月を期限として進められておりますが、この六月八日には、八都県市首脳会議として初めて、国の関係大臣に対し、横田飛行場の民間航空利用等について要望書を提出しました。この要望書の提出は、日米協議の推進の後押しとなるものであり、大変に有意義なことであります。協議終了まであと四カ月に迫りました。今後の知事の取り組みと決意について伺います。
また、共用化された横田基地に不可欠なアクセスが多摩都市モノレールであります。都が目指す多摩シリコンバレー構想を大きく前進させていくためにも、交通網の整備は欠かせません。その点で、多摩都市モノレールと圏央道の全線開通は、まさに車の両輪として重要な役割を果たす存在であります。
今月二十三日には圏央道あきる野─八王子間が開通します。そこで、より重要となるのが多摩都市モノレールの延伸であります。完成すれば、総延長は九十三キロメートルに及び、十一市一町を循環する多摩の山手線として機能していくことになり、まさにこの時期に、都の財政支出を含む抜本的な経営改革を行うこと、そして将来の延伸の道筋をつけることが大変に重要であります。日暮里・舎人ライナーが交通局で運営されるのであれば、多摩都市モノレールの経営の安定化のために、都が財政支出をするのはむしろ当然のことであります。
そこで、これまでの多摩都市モノレールの経営状況の評価と、会社の経営安定化に向けた今後の都の取り組みについて伺います。
続いて、財政問題について質問します。
政府の骨太の方針二〇〇七の策定をめぐる議論の中で、国の歳出抑制策と都道府県の税収や財政力の差を結びつけて、東京など都市部の財源を吸い上げて地方に回そうという無定見な手法が浮上しております。
これに対し東京都は、「大都市狙い撃ちの財政力格差是正論への反論」をまとめ、地方自治体の財政力を、税収のみに着目するのではなく、歳入、歳出、行政改革という三つの角度から総合的に考えることが必要であるとの論を展開しております。
すなわち、地方税の偏在については地方交付税制度によって調整されていること、歳出に関しては、首都東京には、ライフラインの整備、治安対策、道路、空港整備など大都市特有の膨大な財政需要があること、改革努力については、国や他の自治体に先んじた行財政改革で財政健全化を果たしたことを強調し、大都市ねらい撃ちの誤りを指摘しております。
この反論の視点はまことに的確であり、評価するものであります。ただ、正論が正論だからといってそのまま国や他の自治体の理解につながるとは限りません。
そこで、今回まとめた都の反論をさらに具体化する観点から幾つか提案いたします。
まず第一に、都のこれまでの行財政改革のノウハウを他の自治体に積極的に提供していくということであります。都の近年の好調な財政状況は、法人二税を中心とした税収増だけでなく、全庁を挙げての間断のない行財政改革が実を結んだものであります。こうした都の改革ノウハウをきめ細かく紹介していくことは、小手先の財政力格差是正よりはるかに実質的な地方貢献になると考えます。見解を伺います。
第二に、都が都市と地方の双方から共感を得る主張を発信していく必要があるという点であります。税収の偏在については、大都市である区部が焦点となっておりますが、東京都には、奥多摩や島しょ地域など、特有の課題を抱える市町村が存在しており、都は全国の各地方と同様の課題を抱えているといっても過言ではありません。大都市としての反論に終始するのではなく、新たな主張を発信していくべきと考えます。見解を伺います。
第三に、大都市富裕論をこれ以上繰り返させないためにも、地方税財政制度の本格的な見直しを、今こそ自治体が一致結束して国に求めていくべきであります。最近の財政力格差の是正論議には、自治体間の財政調整によって国の負担を軽くしようという意図が色濃くあらわれております。今月十二日には、東京、神奈川、愛知、大阪の四都府県の知事による地方税財政の見直しに対する緊急アピールが出され、国による対処療法的な安易な手法に歯どめをかける機運が高まっております。自治体のこうした行動を広げ、抜本的な地方税財政制度の改革を国に迫っていくべきであります。知事の見解を伺います。
次に、新銀行東京について伺います。
先日発表された新銀行東京の決算内容を見ると、当期純損失が五百四十七億円、累積欠損が八百四十九億円という非常に厳しい内容となっております。これは、金融再生法に基づく不良債権が十八年三月末に十七億円だったのに対して、十九年三月末には二百六億円と大幅に増大したことが経営を圧迫している大きな要因になっているからであります。
都議会公明党は、新銀行東京の経営について、さきの予算特別委員会において、自民党、公明党はもちろんのこと、民主党をも含む都議会が新銀行東京への一千億円の出資を承認した際の付帯決議に基づいて検証を行い、具体的な改善策を提案いたしました。
その一つは、新銀行東京の内部管理体制の強化であります。特に、新銀行東京の規模から見て、多額のシステム経費や業務委託費については徹底した削減や見直しを行うべきであり、そのためには、支配株主である東京都が、物をいう株主として、しかるべき立場の職員を新銀行東京に派遣するべきであるとの提案であります。
これを受けて、都は、当時の大塚副知事を筆頭に、東京都の優秀な幹部職員を新銀行に派遣を決定し、また新銀行東京が、赤字決算の中においても業務委託の見直しが可能となるよう、関連経費を三十五億円引き当て計上し、さらには、システム関連資産などの固定資産に減損会計を適用して百九億円の損失を計上したことは極めて効果的であり、英断として高く評価するものであります。
しかし、新銀行東京の新中期経営計画においては、経営の立て直しに重点が置かれており、新銀行東京の本来の設立目的である技術力や将来性があるにもかかわらず、資金力のない中小企業への融資のための目きき機能の強化については、残念ながら言及されておりません。
新銀行東京の本来の目的を遂行するためには、さきの予算特別委員会でも提案したように、例えば、代位弁済率を半減させ、中小企業の実態をどこよりもよく把握している東京信用保証協会のノウハウを活用し、目きき機能を強化させることが重要であります。
新銀行東京の経営状況を見ると、まずは立て直しが重要でありますが、だからといって、将来性のある中小企業等への資金供給が後退するようなことがあってはなりません。
そこで新銀行東京における、今後の中小企業支援に対する考え方について、見解を伺います。
また、新銀行東京が、設立趣旨に沿って、中小企業支援を着実に実施し、一方で民間企業としての経営健全性を確保するためには、組織力の向上が一つのかぎであり、経営体制のあり方についても、見直すべきところは大胆に見直すことが必要であります。
今後の都の取り組みについて、知事の所見を伺います。
次に、中小企業支援について伺います。
近年、都内では、事業の継続を断念し、廃業する中小企業が増加しております。平成十三年から十六年までの都内事業所の廃業率は七・七%と、ここ三十年間で最も高い数字となっております。
都内工場の中には、隣地にマンションなどが建設され、操業に支障が出てきた例や、建築時には適法に建てられた建築物であっても、その後、用途地域の指定変更等によって、十分な増改築ができなくなり、事業継続を断念しているケースがあることをよく耳にします。
また、経営者が高齢化しているにもかかわらず、後継者難や相続税負担等によって、事業承継が円滑に進まず、今後も廃業する企業数はますます増加すると危惧されております。
こうした立地や事業承継の問題が事業継続を妨げる大きな要因となっており、このままでは都市型産業の崩壊につながりかねない危機的状況であります。東京の産業基盤を維持強化するためには、中小企業の事業継続を妨げているこうした要因を取り除き、事業環境を早急に整備することが必要不可欠であると考えます。所見を伺います。
また、中小企業の人材不足も深刻な問題であります。人材不足に悩む中小企業と若者を結ぶ有効な方法にインターンシップ制度があります。
中小企業庁の調査によると、中小企業における採用の満足度は、インターンシップの受け入れを積極的に行っている企業で高い数値を示しており、中小企業におけるインターンシップの取り組みが大変に有意義であることがうかがえます。
しかし一方で、実際にインターンシップを積極的に行っている企業は、中小企業全体の七%程度にすぎないという現実があります。
都は現在、インターンシップに熱心に取り組んでいる企業等を若者ジョブサポーターとして登録し、ホームページ等でその企業名や取り組み内容を積極的にPRするとともに、都の融資制度を利用できるようにするなどの優遇措置を講じておりますが、事業運営の傍ら、インターンシップに取り組む中小企業をさらにバックアップするためにも、中小企業と若者の出会いの場の充実や教育機関への情報提供など、若者ジョブサポーター企業への支援を強化すべきと考えます。見解を伺います。
次に、子育て支援策について伺います。
子育て支援策については、都庁の総合力を発揮するために、副知事をトップとした局横断的な会議を設置すべきとの公明党の提案を受け、都はこのたび、山口副知事を座長として、関係十三局で構成する子育て応援戦略会議を設置しました。これを高く評価するものであります。
早速、先週十三日から検討が開始されましたが、出生率が全国で一番低い東京としては、女性に限らず、男性も含めた働き方全般にわたる見直しの推進や、社会全体で子育て世代を支えていくための環境づくりの推進に全力を挙げるべきであります。
そこで、局横断的な組織の特性を生かし、時代に即応した施策の検討を進めるためには、専門家からの提言を積極的に生かし、あわせて子育て中の都民から直接意見を募って、施策に反映させる必要があります。所見を伺います。
また、「十年後の東京」では、保育所の待機児童五千人の解消がうたわれております。この子育て応援戦略会議の場で、待機児童解消についても具体的に検討し、抜本的な解決策を講じるべきであります。所見を伺います。
次に、子ども医療費助成について伺います。
都は、中学校三年生まで医療費をゼロにすべきとの公明党の強い要請を受け、本年十月から他の道府県に先駆けて、通院費と入院費を一割助成する制度をスタートさせます。子育て支援の一環として、医療費助成の対象が大きく拡大されることは、高く評価するものであります。
しかし、本制度が導入されることを契機に、二十三区ではほとんどの区で中学校三年生まで医療費をゼロにすることとしており、このままでは多摩の市町村との格差が拡大してしまいます。
都知事選でのマニフェストである東京再起動宣言には、公明党の主張である中学校三年生まで医療費をゼロにする旨の記載があり、子育て支援に取り組む石原都知事の姿勢を多くの都民が支持したものと思います。
そこで残された課題は、多摩の市町村の財政負担であります。医療費助成の二分の一は市町村の負担となり、財政を圧迫しかねません。中学校三年生までの医療費ゼロを一日も早く実現すべきでありますが、その際には、市町村への財政支援策を明らかにすべきであると考えますが、知事の所見を伺います。
次に、障害者の就労支援について伺います。
都議会公明党は、障害者の就労支援についてはたびたび取り上げてまいりました。多くの企業が集積する東京都においてこそ、障害者の自立支援に向けて、先駆的な役割を果たすべきであります。
しかし、都内企業の障害者雇用率は一・四四%と、全国最低レベルにあり、早急に就労支援策を強化していく必要があります。
都は、「十年後の東京」において、障害者雇用を新たに三万人創出するとしております。
また、五月に策定された東京都障害者計画においては、障害者が当たり前に働ける社会の実現を目指しております。
そこでまず、都として、この目標達成に向けた知事の決意を伺います。
次に、障害者が一般企業に就労するための支援策として、企業で働くためのトレーニング等の支援を行う就労移行支援事業があります。
今回この事業は、民間企業でも実施が可能になり、今月一日には、町田市で、東京都初の民間企業による就労移行支援事業が開始されました。パソコン操作やビジネスマナーなどの、一般企業等への就労に必要な知識や能力向上の訓練の実施。さらには、面接の練習や履歴書の作成指導、採用面接や職場実習での職員の付き添いなど、具体的な就職活動への支援が行われていく予定であります。
障害者の雇用拡大のためには、こうした民間企業の力も活用し、就労移行支援事業のさらなる拡大に努めていくべきと考えますが、見解を伺います。
また、障害者の就労を推進し、職場への定着を図っていくためには、障害者と企業との的確な橋渡しを行う体制を強化することが重要であります。
都は、千代田区飯田橋に東京しごとセンターを設置し、雇用や就業に関するワンストップサービスセンターとして、高い就職率を達成し、本年八月には、多摩地域にもしごとセンターを開設することは、高く評価するものであります。
一方、障害者の就労支援については、同じ財団の新宿区戸山の心身障害者職能開発センターでも事業を実施しておりますが、しごとセンターとの連携が必ずしも十分ではありません。
そこで、東京しごとセンターにおいて、障害者を含めた真のワンストップサービスが提供できるよう、かつ将来的には一本化することを目指し、当面、両センターの連携を強化し、機能の見直し、充実を行い、より一体的な就労支援を図るべきであります。見解を伺います。
次に、障害者の就労促進のために、いよいよ東京都みずからが行動を起こすときを迎えました。現在、都庁内での障害者雇用については、身体障害者のみに限定され、知的障害者の雇用はいまだ皆無であります。
国は、十九年度からチャレンジ雇用制度を知的障害者等にも拡大することを明らかにし、まずは厚生労働省が百人を雇用するとのことであります。
都としても、いよいよ都庁内において、知的障害者の就労の実施に取り組むべきであります。見解を伺います。
次に、生活保護制度における就労支援について伺います。
景気の回復、失業率の改善など、国の経済状況には明るい兆しが見える一方、全国の生活保護世帯は百万世帯を突破しました。
大都市東京においては、伸び率は鈍化してきたものの、依然増加傾向にあり、都内では十七年度に約十九万人が生活保護を受給しております。
最後のセーフティーネットである生活保護制度は、昭和二十五年の現行制度創設以来、大きな制度改正が行われないまま、推移してきました。そもそも生活保護法は、国民の最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的としております。
都は本年三月、生活保護を変える東京提言を国に対し発信し、国が国家責任としてのセーフティーネットを堅持しつつ、自立支援を総合的、効果的に進め、今日の時代状況に適合する制度への見直しを行うよう提言しております。
生活保護受給者の自立を推進するため、自立の可能性がある受給者に対して、生活習慣の確立等を支援する福祉事務所の体制強化、例えば、生活支援を専門的に行うような人材の配置等が必要と考えます。見解を伺います。
また、確実な就職に結びつけるためには、新たな職業能力を身につけることも重要であります。
都が、区市に働きかけ、就労支援プログラムの取り組みを実施し、ハローワーク等の労働部門との連携を推進しておりますが、受給者がいきなり就職するということはなかなか困難な状況であります。
こうした状況を解決するためには、都立職業能力開発センターとの連携を強化していく必要があります。
今後は、都立職業能力開発センターで、現在認められている母子家庭の母親や四十五歳以上の求職者に対する職業訓練の受講優先措置を、就労支援プログラムの対象となる生活保護受給者へも拡大するなど、特別の配慮を加えるべきと考えます。所見を伺います。
次に、介護サービス事業の不正行為対策について伺います。
去る六月六日、厚生労働省は、訪問介護最大手の株式会社コムスンが虚偽の申請で事業者指定を不正に取得していたとして、事業所にかかる新規の指定、更新を打ち切るよう、都道府県に通知しました。
我が党は、利用者の不安解消とサービスの確保、継続、及び悪質事業者の処分逃れについては、法改正を含めた整備を国に求めるよう、石原知事に対して申し入れを行ったところであります。
介護サービス事業者による架空請求や水増し請求など、介護保険の不正請求は後を絶ちません。特に訪問介護において、ヘルパー等がいつ、どこで、何時から何時まで訪問したかという介護サービスの訪問記録は、介護サービス事業者が国民健康保険団体連合会に提出するため、その請求書の中身を区市町村がチェックできないことが不正を生む大きな要因となっております。
大事なことは、区市町村が訪問記録を把握し、管理できるシステムを早急に導入することであります。
我が党は、これまでも介護保険の適正化を図るために、区市町村が独自に行う不正防止対策を都が積極的に支援するよう、繰り返し訴えてまいりました。
そこで改めて、介護保険の不正請求を根絶するための、都の具体的な取り組みについて伺います。
次に、自殺防止対策について伺います。
我が党は、深刻な状況が続く自殺問題に対し、都においても、総合的な施策の展開と、特にいじめによる若年層の自殺防止対策の必要性について、これまでも主張してきたところであります。
去る六月七日に警察庁が発表したところによると、昨年一年間の全国の自殺者数は三万二千百五十五人で、九年連続で三万人を超す状況が続いております。G8諸国の中で、二○○○年時点での十万人当たりの自殺者数を比較すると、フランス約十八人、ドイツ約十三人、アメリカ、イギリス、カナダがそれぞれ十人前後であるのに対して、日本は約二十四人と、四十人に上るロシアに続いて、ワースト二位となっております。
こうした状況の中、先日、国において自殺総合対策大綱が策定され、具体的な施策がまとめられたところであります。
東京都においては、平成十七年の自殺者数は約二千七百人で、これは都内の交通事故死亡者数二百八十九人の実に九倍にも達しております。年代別で見ると、五十代後半から六十代前半の中高年男性の自殺者が多くなっております。また、十代の子ども、二十代、三十代の若年層の死因のトップは、いずれも自殺であります。
一家の大黒柱、社会の屋台骨である年代層の自殺や、将来ある若者の自殺など、極めて憂慮すべき状況が続いており、総合的な自殺対策の展開は、都においても喫緊の課題であります。
東京都では、今年度から自殺総合対策に取り組むこととしておりますが、その積極的な推進を求める観点から、まず第一に、自殺総合対策東京会議の構成と位置づけについて、第二に、今年度を初年度とした重点事業、自殺総合対策における具体的な施策の内容について、そして第三に、自殺の危機にまさに直面している方々への水際防止策について、都の取り組みを伺います。
次に、特別支援教育について伺います。
都議会公明党では、去る五月三十日、杉並区にある、軽度の知的障害の特別支援学校である東京都立永福学園を訪問いたしました。学校内では、パソコンが並ぶ実習室、介護を体験するためのベッド、浴槽、コーヒーショップを模したスペースなどが設けられ、校内で疑似職場体験や実習が行われておりました。
訪れた議員は、四月に入学した生徒たちが実に生き生きと授業に臨んでいた姿に感動し、一年次から各自の希望や適性に応じた、産業現場での実習が授業に取り入れられ、生徒の就職率一○○%を目指していると聞いて、大きな期待を抱いて帰ってまいりました。
この学校では、百名の定員に対して、三倍以上の応募がありましたが、定員制のため、希望にこたえられなかったということであります。
将来の自立と社会参加を目指す子どもたちと、その保護者の切実な願いを思うと、全員就労を目指す学校の設置計画をさらに推進すべきと考えます。
ここ数年来、特に知的障害の児童生徒が大きく増加をしており、慢性的な教室不足が生じ、既存の学校での対応はもはや限界に来ております。
また、例えば、江戸川区、葛飾区などでは、肢体不自由の子どもたちが、交通アクセスの不便さから長時間通学を余儀なくされている実態もあります。せめてこうした地域については、緊急に施設の設置を行うべきと考えます。
全員就労を目指す知的障害特別支援学校高等部の増設について、知事の所見を伺います。
また、都においては、これらの具体的な課題について、現在策定中の東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画で対応すべきと考えますが、見解を伺います。
次に、不登校児童生徒対策について伺います。
我が党は、さきの予算特別委員会で、小中一貫校として、不登校対策の取り組みを行っている八王子市立高尾山学園を取り上げ、この方式は効果的であるものの、重い財政負担のため、いまだ全国で二校しか開校されていない実態を明らかにし、不登校児童生徒が多い東京都においてこそ、意欲ある学校に財政的支援を行うべきであると主張いたしました。
また、不登校が急激にふえるのが中学生の時期であり、さらに東京都では、不登校経験を持つ生徒や中途退学者等を受け入れるチャレンジスクールを開設していることから、このチャレンジスクールを母体とした中高一貫校を開設して、不登校対策に取り組んでいくべきであると強く主張したところであります。
これを受け、石原知事が今月十四日、高尾山学園を視察され、学校並びに生徒を激励してくださったことに感謝を申し上げたいと思いますが、そこで、高尾山学園を視察された知事の率直な感想をまずお聞きしたいと思います。
あわせて、都としても全国に先駆けて、中高一貫校での不登校対策に取り組んでいくべきと考えます。知事の所見を伺います。
次に、私立学校の自主性の確保について伺います。
今国会で、教育関連三法案が先月衆議院を通過し、現在、参議院で審議されており、その中で、行政の私立学校に対する関与のあり方が争点となりました。
石原知事は、このことについて、さきの予算特別委員会において、法律改正に当たっては、間違っても私立学校の自主性を侵すことのないようにすべきと答弁されております。
そもそも私立学校法では、私立学校の自主性が尊重されるとともに、行政の関与が制限されております。このため、私立学校では、さまざまな教育活動が可能となり、中高一貫教育や体験学習などの取り組みを公立学校に先んじて導入してきました。
衆議院では、私立学校のこうした実績と、それを裏打ちする私立学校法の精神を生かす観点から、公明党は動議を提出し、知事が都道府県教育委員会に対し、学校教育に関する専門的事項について助言、援助を求める際には、私立学校と協議するものとし、教育委員会は私立学校の自主性を尊重することとの附帯決議が付されました。これは、私立学校の自主性が重要であることを改めて確認したものであります。
こういった流れを踏まえ、改めて私立学校の自主性に対する知事の所見を伺います。
次に、地球温暖化がもたらす気候変動について伺います。
本年公表された気候変動に関する政府間パネル、いわゆるIPCC第四次報告書は、熱波、干ばつ、降雨量の増加などの異常気象、氷河や北極の氷の溶解、海面上昇など、さまざまな事象から温暖化のスピードが加速していると明確に指摘しました。
地球温暖化は、未来の危機などではもはやなく、気候変動という形で、今日の都民にも影響を及ぼしている、今、そこにある危機であり、CO2の排出量削減など、早急な対策が不可欠であります。
そうした中、世界の大都市が連携してCO2削減に取り組むため、先月、ニューヨークで世界大都市気候変動サミットが開かれ、東京都からは石原知事が出席されました。その席上、東京水道の漏水率が三%台であることが参加都市からの驚嘆を呼んだことは、都民にとっても大きな誇りであります。
「十年後の東京」で、世界で最も環境負荷の少ない都市を実現すると宣言した東京として、東京の水道が誇る技術を各国に提供すべきであります。そして、それがひいてはオリンピック招致の大きな誘引にもなると思います。水道技術の国際支援について、知事の見解を伺います。
また、水道局の経営や技術などのノウハウを各国の実務者に向けて広く発信すべきと考えますが、所見を伺います。
都が先般策定した気候変動対策方針に基づき、我が国で初めて、都が大規模CO2事業所に対し削減義務を課すなど、先駆的な施策を提起したことは大いに評価するものであります。
都は、大規模事業所の削減義務化と同時に、排出量取引制度を導入する方針ですが、排出量取引を実効性あるものにするためには、事業者が進んで参加できる条件整備が必要であり、あわせて、その取引でCO2削減の実効性を上げる仕組みづくりも必要であります。見解を伺います。
あわせて、東京全体のCO2排出量を削減していくためには、大企業だけでなく、中小企業や家庭の削減努力も重要であります。中小企業や家庭など、各部門の削減努力を促すには、それを支援するための経済的手法の活用が欠かせないことはいうまでもありません。
国は、環境税制について、いまだ方向性を示せないでおりますが、都が今回検討する省エネルギー促進税制では、中小企業や家庭が省エネ対策を進めた場合の具体的なメリットを示すべきであります。所見を伺います。
最後に、文化芸術政策について伺います。
我が党は、四十年前の政策の中で、世界文化の頭脳にふさわしい都市を目指すという提言をしました。東京こそ新たな文化の発信基地となるべきであるとの認識は、今も変わりありません。
我が党の推進で、東京都は、国の文化芸術振興法制定に先立つこと十八年、昭和五十八年には全国初の文化振興条例を制定しました。今後はさらにオリンピック招致を視野に入れて、文化先進都市東京の実現を目指すべきであります。
ところで、文化の先進都市を目指す東京の都民の日である十月一日が、世界的には国際音楽の日であることは余り知られておりません。この国際音楽の日は、一九七五年、当時の国際音楽評議会の会長であり、二十世紀の最高峰のバイオリニストであるユーディー・メニューイン氏が、紛争の絶えない世界を憂いて提唱し、一九七七年に制定されたものであります。
ことしがちょうどその三十年の節目に当たります。毎年、世界各国でこの国際音楽の日に、世界の人と音楽でつなぐ心の輪をモットーに、子どもからお年寄りまで、そしてプロとアマチュアの協同によるさまざまな音楽の特別イベントが開催されております。
東京都においては、一九九九年、文化庁主催の記念事業の一環として、東京都交響楽団と高校生のジョイントコンサートという形で事業が始まりましたが、現在は東京都交響楽団の事業にのみとどまっております。この東京都交響楽団には、一九六四年の東京オリンピックの記念文化事業として設立された経緯があり、今後はさらに活用を図るべきであります。
古代ギリシャの時代から、音楽はスポーツと並んで、人種や言葉の壁を乗り越え、世界じゅうの人々と喜びや感動を共有できる媒体でありました。したがって、十月一日の都民の日においても、東京大マラソンのようにプロもアマチュアも公募で募り、東京国際フォーラムやビッグサイト、東京芸術劇場や東京文化会館、江戸東京博物館、ひいては都立公園などでの野外コンサートも含め、東京音楽の祭典の日として、世界の人々と音楽で心をつなぐ日としてはどうかと提案します。見解を伺います。
ちなみに、ロンドンオリンピックが決定した際の大きな要因は、コンパクト開催もさることながら、文化プログラムのポイントが断然高かったことも有名であります。世界の強豪都市との熾烈な選考レースを勝ち抜くためには、IOCに提出する文化プログラムの策定も大変に重要であり、オリンピック招致に向けて、世界の人々を魅了するテーマを掲げていく必要があると思います。
そこで、提案させていただいた音楽の日事業も含め、東京の文化事業を総合化、体系化して、文化プログラムとしてまとめ上げ、世界に発信すべきであります。
知事の所見を伺い、私の代表質問を終わります。(拍手)
〔知事石原慎太郎君登壇〕
○知事(石原慎太郎君) 谷村孝彦議員の代表質問にお答えいたします。
三期目における決意についてでありますが、多数の都民の皆様のご支持をいただき、三選を果たすことができました。今回の選挙では、世界一安心で安全な首都東京の実現という訴えに、大きな期待、強い共感が得られたと思っております。
治安の回復、医療の充実、高齢者や障害者が安心して生活できる社会の実現、次世代を担う子どもたちの健やかな成長なども喫緊の課題に、今後も全力で取り組まなければならないと思っております。
同時に、地球のあすをも左右しかねない地球温暖化などの環境問題には、我が国の対策を先導して、世界の諸都市と連携していく必要があると思っております。
そのため、過去二期八年の実績を踏まえて、東京の近未来図である「十年後の東京」の実現に向け、目に見える成果を積み上げていく決意でございます。いま一度初心に戻って、今後四年間の都政のかじ取りに全力で当たっていきたいと思っております。
次いで、オリンピック招致を契機とした都市インフラの「十年後の東京」に向けた整備についてでありますが、東京ほど、集中、集積が高度に進んだ都市は世界に類を見ないと思いますが、経済のグローバル化とアジアの地域間競争が激化する中で、東京の持つ本来の成長力や競争力を引き出す基幹的なインフラの整備がいかにおくれている、この現況であります。
オリンピックが都市に加速度的な変革をもたらすのは、歴史の例を見ても明らかでありまして、これをてことして、東京をより機能的で魅力的な都市につくり変えていくことが必要であると思っております。
「十年後の東京」で描いた三環状道路の整備、羽田空港の再拡張、国際化や横田基地の軍民共用化、さらには東京港のふ頭機能の強化など、陸海空を結ぶ交通、物流ネットワークの整備は、東京のみならず、我が国の国際協力を飛躍的に向上させるものであります。
大都市の力こそが国力の象徴でありまして、文明の推進力であるとの認識に立って、オリンピック招致を確かなものとするためにも、引き続き、対応の遅い国に強く働きかけながら、基幹的な都市インフラの整備に全力を挙げて取り組んでいきたいと思っております。
次いで、横田基地の軍民共用化についてでありますが、横田の軍民共用化は、空港容量が限界に達している首都圏の航空機能を補完するとともに、首都圏全体に大きな経済効果をもたらし、ひいては我が国の活力を高めることになります。一方では、その首都圏のオープンスカイの要求が非常にふえておりました。
今回、この横田の軍民共用化の意義や効果について八都県市の首脳に理解していただきまして、共用化の早期実現について、国に対して明確に意見表明をしたことは、共用化の実現に向けて大きな力となるだけではなくて、米国に対しても強いメッセージになっていると思います。
都としましても、今後、日米協議の重要なテーマとなります軍民の両立性について、一橋大学の杉山学長をヘッドとします委員会で引き続き検討を行っておりまして、日米両政府のスタディーグループによる協議に反映させていきたいと思っています。
日米協議の促進については、安倍首相にも重ねて要請しまして、ASEANでの会議と先般の日米首脳会議でも、二度にわたって、首相からブッシュ大統領に対して念を押してもらいました。
スタディーグループでの協議は、外交交渉に係ることでありまして、現段階では具体的な案件について内容を明らかにできませんが、いずれにしろ、かんかんがくがくの活発な議論が行われておりまして、実現まであと一歩のところまで来たと思っております。
いずれにしろ、十月というロードマップがあるわけでありますから、そこでできるだけ大きな収穫があるように、この間も外務省の次官に会いましてハッパをかけてまいりましたが、引き続き協議の促進を両政府に強く働きかけるとともに、軍民共用化の早期実現に向けた取り組みを着実に進めていきたいと思っております。
税財源をめぐる国の動きへの対応についてでありますが、国は、地方を厳しい状況に陥らせておきながら、その責任をとることもなく、本来なされるべき国と地方の分権改革の議論を、都市対地方の構図にすりかえようとしているのは顕著であります。
全国の地方自治体は、このような国のこそくな手法に惑わされることなく、しっかりと連携して国と対峙して、問題解決の正当な道筋である地方税財政制度の抜本的改革の実現を目指すべきだと思っております。
そういう点で、来月の中旬に行われます熊本での全国知事会、私も当然出席しますが、先般も、全国知事会の会長をしております麻生さんがやってまいりまして、二人で合議しました。これほどほぞを固めて、会長の立場はいろいろあるでしょうが、とにかく仕切って、リードをし通して、私も全面的に協力するからと申しました。先日も、また、神奈川県、愛知県、大阪府の知事と四人で会談を行いまして、こうした立場からの緊急アピールも取りまとめました。昨日、官房長官に申し入れを行いました。
今後も、国の動きに対抗して、自治体間の結束をさらに強めながら、都議会の皆さんと力を合わせて、真の地方分権改革の実現に取り組んでまいりたいと思っております。
次いで、新銀行東京の経営体制についてでありますが、今般の見直しの中で、取締役会と執行役との意思疎通を強化する観点から、執行役を兼務する取締役を二名にふやしました。一方、取締役の数を減らし、コンパクトな体制ともいたしました。
また、新たに銀行出身の経営者を迎え入れ、都からは、組織運営のノウハウを持った職員を派遣しまして、事業執行体制の一層の強化を図りました。
今後においては、新経営陣の下で、経営体制についても引き続き不断の見直しが行われるよう、都としても働きかけてまいりたいと思っております。
次いで、中学三年生までの医療費助成についてでありますが、先ほども申しましたが、次世代を担う子どもは国にとっての宝でありまして、子どもたちが健やかに育つ環境を整備することは、行政はもとより社会全体の責任であります。
都はこれまでも、認証保育所の創設や小児救急医療体制の整備など、国に先駆けて子どものためのさまざまな独自の施策を展開してまいりました。
子育てにかかわる経済的支援については、本来は国が実施すべきものでありますが、国の取り組みがまだ不十分であることから、先般の選挙でも公約としても、所得格差を踏まえつつ、中学三年生までの医療費負担をゼロにすると約束いたしました。この公約については、今後、実現に向けて準備を進めていきたいと思っております。
次いで、障害者の就労促進についてでありますが、「十年後の東京」では、障害者雇用を新たに三万人以上増加させるなど、自立と社会参加が進み、障害の有無にかかわらず、だれもが安心して暮らせる地域社会を目指しております。
この実現のために、本年五月に策定しました東京都障害者計画において、企業への就労支援体制を拡充し、経済団体など関係機関との連携を強化することといたしました。
今後、障害者雇用に先進的な企業が集積する東京の強みを生かしながら、社会全体でムーブメントを起こし、障害者雇用に対する理解と関心を高め、新たな雇用機会の拡大を図っていきたいと思っております。
次いで、生徒の全員就労を目指す特別支援学校の設置についてでありますが、障害者の自立と社会参加を進めるための雇用の充実は重要な課題でありまして、「十年後の東京」においても、東京の障害者雇用について、今後十年間で三万人以上の増加を目指すことといたしました。
このためにも、特別支援学校の職業教育、就労支援の一層の充実が必要でありまして、知的障害が軽い生徒の全員就労を目指す高等部の計画的な設置を含めて進めていきたいと思っております。
次いで、高尾山学園についてでありますが、先般、公明党の東村議員のご案内で行ってまいりました。あの体験活動を見ましたが、学校が一人一人の子どもの意欲を引き出そうと努力をしている姿勢は非常に評価されるべきものだと思います。
中には、大阪からわざわざ来て、アパートを借りて通っている子どももおりまして、非常にそういう点で刮目すべきものだと思いますが、やはり一貫していることは、中学校の高学年の子どもが、小学校の低学年の子どもをさながら兄弟のように、一種の責任感でみとって、一緒にスポーツなどをしているというのは、非常にほほ笑ましい風景だと思いました。
不登校の要因はさまざまでありまして、子どもたちの能力を伸ばすためには、固定化したパターンに当てはめずに、一人一人に応じたやり方が必要だと思いました。
不登校生徒の対策については、都教育委員会において対応しておりまして、引き続き、高尾山学園も参考にして、十分検討してもらいたいと思っております。
次いで、私立学校の自主性についてでありますが、これはもう言を要しないことでありまして、私立学校では、建学の精神に基づき、創意工夫による、それぞれ独自の教育が行われております。生徒、保護者の方々から高い信頼と評価を得ているのが現況であります。
こうした事実を考えれば、私立学校の自主性が国会で再確認されるのは当然なことだと思います。
都はこれまでと同様、私立学校の自主性を尊重していくつもりでございます。
次いで、水道技術の国際支援についてでありますが、世界大都市・気候変動サミットにおいて、水の有効利用に取り組むことで二酸化炭素の排出削減を図り、地球環境の保全に貢献すべきだと提言をしてまいりました。私よりも、前任者でございましたけれども、水道局長が同伴しまして、水道局長の講演は非常に説得性があったと思っております。
東京は長年にわたり漏水防止対策に取り組みまして、漏水率を三%台に低減させました。世界の各都市の漏水率は、先進国でも一○%以上が多く、途上国ではもう三十数%というていたらくでありますが、この東京の漏水率の低さは、みんなが驚くところでありました。
地球環境問題は、国家が役割を果たすことが重要でありますが、東京を初めとした世界の大都市が逆に国をリードしていく必要があるなという感じがいたします。
東京はかなり先進的なことをしておりますんで、各都市の報告は余り参考になりませんでしたが、ただ、やっぱり確認できたことは、どこの国も、大都市が頑張っても国の政府は余り動かぬ、そういう共通の悩みを確認したわけであります。
その一つとして、世界レベルにある水道技術、ノウハウを世界に向けて発信するとともに、東京が核となって、漏水防止を初めとする技術情報を交換する場を設けるなど、アジアを中心とした海外の水道事業体との交流促進策を積極的に検討してまいります。
こうした取り組みを重ねることが、ご指摘のように、オリンピックにも、かまけて東京のアピールにつながると考えております。
次いで、オリンピックの文化プログラムについてでありますが、IOCは、オリンピックの運動において、スポーツ、文化、環境の三つを柱としておりまして、熾烈な選考レースに勝ち抜くためにも、すぐれた文化プログラムを策定する必要があります。
現在、演出家の蜷川幸雄さんや、デザイナーの三宅一生さんといった世界に誇る当代きっての第一人者からな成ります東京芸術文化評議会、アートカウンシルで、文化プログラムについてご議論いただいております。
東京の持つ可能性というものを爆発させるような画期的な文化プログラムを策定し、オリンピック招致の実現を目指したいと思っております。
今、初めて知りましたが、都民の日ですか、これは、あってもなくてもいいような、何というんでしょうかね、よく実態のわからない記念日ですけど、これに重ねて、要するに世界音楽の日というものを重ねれば、五月の連休に東京フォーラムでやっているラ・フォル・ジュルネが、素人のオーケストラも加えて、とにかく赤ん坊も連れていって聞けるような音楽祭をやって大成功しておりますけど、そういう点では、私は秋にも同じ催し物を、外国から人を呼ばなくても、日本独自でやることは大変おもしろいんじゃないかと思っております。
他の質問については、教育長及び関係局長から答弁します。
〔教育長中村正彦君登壇〕
○教育長(中村正彦君) 東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画についてお答え申し上げます。
都教育委員会では、職業的自立を目指した職業教育を充実するため、平成十六年に策定いたしました東京都特別支援教育推進計画第一次実施計画に基づきまして、知的障害が軽い生徒を対象とする特別支援学校高等部の設置を着実に進めてまいりました。
また、知的障害のある児童生徒の増加に応じました教室の確保や、肢体不自由の児童生徒の通学時間軽減等のため、特別支援学校の新設、増改修等につきましても積極的に推進してきたところであります。
第二次実施計画の策定に当たりましても、知的障害が軽い生徒を対象とした特別支援学校の設置につきましては、これまでの地域的な整備状況を踏まえまして計画的に取り組んでまいります。
また、地域の実情を把握しつつ、特別支援学校の再編整備等を進めて、特別支援教育の一層の充実を図ってまいります。
〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕
○都市整備局長(只腰憲久君) 多摩都市モノレールについてでございますが、多摩都市モノレールは、一日平均約十一万人を輸送する、多摩地域における重要な公共交通機関であると認識しております。
モノレール会社におきましては、企画乗車券の発行など、乗客の増加策に加え、人件費等の経費削減に積極的に取り組んだ結果、平成十六年度以降は営業黒字を達成しております。
しかしながら、利払い等を加味いたしました経常損益では赤字が続いておりまして、平成十五年度からは債務超過となっております。この状態を解消するためにも、将来に向けて早期の経営安定化が不可欠であると考えております。
今後、会社に対しましては、さらなる経営努力を求めつつ、都といたしましても、関係者と調整、連携を図りながら、抜本的な経営改善に取り組んでまいります。
〔総務局長押元洋君登壇〕
○総務局長(押元洋君) 行財政改革など、二点のご質問にお答えを申し上げます。
まず、都の行財政改革のノウハウの提供についてでございますが、都はこれまで、国や他の自治体に先んじて、職員定数削減など徹底した歳出削減や、税収確保に向けたさまざまな取り組み、複式簿記・発生主義会計による新たな公会計制度の導入など、量と質の両面からの行革に積極的に取り組んでまいりました。
これらの先駆的な行革の取り組みに関しては、説明会の開催やツールの提供などを通じて、都独自のノウハウの提供に努めてきたところであります。
今後は、ご提案の趣旨を踏まえ、能力や業績に基づく人事給与制度改革や、持ち株会社方式による監理団体改革など、他の自治体からの関心が高い都の行革のノウハウを提供することによりまして、自治体の財政力の向上に資する改革の推進に貢献してまいりたいと存じます。
次に、都庁内における知的障害者の就労についてでございます。
障害者の方々が地域で自立した生活を実現する上で、就労の問題は非常に重要であると認識をしております。
障害者の方々の就労拡大を図るためには、民間と行政が密接に連携しながら、障害者雇用が広く社会に根づくような効果的な取り組みを行っていく必要がございます。
都としては、今後、国の動向等も踏まえながら、知的障害者の就労拡大に向けた取り組みを検討してまいります。
〔財務局長村山寛司君登壇〕
○財務局長(村山寛司君) 財政力格差是正論に対する今後の都の主張についてでございます。
国が、この議論を都市と地方の対立の構造にすりかえようとしている中、地方同士がより強固に連携して国に対抗していくためには、都の主張が、都市、地方を問わず、広く他の自治体から共感を得ることが不可欠であります。
そのため、都としてはまず、今日、多くの自治体が陥っている財政困窮の主たる原因が、この間、国が行ってきた地方交付税の大幅な削減にあることを実証的に明らかにしてまいります。
同時に、この問題の解決は、国から地方への権限と税源の移譲、地方交付税を含む財政調整機能の充実、これらを一体的に実現することでこそ可能であるということをさらにわかりやすく主張してまいります。
今年秋を目途に、これらの主張を盛り込んだ冊子を取りまとめ、この冊子を活用することなどにより、全国の自治体の理解を一層深め、ともに手を携えながら、真の地方分権改革の実現に向け取り組んでまいります。
〔産業労働局長佐藤広君登壇〕
○産業労働局長(佐藤広君) 五点のご質問にお答えいたします。
まず、新銀行東京の中小企業支援についてですが、新銀行東京は、開業後二年間で約一万六千六百件の融資・保証を実行してきており、中小企業金融において重要な役割を果たしてまいりました。
新中期経営計画では、対象顧客の小口化による融資件数や顧客数の拡大に重点を置くとともに、新たに一般融資の取り組みも充実するなど、中小企業向け融資の強化を図ることといたしました。
また、都の制度融資につきましても、五月より全店舗で取り扱いを開始したところでありまして、中小企業のニーズに応じて幅広い支援を行っていくこととしております。
都といたしましても、株主の立場から、新銀行東京が中小企業金融において、その役割をしっかり果たしていくよう、積極的な働きかけを行ってまいります。
次に、中小企業の事業環境の整備についてですが、中小企業者が都内で事業を継続できる環境を整備することは、東京の産業力の維持強化を図る上で重要な課題と認識しております。
都はこれまでも、特別工業地区建築条例を廃止するなど、中小製造業の立地に関する規制を見直したほか、事業承継時の税負担の軽減を国に提案要求するなど、事業環境の整備に努めてまいりました。
さらに、今年度より、中小企業の事業承継を円滑に進めるため、学識経験者、弁護士、公認会計士等で構成する研究会を設置し、検討を開始したところでございます。
今後とも、中小企業が安心して操業できるよう、中小企業の厳しい状況を踏まえ、事業環境の整備に積極的に努めてまいります。
次に、若者ジョブサポーター企業への支援についてですが、都におきましては、インターンシップの受け入れなど、若者の職業的自立を支援する若者ジョブサポーター企業を募集いたしまして、現在、約三百の企業が登録をしてございます。
これらの企業につきましては、ホームページや冊子でその活動を周知いたしますとともに、直接若者へのPRを行う場としてジョブ・パーティーを開催するなど、その人材確保に資する取り組みを行っております。
今後は、ジョブ・パーティーの開催回数をふやし、より多くの若者や企業の参加を募るとともに、新たに大学、高校などに対しまして、きめ細かくインターンシップの情報を提供するなど、若者ジョブサポーター企業への支援を強化してまいります。
次に、障害者の就労支援についてですが、障害者の就労を促進するためには、個々の障害者の状況に応じまして、支援機関等と協働して、生活支援や能力開発など、さまざまな支援を効果的に実施していく必要がございます。
都ではこれまで、しごとセンターにおきまして、障害者からの相談に対し訓練機関を紹介する等の対応を行ってまいりました。
また、心身障害者職能開発センターでは、職業訓練に加えまして、本年度から、国や地域の就労支援機関との連携によりまして、雇用機会の拡大を図る総合コーディネート事業を開始いたしまして、雇用啓発セミナーの実施等にも取り組んでいるところでございます。
今後は、心身障害者職能開発センターのコーディネート機能の充実を図りつつ、しごとセンターの就職支援機能との連携を強化いたしまして、より一体的に障害者の就労支援を進めてまいります。
最後に、生活保護受給者に対する職業訓練についてですが、現在、職業能力開発センターでは、就労支援プログラムの一環といたしまして、生活保護受給者であります母子家庭の母を対象といたしました年間百五十名規模の短期特別訓練を実施しております。
また、一般向け職業訓練では、母子家庭の母や四十五歳以上の求職者に対する入校優先枠を設けております。
今後は、福祉事務所やハローワークとの連携を強化いたしまして、この優先枠の活用を一層促進してまいります。
さらに、現在、優先措置の対象となっておりません就労支援プログラムにおける他の生活保護受給者につきましても、その対象に加えることを検討してまいります。
〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕
○福祉保健局長(安藤立美君) 八点の質問にお答えいたします。
まず、子育て応援戦略会議についてでございますが、子育て支援につきましては、子育てと仕事が両立できる雇用環境の整備を初め、課題は広範囲にわたっており、福祉、労働、住宅など、幅広い取り組みが必要であることから、先般、副知事をトップとした局横断的な子育て応援戦略会議を設置いたしました。
さらに、行政、企業、大学、NPOなどで構成する、子育て応援とうきょう会議(仮称)を設置し、社会全体で子育てを支援する機運を一層高めるとともに、専門家や若者、子育て中の親から意見などをいただくことにいたします。
今後、都としては、これらの意見も参考にしながら、効果的で実効性のある子育て支援策を鋭意検討してまいります。
次に、待機児童解消のための抜本的な解決策についてでありますが、都はこれまでも、認可保育所の設置促進を図るとともに、都独自の認証保育所の創設などにより、保育サービスの充実に努めてまいりました。
一方、都内には相当数の潜在的な保育ニーズが存在しているため、待機児童数は、ここ数年横ばいで推移しています。
今後、「十年後の東京」で掲げた待機児童五千人の解消に向け、子育て応援戦略会議におきまして、保育所定員の増だけでなく、多様な保育サービスのさらなる拡充を含めた総合的な子育て支援策を検討し、その実現に取り組んでまいります。
次に、就労移行支援事業の実施の拡大についてでありますが、障害者の雇用拡大を図る上では、障害者が一般就労に必要な知識、能力を習得し、適性に合った職場探しなどを行う就労移行支援事業を充実させることが有効であります。
このため、身近な地域で障害者が就労移行支援事業を利用できるよう、都は、各区市町村が計画的、重点的に取り組むことを働きかけております。
さらに、ご指摘のとおり、規制緩和により本事業への民間企業等の参入が可能となったことを好機ととらえ、さまざまな民間企業が集積しております東京の特性を生かし、障害者雇用のノウハウを持つ企業を初め多様な事業主体の参入を促し、本事業の拡充を図ってまいります。
次に、生活保護受給者の自立についてでありますが、これまで、各福祉事務所にハローワークのOBを就労支援員として配置するなど、自立に向けた取り組みを強化したことにより、就労実績は拡大をしてきております。
今後、就労自立をさらに促進するためには、就労意欲が低い人や生活習慣が確立していない人を支援する体制づくりが重要であります。
都は、独自に設置をいたしました自立支援ネット会議におきまして、各福祉事務所における生活支援の効果的な取り組み事例などについて研究、協議を行っており、福祉事務所の職員がその成果を共有することで、さらなる能力向上を図ってまいります。
また、国の補助制度の活用を各区市に働きかけ、生活支援を担う人材の確保などに努めてまいります。
次に、介護報酬の不正請求を根絶するための具体的な取り組みについてでありますが、不正請求を防止するためには、保険者である区市町村の取り組みが重要でございます。
都は、介護報酬の給付の適正化を図るため、これまでの方策に加えまして、今年度、都及び区市町村の具体的な取り組み内容を盛り込んだ東京都介護給付適正化プログラムを作成いたします。
このプログラムにおきまして、ヘルパーの訪問時間の確認などを行います利用者宅訪問調査や、不適切なサービス給付を見直すケアプランチェックなど、先駆的な事例を示すことで、区市町村の効果的な取り組みを促進してまいります。
今後とも、都は、区市町村が積極的に介護給付の適正化に取り組めるよう支援してまいります。
次に、自殺総合対策東京会議についてでありますが、自殺は、個人的な問題としてのみとらえられるべきものではなく、多様かつ複合的な原因及び背景を有するものであることから、その対策に当たりましては社会的な取り組みが必要でございます。
東京会議は、自殺対策に関する取り組みの推進基盤でありまして、保健・医療・福祉、経済・労働、教育等の関係団体や、防止活動を行う民間団体、有識者など、多様な主体の連携、協働の場として、七月上旬に設置をいたします。
この会議では、事前予防、危機対応、事後対応に関する分科会を設けて、多角的な観点から協議等を行い、都民に対して自殺問題に関するメッセージを発信し、社会全体での取り組みにつなげてまいります。
次に、自殺総合対策の具体的な施策展開についてであります。
東京会議での協議等を踏まえて、問題への認識や社会的取り組みの必要性などについて、広く都民の理解を促進し、その予防を図るため、自殺防止東京キャンペーンを実施するなど、広報、普及啓発に取り組んでまいります。
また、東京における自殺の実態を把握するとともに、危機を早期に発見し、対応するための相談・支援体制の構築や、遺族、未遂者に対する支援策の検討に着手をいたします。
なお、自殺対策は、総合的、組織横断的な取り組みが必要であることから、関係各局から成る連絡会議を設置し、多重債務者対策やいじめ対策などの関係施策と調整を図りながら、全庁的に推進をしてまいります。
最後に、自殺を水際で防ぐ取り組みについてでありますが、自殺を未然に防止するためには、その危険性が高い人を早期に発見し、専門機関による相談・支援につなげることが重要であり、こうした役割を身近で担う人材として、今年度からゲートキーパーを養成することといたしました。
その養成に当たりましては、都独自に養成プログラムを開発するとともに、地域や職域における保健師等の専門スタッフを指導者として養成してまいります。
また、医療機関や相談機関などが相互に連携した相談・支援ネットワークを構築するなど、自殺防止に向けた専門的な対応力強化のための施策の充実に努めてまいります。
〔水道局長東岡創示君登壇〕
○水道局長(東岡創示君) 水道局が持つ経営や技術などのノウハウを発信すべきとのご質問にお答えします。
水道局ではこれまで、国際協力機構いわゆるJICAなどと協力し、アジア、アフリカへの職員の派遣や研修生の受け入れなどを行うとともに、アジア大都市ネットワークや日本水道協会と連携した取り組みを実施しております。
こうした取り組みに加えて、今後、当局の漏水防止技術につきまして、外国語版のガイドブックを充実させ、早期に海外の実務者向けのものとして発信してまいります。
さらに、本年十一月に当局の研修・開発センターで開催される、水道サービスに関する国際規格を決める会議に向けて、海外水道事業体との交流を促進するため、双方向で情報交換できる仕組みを構築し、当局がこれまで培ってきた経営や技術などのノウハウを広く提供してまいります。
〔環境局長吉川和夫君登壇〕
○環境局長(吉川和夫君) 二点のご質問についてお答えをいたします。
まず、排出量取引制度についてでありますが、この制度は、大規模CO2排出事業所が、みずからの対策のみで削減目標を達成できない場合に、他の事業所からの削減量の購入を認めることにより、目標の達成を可能とする制度でございます。
都での導入に当たりましては、大規模事業所だけでなく、削減義務を負わない中小規模事業所がCO2削減量を大規模事業所に売却することも可能とするなど、幅広く事業者が参加できる仕組みとしてまいります。
また、削減量の認定方法など、取引ルールの整備を行いまして、実効ある制度づくりを進めてまいります。
次に、省エネルギー促進税制についてでありますが、家庭や中小企業の省エネルギー対策を推進するためには、温暖化対策としての省エネの意義に関する意識啓発や、家電製品等に関する省エネ技術の開発促進に加え、省エネ行動が広がるような仕組みづくりが重要であり、とりわけ、金融商品の開発や税制などの経済的手法の活用が有効でございます。
こうした観点から、省エネルギーの促進のための新しい税制について、省エネ投資等の促進、省エネ行動への誘導など、幅広い角度で東京都税制調査会を活用しながら検討してまいります。
〔生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君登壇〕
○生活文化スポーツ局長(渡辺日佐夫君) 東京音楽の祭典の日のご提案でございますが、先ほど知事から答弁があったとおりでございます。
都はこれまで、東京都交響楽団によるさまざまな演奏会、すぐれた舞台芸術を低廉な料金で鑑賞できる都民芸術フェスティバル、子どもたちがプロの音楽家と直接触れ合える子ども向け舞台芸術参加・体験プログラムなど、都民が音楽に親しめる機会の充実に努めてまいりました。
現在、東京芸術文化評議会において、世界文化都市・東京を実現するための文化戦略について議論しているところであり、都民の日である十月一日を、東京音楽の祭典とするアイデアにつきましても、東京芸術文化評議会の意見を踏まえ、芸術文化の一層の振興を図ってまいりたいと存じます。
平成18年第1回定例会 予算特別委員会
2006.3.16
〇新藤副委員長 谷村孝彦委員の発言を許します。
〔新藤副委員長退席、鈴木(貫)副委員長着席〕
〇谷村委員 まず初めに、多摩の振興策について伺います。
初めに、多摩地域の振興策を考えていく上で大きな起爆剤となります横田基地の軍民共用化についてであります。
昨年第一回定例会の私の一般質問、軍民共用化に伴う需要予測や経済波及効果に対する質問に対しまして、石原都知事は、交通経済の専門家である一橋大学の学長の杉山武彦先生に、首都圏西部の地域の産業、物流、交通などにいかなる構造的な影響を与えるかを考察し、必要な検討を進めていただくと、かなり踏み込んだ答弁をいただいたところでございます。
その後、昨年七月には、杉山学長を中心とする、いわゆる杉山委員会が設置をされ、九月にはシンポジウムが開催をされました。今年度中に、ということは今月中でございますが、杉山委員会の最終報告がまとめられると伺っております。
そこで、杉山委員会での経済波及効果などに関する検討結果について、都が把握している範囲でお聞かせをいただきたいと思います。
〇山口知事本局長 杉山委員会では、現在最終的な取りまとめに向けまして鋭意作業中であると聞いております。
杉山委員会によりますと、昨年九月のシンポジウム以降、需要予測について新幹線との競合を考慮するなど精度を高める作業を行った結果、二〇二二年において、一日当たり四十便で年間約五百六十万人の航空需要が見込まれ、それによる経済波及効果は約千六百億円、雇用効果は約八千八百人になるとのことであります。
なお、エアラインからも相当の需要が見込めると聞いております。
〇谷村委員 五百六十万人の需要予測があるという結果がまとめられているようでございますけれども、三大都市圏の七番目の空港が先月始動いたしました。これは関西にある神戸空港ですけれども、ここの需要予測は三百十九万人でございまして、それを大きく上回る、この五百六十万人の需要予測が出されているわけでございます。
そして、八千八百人の雇用創出効果でございますけれども、これは北多摩地域に限らず、多摩地域全体に大きな効果が発生をすることになります。
武蔵村山市には、ことし十一月に、日産村山工場跡地に関東で一番大きいショッピングモールがダイヤモンドシティとして誕生いたします。半径二十五キロメートルを商業圏として、四千三百台の駐車場を完備し、年間一千万人の来客、来場を見込んでいるという、その段階で既に人手不足がささやかれているという状況でございまして、この軍民共用化によって八千八百人の雇用創出効果というのは、大変に大きな経済波及効果になるわけでございます。
私は、この水と緑の豊かな自然環境を守りながらも、首都圏あるいは東京の玄関になる、日本の玄関になり得る、この横田基地を中心とした北多摩地域を首都機能を担う地域に大発展をさせたいと、このように念願をしている一人でございます。
本日、お手元に資料を配布させていただきました。国内空港の海外就航路線に関するペーパーでございますけれども、知事は運輸大臣経験者でございますので、既にご存じの内容かと思いますけれども、改めて配布をさせていただいております。
成田空港に並ぶ国際拠点空港、関西空港と中部国際空港がありますけれども、ここは当然、欧米、アフリカ、中近東、アジア、オセアニアという海外路線を持っておりますけれども、これ以外にも全国各地の空港というのは、国内路線だけではなく海外路線というのをしっかり持っていて、それが就航されております。
九州では、ソウルまで一時間二十五分、上海までは一時間二十分で行ける、行っている。北海道は、札幌-ユジノサハリンスク間は一時間三十分。東北は、仙台-ソウル間は二時間三十五分。北陸、信越は、韓国二時間、ハバロフスク二時間十分、ウラジオストクは一時間半。中国、四国は、それぞれ大連二時間、ソウル一時間四十分、上海一時間五十分。こういう国際路線が就航されている中で、人口三千万を要する首都圏だけが、国際線は成田、国内線は羽田というふうに大変な不便を強要されているわけでございます。
全国各地から一時間半、二時間あるいは三時間でソウルや上海、大連、ハバロフスク、ウラジオストクに行ける時代に、四百万人人口を擁するこの多摩地域は、成田空港に行くだけで三時間かかるという、こういうポテンシャルの大きな阻害がなされているわけでございます。
昨日の答弁にも、知事のシリコンバレーというお話ございました。この横田基地の軍民共用化が実現されてこそ、その多摩地域のシリコンバレーとしてのポテンシャルも大きな効果を発揮するものと確信するものでございます。
昨年十一月には、桂会長率いる東京都商工連合会を中心とした多摩地域の経済団体から、横田基地軍民共用化推進協議会が設立されました。私ども地元武蔵村山市でも、市民有志の方々が中心となって、横田基地の民間機利用促進市民の会を間もなく立ち上げる予定でございます。
多摩地域では、軍民共用化の実現を期待する声が確実に高まっているわけでございますけれども、後ほど知事からもこうした方々の動きに激励の言葉をいただければと思いますが、先週三月八日日本時間では、在日米軍再編をめぐる日米審議官級協議が始まっております。
その結果が連日報道されておりますけれども、改めて確認をいたしますと、在日米軍再編の中間報告で、横田基地の軍民共用化については、具体的な条件や態様を検討するとされた一方で、自衛隊との共同利用、いわゆるダブルユースの方向性も打ち出されました。この軍軍共用化は、軍民共用化へ前進なのか、それとも後退なのかという議論がございますけれども、私はこの自衛隊との軍軍共用というのは、軍民共用化への大きなステップになるものというふうに確信しております。
軍民共用化を進めるに当たって、米軍は、今、横田基地の空域の返還も再編協議の的になっておりますけれども、空港の航空管制については国土交通省には渡したくない。むしろ、スクランブルや緊急事態の発生、あるいは軍事知識を持った自衛官に空港の航空管制を握らせたいんだという話を前々から伺っておりましたけれども、事実、三沢基地の軍民共用化は自衛隊が航空管制を握っておりますし、小松基地でも自衛隊と民間機の軍民共用ですけれども、自衛隊が航空管制は責任を持っているわけでございます。
こうした軍軍共用化の動きを適切に受けとめつつも、私どもの地元の期待にこたえて、一刻も早く、できれば年内にでもこの横田基地の軍民共用化を実現すべきと考えますが、知事の所見をお伺いをしたいと思います。
〇石原知事 おっしゃるとおり、アメリカが突然いい出しました軍軍民共用化は、必ずしもこのプロジェクトの障害にはならないと思います。ただ、アメリカはいろいろなものを想定し、万々々が一のときに日本の民間の管制官が空域をコントロールするということに非常に危惧を抱いているのでしょう。
しかし、日本の防衛庁に聞きましても、防衛庁の方は、あの空域を自分たちが把握することは大賛成だけれども、何もあそこまで人を動かして、あそこへ空自の本部を移す必要は毛頭ないと。大体持っていく機材もないし、今のままでいいんじゃないかというような意見もありまして、非常にいろいろな複合的な要素がございますが、いずれにしろ、何の口実であろうと、私たちはあそこをとにかく活用することが必要だと思っております。
いずれにしろ、この横田を活用することは、人や物の流れを活発にしまして、産業の活性化や雇用の促進につながるわけでありまして、今後の多摩振興の引き金になることは杉山委員会の調査結果からも明らかなことだと思います。
軍民共用化の実現に向けて、いろいろな形で地元から--これ、地元だけじゃありませんで、山梨県とか長野県が非常に熱心なんですけれども、そういう声が上がるのは結構なことでありまして、これがアメリカを動かす大きな力となると思います。
現に、杉山委員会の最初の報告はもう完成しましたが、これを踏まえて、これをグレードアップして、アメリカ側からも専門家が入って合議機関をつくったらどうだといいましたら、アメリカはハドソンインスティチュートが中心になって専門家を集めての委員会をつくり、その二つがジョイントして具体的な問題について話をしてまいりますし、また、それを受けて国としてどう動くかという正式な合議機関というのを近々国でもつくります。これは、先般谷内次官と会いまして、それをこっちから強く申し、確認いたしました。
いずれにしろ、地元における機運の盛り上がりというものがこれを促進する力になると思いますので、今後ひとつ委員からも地元の方を説得していただきまして、国益のためにも、この日本で最長の滑走路というものを大いに活用していきたいと思っております。
〇谷村委員 在日米軍再編に関しまして、先月の十三日、瑞穂町の石塚幸右衛門町長--大変に見識の高い方でございますけれども--が横田基地のスコット・グッドウィン司令官や額賀福志郎防衛長官に会い、自衛隊との軍軍共用化は容認する意向を伝えられているようでございます。
これは、全国の自治体で初めての容認姿勢を明らかにされたことになりますけれども、見返りとして国から地元振興策を引き出すためと、このように報道されておりまして、その後打ち消しございませんので、事実だと思いますが、私どもは、この軍民共用化こそが最大の地域振興策と考えているわけでございます。
騒音問題にもきめ細かく配慮しながらも、瑞穂町にも大変大きな地域振興策となる多摩都市モノレールの箱根ヶ崎への延伸についても、この横田基地の軍民共用化にあわせて進めていくべきと考えます。
武蔵村山の市長、市議会の正副議長、また商工会からも私自身ご要望いただきましたし、知事あてにも、また都市整備局長にも要望に行かれたと伺っております。
横田基地の軍民共用化と多摩都市モノレールの延伸、そしてそのための新青梅街道の拡幅工事の推進について、改めて要望しておきます。
次に、多摩の市外局番についてお伺いをいたします。
これまで多くの多摩地域の先輩議員が取り組んでこられました。私も初当選以来、本会議や総務委員会で取り上げてまいりました。その結果、都に初めて検討委員会も立ち上がったところでございます。
二十三区は八百万人人口がおりますけれども、すべて〇三番に統一されておりまして、市外局番なしで相互に通話がされております。しかし、多摩地域の四百万人は、調布、狛江、武蔵野市の一部の〇三番地域を除いて、市外局番が大変に複雑に組み入っているわけでございます。
それまでは、三多摩格差を是正ということで〇三化というふうに運動してきたわけでございますけれども、多摩の将来像二〇〇一では、三多摩格差の是正という動きではなく、むしろ多摩の自立と連携を目指していく発展をするべきだという展開、新たな理念が打ち出されました。私も全くそのとおりだと思います。
そこで、多摩の市外局番を同じように〇三化するのではなく、むしろ〇四番、あるいは、まずは〇四二番で統一をさせていくべきだと主張しているわけでございます。
今月五日には、八王子の〇四二六番が〇四二番に変更になりました。また、さらに来月二十九日には、清瀬、東久留米、調布の〇四二四番が同じく〇四二番になります。今回の変更によって、多摩地域における〇四二番への統一がどの程度達成されたことになるのか、市町村における割合と使用回線数、利用者数の割合についてご報告をお願いしたいと思います。
〇高橋総務局長 都はこれまでも、都内市外局番の統一を目指しまして、多摩地域における料金体系や利用上の問題につきまして、国及び通信事業者に対して強く改善を要望してまいりました。
お話のように、今回の市外局番の変更によりまして、本年三月五日に八王子市の全域が〇四二六から〇四二局番になりました。さらに、四月二十九日には、清瀬市及び東久留米市の全域と小平、西東京、調布、狛江及び府中市の一部地域が〇四二四から〇四二局番になる予定でございます。
これらの地域が加わることによりまして、多摩地域における〇四二局番を用いる市町村の割合は八七%、使用回線数の割合は八八%となります。
〇谷村委員 いよいよ来月からは、多摩地域の約九割が〇四二番に統一されることになるわけでございます。しかし、これまでも指摘してまいりましたけれども、多摩地域で同じ〇四二番の市外局番なのに、市外局番からかけないと通じない地域や、市外料金が発生する地域というのが五つにも分かれておりまして、どこは市外局番が必要なのか、どこは市外局番は必要ないのかというのが、多摩都民でもわからないというのが実情でございます。
ちなみに、私の自宅は東村山ですけれども、事務所が東大和にあります。私の自宅から事務所に〇四二を抜きにして五六五-二三一二とかけるとどうなるかというと「おかけになった電話番号は現在使われておりません」になるわけです。そうすると、谷村さんて事務所を持っているのはうそなのと、こうなるわけですね。
これがビジネスでいくと、大変な信用失墜になるわけでございまして、こういう--逆に今度、選挙区外の小平にかける場合は〇四二は要らなくて、普通にかけて通じるわけでございます。だから、この多摩地域では、とにかく電話番号をお伝えしたり、かける場合は、複雑なので〇四二からかけるという状況になっているわけでございます。
こんなことからも、ぜひ改善をしたい、改善させなければいけないと思うんですが、都として、国及び通信事業者に対して強くこの改善を要望すべきと考えますが、見解を伺います。
〇高橋総務局長 今回の電話番号の変更によりまして、一定の改善は見られておりますけれども、〇四二局番における単位料金区域の拡大や統合はなく、住民の皆さんの不便を解消するまでには至っておりません。
今後とも、地域住民の利便性のさらなる向上に向けまして、引き続き粘り強く国及び通信事業者に働きかけてまいります。
〇谷村委員 今のご答弁にもありましたけれど、これはMAシステムという単位料金区域の問題があるから難しいんだというふうに長年説明を受けてきたわけでございます。
しかし、NTTは既に、マイラインをNTTというふうに選択すれば、都内全域同一料金でできますというシステムをスタートさせているんです。KDDIも同じこのシステムを採用しておりまして、NTTにマイラインを選んだらいいけれども、選ばなきゃ多摩都民に不便を強いるという、こんなばかげたことはないわけでございまして、ここまでできているわけですから、このMAシステムを乗り越えて、多摩の市外局番、少なくとも現在〇四二番のところは、それがなくても電話ができる、それで市外通話料金も必要ないというふうに、ぜひともこれは実現をしていきたい、技術的にも難しくないはずだというふうに訴えておきたいと思います。
それでは次に、都営住宅施策についてお伺いをいたします。
都は、平成十四年、東京都住宅マスタープランを策定いたしました。都営住宅の再編整備を行い、土地の高度利用により生み出された土地を、民間活力を活用して地域のまちづくりに貢献するという理念を発表しております。
多摩地域では、この理念に基づき、東村山市本町地区プロジェクトが実施をされております。これは多摩リーディングプロジェクトの重点推進事業にもなっているわけでございます。
東村山市本町地区プロジェクトの現在の進捗状況、今後のスケジュール、そして現時点での評価についてお伺いをいたします。
〇梶山都市整備局長 東村山市本町地区プロジェクトにつきましては、現在、事業主体である東京工務店が道路等の整備工事を行っているところでありまして、本年九月ごろには、価格の三割引き下げを目指す実証実験住宅などの建設に着手する予定でございます。
平成十八年度末には、実証実験住宅を含む約五十戸の戸建て住宅を第一次として販売する予定でございます。平成二十年度末には、全体のまちが完成する見込みでございます。
現時点での評価でございますが、本プロジェクトを通じて、高品質で低価格な戸建て住宅の供給により、当初のねらいどおり、住宅市場に刺激を与え、市場の構造改革を促進できるものと考えております。
〇谷村委員 これは知事も随分熱を入れて、力を入れてくださっているプロジェクトの一つでございます。ぜひとも大成功をさせていただきたいと思います。
そこで、都営住宅の再編整備に関連いたしまして、東大和市の向原団地では同じように、この土地の高度利用によって生み出された土地がありますけれども、五・九ヘクタール、約六ヘクタールですけれども、空き地が創出されて既に二年が経過をしております。
この六ヘクタールというのは、大体東京ドームの一・五倍に当たる広さだということのようですけれども、しかし、いまだに、そのあいた、創出された土地をどうするのかということについて明らかにされていないわけでございまして、これにつきまして、今後の取り組みについてお伺いをいたします。
〇梶山都市整備局長 向原団地につきましては、建てかえ事業に伴い、二カ所、約五・九ヘクタールの用地を創出しております。
この用地の活用に当たりましては、多摩地域の豊かな環境と調和し、地域の活力を高める郊外型の生活空間を整備することを目指し、土地の有効利用を図っていく考えでございます。
来年度、地域の活性化や周辺のまちづくりとの連携に資するような観点から、この用地の活用につきまして調査を実施するとともに、向原団地全体に地区計画が今現在指定されていることから、都市計画の変更に向け、地元市とも協議を行ってまいります。
〇谷村委員 ぜひとも、地元東大和市と一日も早く協議をスタートしていただきたいと思います。
あわせて、清瀬の中里団地、それから立川の大山団地も、既に空き地になって年月が過ぎているようでございます。この二つの団地の空き地につきまして、現在の状況と、そして今後の取り組みについてお伺いいたします。
〇梶山都市整備局長 お答えいたします。
都営住宅の建てかえ事業に伴い、清瀬中里団地では、二カ所、約二・二ヘクタールの用地を創出しておりますが、拡幅予定の小金井街道との接続や団地外周道路の整備等の課題がございます。
また、立川大山団地では、三カ所、約二・八ヘクタールの用地を創出しているわけですが、団地内を南北に貫通いたします都市計画道路や外周道路の整備等の課題がございます。
今後、地元市と協議を行い、これらの課題を整理しながら、土地利用の方向性を検討してまいります。
〇谷村委員 先ほどの東大和の向原団地につきましては、居住者の引っ越しの完了からカウントしますと既に三年が経過をしておりまして、これから市との協議に入るということなんですが、これから建てかえが大詰めを迎えます。武蔵村山の村山団地と東大和市の東京街道団地の居住者の皆さん、またその周辺で営んでいらっしゃる商店街の皆さんも、この都営住宅の建てかえがどうなるのかということを大変に心配をされております。こういうタイムスパンでいくと、いつまでたっても人がいなくなったままになるんじゃないかという、こういうご心配なわけでございます。
そこで、この二つの団地についてはどういう取り組みをされるのか、この際、お伺いをしておきます。
〇梶山都市整備局長 村山団地や東京街道団地につきましては、現在建てかえ事業中でありまして、事業完了後、複数の用地を創出する予定であります。
これらの用地の活用に当たりましては、都市計画の一団地の住宅施設の変更が必要であることに加え、建てかえ対象外の中層住宅や保育園等の公益施設が点在していることによりまして、用地の形状が不整形であることなどの課題がございます。
今後、建てかえ事業を進める中で、用地の整理統合等、活用に向けた方策を幅広く検討してまいります。
〇谷村委員 ぜひとも、居住者の方々の引っ越しが完了する時期には、あるいは古い住宅の除去作業が終わるころには、次の事業はどうなるのかとか、あるいはそれまでの暫定活用はどうなるのかというようなことを明らかにするなど、スピード感を持って、また経営感覚を持って、ぜひとも取り組んでいただきたいことを要望いたしておきます。
この都営住宅の建てかえ事業で創出されております空き地に加えて、都民の目線から見て納得のいかないものの一つの例といたしまして、多摩東村山保健所の跡地があります。これは、多摩地域の保健所再編の際に、東村山市も理解を示し協力をしたわけですけれども、平成十六年から多摩東村山保健所は閉鎖をされております。それからもう既に二年が過ぎようとしているわけですけれども、現在、ここの跡地利用につきましては、東京都と東村山市で鋭意協議が続けられております。
しかし、そこに大変立派なテニスコートがあるわけでございますけれども、保健所として運営されていた時期というのは、これは市民の皆さんに開放されておりました。しかし、東村山市と都の協議がなかなかつかない結果、二年間もそれは放置されたまま、市民も使用できないままという状況が続いておりまして、これは一例でありまして、福祉保健局を責めているわけでも何でもございませんけれども、それは管理する立場と、また暫定活用を求める側で違うわけですけれども、各局が所管する財産につきまして財務局長にお尋ねしますけれども、将来の利用予定がある、または利用方法は具体的には未定だけれども、現在は利用されていない財産の存在について、財務局としてどうご認識されているのかお伺いいたします。
〇谷川財務局長 各局が所管している財産の中には、事業予定地や事業残地など利用されていない財産があることは承知してございます。このため、都有財産利活用推進会議を通じまして、全庁的視点から未利用財産の洗い出しを鋭意進めているところでございます。
また、十八年度からは、新たに稼働する財産情報システムを使いまして、より正確な未利用財産の把握に努めてまいります。
これらの取り組みによりまして、今後、各局が所管する財産の的確な把握とその有効活用を積極的に図ってまいります。
〇谷村委員 特に旧多摩東村山保健所の跡地にあるテニスコートのような、こういう都民ニーズの高い貴重な施設が二年間も放置されているというのは、いかがなものかと思います。
今ご答弁ありました財産情報システムをフル活用していただいて、例えば、こうした施設について、維持費や管理体制について市区町村で責任を持つ場合などは積極的に有効活用できるようにするべきと考えますが、所見をお伺いします。
〇谷川財務局長 現時点で利用されていない各局所管の財産につきましては、将来の利用開始までの間、有効に活用を図っていくべきものと考えており、とりわけ施設の利用に当たっては、区市町村が責任を持つ場合は、委員ご指摘のとおり積極的な有効活用を図っていくべきだと考えております。
〇谷村委員 ありがとうございます。ぜひお願いをしたいと思います。
今後、財務局が所管している普通財産はもちろんのこと、各局所管財産の有効利用について、財務局としてどういう活用を考えておられるのか、また財務局の今後の具体的な取り組みと、そして各局に対する財務局の役割についてお伺いいたします。
〇谷川財務局長 将来の利用予定があり、現在利用されていない各局所管財産につきましては、駐車場など市場性に着目した貸し付け、地域ニーズへの対応、局横断的な活用など、暫定的に活用していくことが考えられます。
これらを含め、各局所管財産の有効活用を促進するために、財務局に支援組織を十八年度から設置いたします。
具体的には、財産を所管する局に対しまして、活用ノウハウの提供や相談などの支援を行い、各局所管財産の有効活用をより一層促進してまいります。
〇谷村委員 各局所管財産についても、財務局が旗振り役になって暫定活用を推進していく、そしてそのための支援組織を設置するということですので、ぜひとも暫定活用の活性化、推進をお願いしたいと思います。
次に、青少年健全育成についてお伺いいたします。
私も青少年健全育成審議会の委員を三年半務めさせていただいております。毎月、知事の諮問を受け、青少年にとっての不健全図書を、都内一千人以上を超える協力員の皆さんと連携を図って有害図書指定をしたり、あるいは推奨映画の指定をするなど、青少年健全育成の一翼を担う審議会でございます。
私が務めさせていただいているこの三年半の間に、二度にわたり青少年健全育成条例も改正をされました。特に成人向け図書の自動販売機については、中が見えないようにする措置や、年齢識別装置の設置などが義務づけられたところでございます。
そこでまず、この成人向け図書の自動販売機に関する条例改正の効果についてお伺いいたします。
〇舟本青少年・治安対策本部長 平成十七年一月一日から施行されました自動販売機に係る改正条例の効果についてでございますが、昨年十二月末までの調査結果は、約七割の自動販売機で、フィルムを張るなど中が見えない措置がとられております。また、九割の自動販売機に年齢識別装置が取りつけられておりました。
条例に基づく措置がとられていない自動販売機につきましては、直ちに設置者に対し改善指導を行いました。
なお、平成十七年末の設置台数は、前年と比べ約三割減となっております。
〇谷村委員 着実に条例改正の効果があらわれているとのご報告でございました。
さて、昨年、東大和市の南街地域に、成人向け図書の自動販売機が突然設置をされました。商店街の通りの中で、学校にも比較的近く、そういった状況から、保護者からもPTAからも大変な苦情が寄せられていたわけでございます。
ことしの一月十六日、地元の東大和市の尾又正則市長と公明党の市議会議員の方たちと一緒に、PTAの方たちとその成人向け自動販売機の視察をさせていただきました。実際にそのときは、見えない措置もしっかりされていて、年齢識別装置もあり、むしろきちんと調査をし確認をすると、都条例にかなった自動販売機であるという裏づけをするようなことになったわけでございます。
しかし、そのときに、PTAのある方から、谷村さん、夜行ってみてくださいというお声をいただきまして、改めて夜行ってまいりました。すると、中から電気がこうこうとついておりまして、見えない措置が施されているどころか、逆に全部中が外から見えるわけですね。見えない措置は、簡単にいえば解除されておりました。
そこで、翌日、青少年健全育成審議会で、こうした状況をご報告させていただいたところでございます。
青少年・治安対策本部の職員の方たちが、こうした成人向け図書の自動販売機については、毎月毎月きちんと見回りをされて、審議会に毎月ご報告をされております。その設置状況、運用状況について事細かくご報告をいただいておりますけれども、しかし、その職員の方が見回っていらっしゃる時間帯をお尋ねしますと、職員の勤務時間に回っているということなんです。朝九時から夕方五時四十五分まででしょうか。
とすると、業者は、そういう時間だけ見えない措置をしっかりして、年齢識別装置も稼働させていれば、そこは都条例にかなった自動販売機ですよということになるわけです。これはだれが見ても、いつ行ってもそういう状況になるわけですけど、実態としては、夜はこうこうと中から光が照らされて、全部不健全図書が見えるわけでございまして、まず、こうした時間帯を改めていただきたい、これが一点。
そして、この東大和市南街に設置されました自動販売機につきましては、東京都からも指導していただきました。私自身も、二月二十日にこの自動販売機の設置業者の社長さんとお会いをいたしまして、直接地域の皆さん、PTAの皆さんのお声をお伝えいたしましたところ、ご理解をいただきまして、二月中には営業を中止し、三月には撤去するというふうに約束をしてくれたわけでございます。
そこで、この自動販売機の廃止届がきちんと東京都にその後出されたかどうか、そして、成人向け図書の自販機の見回りのあり方について見直しを求めたいと思いますが、見解をお尋ねします。
〇舟本青少年・治安対策本部長 お尋ねの東大和市に設置されていました当該自動販売機につきましては、三月七日に廃止届が都知事あてに提出されております。
また、自動販売機の実態調査についてでありますが、今まで主に昼間帯に行っておりましたけれども、実際そうしたケースがございましたので、今後は警視庁と連携を強化いたしまして、夜間の稼働実態についてもよく調査をいたします。
〇谷村委員 ありがとうございます。警視庁とも連携を深めて対応していただくということで、ぜひともよろしくお願いをしたいと思います。
次に、この青少年健全育成に関しまして、新たな課題、青少年を取り巻く有害環境の新たな問題といたしまして、子どもたちが大変多くの時間接しているといわれておりますテレビゲームへの対策が大変重要になっております。
昨年六月には、神奈川県で初めて、その条例を生かして、ゲームソフトに対して有害図書指定がなされております。東京都はどうするんだというお声を、この間ずっと私どももいただいてきたわけでございますけれども、東京都としては、ゲームのメーカーや販売店などとともに設置をしたテレビゲームと子どもに関する協議会で、このゲーム問題に取り組んでおられます。
都は、この協議会で、ゲーム業界に対して具体的にどういうことを求められたのかお伺いいたします。
〇舟本青少年・治安対策本部長 テレビゲームの中には、青少年の健全育成を阻害するおそれのある残虐な内容のものがあります。
業界団体は、ゲームの内容に応じた年齢区分を行っているといっておりましたけれども、業界のいうこの区分というのは、あくまで販売の目安にすぎないために、たとえ十八歳以上対象という表示のあるゲームでも、子どもが買える実態が現にありました。
そこで、こうした残虐なゲームを子どもが購入できないようにするため、都は協議会の席上で、十八歳未満販売禁止の明確な表示を求めました。
さらに、子どもが過度に長時間ゲームで遊ぶという問題に対しましても、この協議会で検討することを求めております。
〇谷村委員 テレビゲームと子どもに関する協議会では、都の要請に対して、業界として新たな自主規制の仕組みが示されたようでございますけれども、自主規制の内容と、それに対する都の取り組みについてお伺いをしたいと思います。
〇舟本青少年・治安対策本部長 二月に開催した第三回目の協議会におきまして、業界側から、残虐なゲームにつきましては、新たに十八歳未満販売禁止の区分を設けて、そのことを明確に表示して子どもに売らないという旨の表明がありました。
都としましては、今後、販売店に立入調査をするなどしまして、自主規制が適切に行われているかを確認いたします。
〇谷村委員 この問題は、事業者側の取り組みだけではなく、何といっても重要なのは、各家庭における保護者の役割だと思います。平成十八年度、来年度には、心の東京革命で、インターネットやゲームについて家庭のルールづくり事業を推進すると伺っております。保護者の意識啓発も、ぜひとも進めていただきたいことを要望しておきます。
次に、ベビーホテルについてお伺いしたいと思います。
保育サービスを提供する施設の一環として、このベビーホテルがあります。ショートステイの保育サービス版といっていいわけですけれども、このベビーホテルの実態が思わしくないようでございますけれども、都が把握しているベビーホテルの実情について明らかにしていただきたいと思います。
〇平井福祉保健局長 都に届け出のあるいわゆるベビーホテルは、平成十七年十二月一日現在で、施設数が二百九十二、利用児童数は約四千人でございます。施設数は、届け出制を開始した十四年度に比べまして約二割増加しております。
また、十六年度に実施した立入調査におきましては、二百七十一の施設中二百二十六の施設で、都の基準に適合していない点がございました。その内容の主なものは、保育従事職員の配置不足、非常災害に対する設備の不備などでございます。
〇谷村委員 昨年十二月に厚生労働省の調査が発表されましたけれども、全国のベビーホテルが年々増加しているにもかかわらず、八割の施設が国の定めた指導監督基準に適合しないまま運営をされているという結果でありました。このベビーホテルに対する指導を強化するべきと考えますが、見解を伺います。
〇平井福祉保健局長 都は、ベビーホテルに対しまして、毎年、全施設を対象として事前通告なく立入調査を行うなど、従来から徹底した運営指導や検査を実施しております。
また、不適正な保育内容や保育環境など重大な問題のある施設に対しましては、繰り返し指導し、改善が図られない場合は、勧告をした上で施設名を公表するなど厳格な対応を行い、適正な保育水準の確保に努めております。
今後とも、区市町村と連携を図りながら、ベビーホテルに対する適切な指導監督を行い、特に劣悪な施設に対しては、事業の停止や施設の閉鎖も含め、厳しく対応してまいります。
〇谷村委員 どうもありがとうございました。(拍手)
〇鈴木(貫)副委員長 谷村孝彦委員の発言は終わりました。
この際、議事の都合によりおおむね十五分間休憩いたします。
午後三時十六分休憩
平成17年第1回定例会 一般質問
2005.3.2
〇議長(内田茂君) 一番谷村孝彦君。
〔一番谷村孝彦君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕
〇一番(谷村孝彦君) 第十六期都議会の最初の定例会である平成十三年第三回定例会の直前、米国同時多発テロが発生しました。当時、石原都知事はワシントンDCに滞在中で、そのご経験から、直後の所信表明では、都市行政における危機管理の重要性を提起されました。それに応じて、我が党から、首都圏全体で機能できる危機管理組織、いわゆる首都圏FEMAの提案をいたしました。
これを受け、石原都知事の英断とリーダーシップにより、都に危機管理監の配置、八都県市に情報連絡体制の確立がなされたことは、テロの対応にとどまらず、国の中央防災会議が指摘する首都直下地震へ立ち向かう態勢の基盤が既に整っているといっても過言ではないと思います。
この九・一一を境に、国際社会における安全保障のあり方も大きく変わり、アフガン、イラクにおけるテロとの戦いなどを経て、今世界的な米軍の再編、いわゆるトランスフォーメーションが具体的に進行し、在日米軍の再編についてもさまざまな議論が行われております。こうした中で、横田基地の軍民共用化の実現が目前に迫りつつあります。そこで、横田基地の軍民共用化について伺います。
国が取り組むべき騒音問題への対応などの課題も残っておりますが、多くの旅客や貨物が横田空港を利用することにより、多摩を中心に、埼玉、神奈川、山梨、長野なども含め、大きな経済波及効果が期待されております。平成十一年度に都が実施した調査によれば、横田空港の民間航空需要は、二〇一五年度で国内線二百六十万人、国際線二百三十万人と予測され、その経済波及効果は一千三百八十億円、雇用創出効果は八千三百人と推計されております。
しかしながら、平成十一年度当時と共用化の骨格が具体的に見え始めた現在では、算出条件も大きく異なりつつあります。そこで、軍民共用化による経済波及効果や需要予測について、現段階で改めて実施する必要があると思いますが、知事の見解を伺います。
今後、共用化を進めるに当たっては、あくまで経済効果や雇用創出効果を拡大できる方向を目指すべきであります。地元への経済波及効果は、旅客ターミナルビルなど空港関連施設の建設段階から発生をします。私の地元である武蔵村山市には、横田基地に隣接した場所に広大なスペースが存在し、旅客ターミナルビルなどの立地に適していると、地元にはひそかで熱い待望論があります。
軍民共用化を進めるに当たっては、こうした空港関連施設の建設を初め、周辺基盤整備や騒音対策など、地元に密接に関係する課題も多くあります。しかし、最近の新聞報道によれば、横田基地の軍民共用化について、都の頭越しで日米両政府の議論がなされているようであります。地元自治体の意見、とりわけ選挙公約にも掲げて推進してこられた石原都知事の声、つまり東京の要望も十分担保されるべきであります。
国に対して地元の十分な意見の反映を求めながら、軍民共用化を進めるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
なお、これは要望ですが、横田基地の軍民共用化が実現すれば、周辺の基盤整備の必要性が急速に高まります。特に道路、鉄道などの交通ネットワークの整備は不可欠であり、そこに愛知万博で運行されるリニアモーターカーなどによる新しい交通システムの導入を検討すべきであります。近い将来の課題として提案しておきます。
次に、多摩都市モノレールについて伺います。
多摩都市モノレールは、平成十二年一月に、多摩センターから上北台までの約十六キロ区間で開業以来、乗客数が年々増加し、今では一日当たり十万人を超える人が通勤や通学に利用しております。多摩都市モノレールは、この地域の南北交通を確保するとともに、沿線のまちづくりや地域の活性化促進機能をあわせ持ち、多摩の振興になくてはならない存在であります。
全国の多くの鉄道会社は、乗客数が伸び悩み、特に第三セクターによる鉄道、軌道は、どこも大変厳しい経営環境に置かれております。しかし、多摩都市モノレールは、都や沿線五市による経営支援もさることながら、多摩都市モノレール株式会社みずからも、開業時から惜しまぬ経営努力を続け、着実な成果を上げつつあります。
そこで伺いますが、多摩都市モノレール株式会社の経営努力と、これに対する都の評価、また、最近の利用状況や経営状況、及び上半期の営業損益が初めて黒字となった平成十六年度決算の見込みと乗客数の見込みについて伺います。
昭和四十七年以来、多摩都市モノレール構想を推進してきた萩谷勝彦前議員の後継者として、私は、関係各位の皆様とともに、まずは上北台から箱根ケ崎までの延伸に全力で取り組んでいく決意を改めて表明しておきます。
次に、多摩の観光振興策について伺います。
都立東大和南公園の一角に、第二次世界大戦における米軍機の機銃掃射の傷跡が残る旧日立航空機株式会社変電所があります。東大和市文化財に指定され、市が管理を行い、都も建物周辺の敷地を同様のモニュメントで整備するなど、訪れる人たちに平和のとうとさを訴える貴重なエリアとなっております。
先月、東大和市から都に要望が出されましたが、東大和南公園のこの一角を、例えば平和の広場などと名づけて、案内表示板の設置、及びパンフレットやホームページで紹介できるよう強く要望しておきます。
さて、その旧変電所の建物で、先月、「多摩の戦跡」と題した多摩地域の戦争の傷跡を写真で紹介するパネル展が開催されました。多摩地域には、この旧変電所と同様の戦災建造物などが四十カ所以上ありますが、余り知られることのないまま、その存在は風化しつつあります。こうした貴重な史跡を保存し、多くの都民に紹介できるように、案内標識や解説板などを整備するとともに、マップなどを作成するなどして、隠れた史跡に手を加えれば、観光資源として生まれ変わります。
多摩には、史跡、歴史遺産、あるいは公園や豊かな自然、文化施設、さらには地域の産業祭りも含めて、各種のイベントも実施されております。近隣市町村が連携し、一体的な観光資源として売り出すため、広域的な観光振興の取り組みを進めていくべきと考えますが、所見を伺います。
次に、臨海副都心の観光まちづくりについて伺います。
臨海副都心は、さまざまな観光資源を有し、常に新たな情報を発信するなど、未来性が感じられるエリアであり、水と緑の豊かな多摩地域からも数多くの都民が訪れております。
都は、昨年三月、臨海地区観光まちづくり基本構想の中で、十六年度行動計画を取りまとめておりますが、その実施状況と成果について、まず伺います。
臨海副都心には個性的な施設が多数集積し、多くの観光客でにぎわっておりますが、それぞれの施設は非常に魅力的ではあるものの、臨海副都心全体として見ると、一体感に欠ける印象が否めません。
平成十七年度には、まち開き十周年を迎えます。六本木ヒルズや汐留などとの地域間競争に打ち勝つために、このまち開き十周年の佳節に、域内企業と施設が連携してイベントを行い、臨海副都心全体を一つのエリアとして有機的にPRしていくことが必要と考えますが、所見を伺います。
次に、小学校の教員配置について伺います。
小学校への不審者の侵入、殺傷事件が後を絶ちませんが、去る二月十五日には、大阪寝屋川市の小学校で三人もの教員が殺傷されるという、大変に痛ましい事件が発生しました。子どもたちが学び、生活する学校は、本来、最も安全なところでなければならないという当たり前の常識を一日も早く取り戻さなければなりません。
東京都では、学校の安全を守るために、学校一一〇番や、昨年度からはスクールサポーター制度を始めるとともに、区市町村教育委員会や各学校現場においてもさまざまな工夫を凝らした取り組みが進められております。
先日、小学校の校長先生方と懇談する機会がありましたが、その折、ある校長先生は、学校現場において男性教員が極端に少ないということも、小学校への侵入、殺傷事件が後を絶たない遠因になっているのではないかと指摘しておりました。
寝屋川市の事件の後、埼玉県のある小学校で警察の協力を得て行った、本番さながらの侵入者対策訓練の模様をテレビニュースで放映しておりましたが、人質役になった女性教員は、訓練だとわかっていても、どうしようもなくおびえてしまったと語っておりましたが、先ほどの校長先生の指摘もあながち間違いではないとの感を深くしました。
確かに、ここ数年来、小学校教員の男女比率はおおむね三対七となっております。学校現場では女性教員が圧倒的に多く、学校によっては、二対八という極端にバランスを欠いた例もあると聞いております。一学年に四クラスある、ある小学校では、一年から四年までの十六人の担任の中で、男性教員は二人しかおりません。高学年の五、六年でそれぞれ二人、この学校全体の担任教員の男女の比率は二五対七五という状態となっております。
また、公立学校統計調査によると、平成十六年五月一日の時点で、教員の男女比率が三対七を超える学校は、一千三百四十一校一分校の都内全公立小学校のうち三百九十五校に上り、全体の二九・四%を占めております。この中で男女比率の最も大きい例は一五対八五で、二校も存在すると聞いております。このような極端な不均衡は是正すべきであります。
先ほど例に挙げた小学校で、五、六年生の高学年に数の少ない男性教員を配置している理由として、修学旅行や林間学校、移動教室などの宿泊を伴う学校行事で、ふろやトイレなどの対応に、どうしても男女の均衡が必要だからということでありました。さらに聞いてみると、低学年でも、例えばプールでの水泳指導や運動会、体育館での学校行事の設営、問題行動の多い児童の指導などで、数少ない男性教員に重い負担がのしかかっているとのことでありました。
こうした学校現場の要請にこたえるために、人事上の配慮のほか、例えば、教職課程の学生の活用や大学生のプレーリーダー、有償ボランティアや学校補助員などの導入、あるいは安全確保のための常駐のスクールガードなどを導入すべきであると思います。
都教育委員会は、教員の男女比率が極端に偏った学校における学校運営の状況をどう認識し、どう対応しようとしているのか、所見を伺います。
これから数年は、団塊の世代の教員が大量に退職していく時期に当たります。教職員の構成が大きく変化する中で、学校運営が安全かつ円滑に行われるよう最大限の努力を払うべきであります。都教育委員会に強く要望いたします。
最後に、制度融資について伺います。
都は、十七年度制度融資の目標額を十六年度と同様の一兆七千五百億円とし、第三者による事業承継を対象とした新たなメニューの創設などでさらに充実を図るとしております。私は、このことを高く評価するとともに、中小企業が利用しやすい制度にするための運用面の改善が必要であると思います。
まず大切なことは、保証人にかかわる中小企業の負担を軽減することであります。民間金融機関のいわゆるビジネスローンの多くは、第三者連帯保証人を既に不要としており、国においても包括根保証制度を見直す法改正が行われました。
都の制度融資においても、中小企業ではなかなか引き受け手を見つけることのできない第三者連帯保証人について見直す必要があると思いますが、見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事石原慎太郎君登壇〕
〇知事(石原慎太郎君) 谷村孝彦議員の一般質問にお答えいたします。
まず、横田基地の軍民共用化についてでありますが、これまで日米両政府に早期実現を求めてまいりましたけれども、先日、先ほど申しましたように、防衛庁もやっと一人前の扱いを受ける形で、2プラス2という日米安全保障協議会が開催されました。そこで具体的な協議が行われる段階に入りましたが、機はようやく熟しつつあると思っております。
ご指摘のとおり、共用化が実現すれば、首都圏の逼迫した航空需要に対応することが可能となり、経済波及効果も、単に首都圏だけでなく、日本全体に大きな作用があると思います。
共用化を実現する上での交通網の改善や騒音対策など、都や地元市町に関する多くの課題もございますが、これを先行してやるというのもなかなか難しいことでございまして、まずとにかく、私は、あそこからたくさん飛行機を飛ばすことだと思うんです。
今、日本航空や全日空が何となく足踏みしているのがありますが、構わないからやっちまえと。それだったらほかの第三の空港、要するに航空会社に思い切ってシェアを渡すぞというと、うろうろしているんですけれども、いずれにしろ、あそこでお客がたくさん歩き出せば、国だって都だって、要するにインフラの整備をせざるを得ないんで、まずとにかく、あそこから飛行機をたくさん飛ばすということを私は先行してやるべきだと思っております。
こうした課題に対して、国が、我々地元自治体の意見を踏まえて責任を持って対応することが必要でありますけれども、とにかく飛行機を飛ばすことで、あの飛行場のユーティリティーを示すことで、付随して経済効果が出てくるということだと私は思います。
今後とも、地元の市町の理解と協力を得ながら、国に対米交渉の促進を強く働きかけ、軍民共用の早期実現を図ってまいります。
次いで、軍民共用化の経済波及効果などについてでありますけれども、地元などの広範な理解を得て軍民共用化を推進する上で、航空需要や経済波及効果を正確に把握することが必要不可欠であるとは思います。しかし、これも、やってみればわかること、また、やってみなきゃわからないこともございますが、いずれにしろ、推計に当たっては、民間機の便数や使用する機種、ターミナルなどの施設規模等、共用化の具体的な形態が定まることが前提であります。
何を狂ってか、アメリカに気兼ねして、ある会議で外務省が、十五機なんてばかなことをいいまして、そんなものなら返す必要ないじゃないかという反論がアメリカからありましたが、そういうところが日本の外交の、何を考えているか、本当に拙劣というか、おずおずおずおずした嫌な姿勢でありまして、それはこちらが責任で修正いたしました。
今後も、軍民共用化の進捗状況を見ながら、交通経済の専門家であります、一橋大学の、今、学長になりました杉山武彦さんに調査の依頼を――この人は交通論の専門家だそうでありますけれども、これによって、首都圏西部の地域の産業、物流、交通などにいかなる構造的な影響を与えるかを考察し、必要な検討を進めていただきたいと思っておりまして、予算の措置もいたしました。
その他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
〔教育長横山洋吉君登壇〕
〇教育長(横山洋吉君) 教員の男女比率が極端に偏った学校におきます学校運営の認識と対応についてのお尋ねでございますが、各学校におきましては、校長が、学校運営等が円滑に行われるよう校内組織を編成しまして、各学校の実情に即した運営を行っております。お話しの教員の男女比率が極端に偏った学校における宿泊を伴う行事等の指導につきましては、教員の役割分担や指導体制などを工夫して実施しているところでございますが、教員にはさまざまな役割がございますことから、男女比率が極端に偏らないことが望ましいと考えております。
都教育委員会としましては、今後とも学校運営等が円滑に進むよう教員配置に努めますとともに、学校において、ご指摘の対応などの点も含めまして、男女の教員がそれぞれの特性を生かした指導を行うなど、実情に即した運営が一層充実するよう区市町村教育委員会に対しまして指導助言を行ってまいります。
〔都市整備局長梶山修君登壇〕
〇都市整備局長(梶山修君) 多摩都市モノレールに関する三点のご質問にお答えいたします。
まず、多摩都市モノレール株式会社の経営努力についてでございますが、収入の確保策として、初乗り運賃や通学定期の割引率を見直すなど需要喚起を図るとともに、沿線施設と提携した企画乗車券の発行、車体のラッピング広告の導入などにより増収を図ってまいりました。あわせて、支出の面では、人件費や経費を平成十二年度から十五年度までの四年間で約二十七億円削減してきたところであります。
こうした経営努力により、平成十六年度で営業損益の黒字が見込まれておりますが、経常損益は依然として赤字であることから、今後も引き続き経営努力を進めていく必要がございます。
次に、多摩都市モノレールの利用状況及び経営状況についてでございますが、多摩都市モノレールは、全線開業から五年余りがたち、多摩地区の重要な公共交通機関として、一日平均十万二千人が利用しております。経営状況は、平成十五年度決算で見ますと、営業損益は五億二千万円、経常損益は十九億一千万円と、それぞれ赤字となっておりますが、いずれも前期と比べて損失は減少してございます。
最後に、平成十六年度における決算見込みについてでございますが、利用者の増加により営業収益は増加し、営業費用は経費の削減を進めることから、営業損益は約四千万円の黒字になると見込まれております。経常損益は引き続き約十二億五千万円の赤字になりますが、前期と比べて赤字額は約六億六千万円減少するものと見込んでおります。乗客数につきましては、前年度と比べて一・五%増加の一日平均十万四千人と見込んでございます。
〔産業労働局長関谷保夫君登壇〕
〇産業労働局長(関谷保夫君) 観光施策及び制度融資に関する二点のご質問にお答え申し上げます。
まず、多摩地域における広域的な観光振興の取り組みについてでございますが、多摩の各地域が観光地として魅力を向上させるには、地域の特性を生かした観光資源の開発や利用の促進に加えて、広域的な連携が重要でございます。
そこで、それぞれの地域の取り組みを生かし発展させるため、今年度、多摩地域の市町村を対象としてブロック会議を設け、相互に密接な情報交換を開始いたしました。また、十七年度からは、複数の市町村にまたがる観光まちづくりに関する推進組織の設立などを支援してまいります。こうした取り組みを通じまして、観光ルートの開発を初め広域的な観光の取り組みを促進してまいります。
次に、制度融資の第三者連帯保証人についてでございますが、制度融資では、五千万円を超え八千万円までの無担保保証については、代表者の個人保証に加え、第三者連帯保証人を徴求することとなっておりますが、これまでも、借り受ける者が第三者に保証人を依頼することが困難であるなどの事情を考慮し、真にやむを得ない場合に限定するなどの運用を行ってまいりました。
しかし、円滑な中小企業金融を行っていく上で、保証人にかかわる中小企業の負担を軽減することは非常に重要なことでございますので、制度融資におきましても、今日の第三者連帯保証をめぐる状況の変化等を踏まえまして、その徴求について一層の改善を図ってまいります。
〔港湾局長成田浩君登壇〕
〇港湾局長(成田浩君) 臨海副都心の観光まちづくりについての二点のご質問にお答えいたします。
まず、臨海地区観光まちづくり行動計画についてでございます。本年度は、これまで十六件の事業を実施してきたところでありまして、主なものといたしましては、りんかい線国際展示場駅からビッグサイトまでの屋根つき回廊の整備や、国内外の観光客向けのポータルサイトの立ち上げ、外国語併記の案内板設置等が挙げられます。
こうした進出企業との連携による取り組みにより観光まちづくりの機運が高まり、地域の利便性や魅力が向上した結果、昨年の記録的な猛暑や台風の影響にもかかわらず、来訪者は、これまでと同等の年間四千万人を超えたところでございます。十七年度も、こうした成果を踏まえまして、地域で連携した取り組みを継続的に行うことにより、さらなる来訪者の増加とまちの活性化に努めてまいります。
次に、臨海副都心の企業間連携によるPRについてでございます。臨海副都心では、これまで、企業の連携で地域全体を巡回する無料バスの運行や電子マネーの導入により、来訪者の利便性向上に取り組んでまいりました。
十七年度はまち開き十年目に当たりますが、三周年、五周年という節目の年を迎える企業も多く、まち全体でタイアップいたしまして事業展開を行うまたとない機会でもございます。このため、企業等による協議会を立ち上げ、具体的な事業連携について企画するとともに実施してまいります。例えば、来年度開通十周年を迎えます「ゆりかもめ」を軸に、各駅で周辺企業と連携イベントを行うなど、まち全体のにぎわいを継続的につくり出し、来訪者の心が躍るようなさまざまな取り組みを進めてまいりたいと考えております。
平成16年第2回定例会 一般質問
2004.6.9
○副議長(中山秀雄君) 一番谷村孝彦君。
〔一番谷村孝彦君登壇〕
○一番(谷村孝彦君) 初めに、観光振興について伺います。
知事は、昨年の第一回定例会施政方針の中で、東京の夜景を観光振興策の一環として位置づけられました。皇居のライトアップについても提案され、みずから先頭に立って行動されておりますことは高く評価いたします。また、その実現を強く期待するものであります。
さて、過日のゴールデンウイークに、夜景評論家として有名な丸々もとお氏のプロデュースによる、東京夜景ルーム・エキシビション二〇〇四が、ホテルニューオータニのタワー棟三十階のワンフロアを貸し切って開催されました。私も招かれて参加いたしましたが、都心からの眺めを三方向のコンセプトに分類し、日比谷、銀座方面をアーバンサイド、新宿、渋谷方面を摩天楼サイド、赤坂、六本木方面を東京タワーサイドとして、ホテルの各部屋の窓がそのまま夜景を映すスクリーンと化し、訪れた人を十分に堪能させておりました。
夜景を学問ととらえた夜景学においては、日没の赤みを帯びた空がたそがれに移る最後の十分の間に、ブルーモメントという瞬間があるといいます。それは、バックステージ、つまり、空全体が暗やみへと移行するにつれ、まちの営みがそれこそ、たそがれの空をバックステージとして、実にさまざまな光彩を放ち、空と地上が見事なコントラストを描いて人々を魅了するとしています。そして、このブルーモメントがとりわけ美しいといわれているのが新宿高層ビル群なのであります。
しかし、残念なことに、さきのイベントの際の都庁の姿は、ゴールデンウイークということもあって、窓明かり一つなく、ブルーモメントに光彩を放つことがないまま、やがて高層ビル群の中で寂しく暗やみに消えてしまいました。
ことし三月に都が出した観光まちづくり基本指針では、まちが持つ観光資源を分析し、課題を発見すると指摘しております。
平成十一年以来、都庁のライトアップは財政的理由で中止されていますが、夜景の価値を認めず、観光を産業と位置づけていないころの判断としては仕方のなかったことかもしれません。しかし、私は、都庁のライトアップを再開すべきと考えます。
先週、新宿のあるホテルの総支配人の方と懇談をしました。外国人観光客はまだまだ少ないとのことであります。宿泊税などを活用して、都庁のライトアップが再開されれば、大変にありがたいとのことでありました。
都は、外国人観光客六百万人の誘致を目指しているわけでありますから、費用が問題というのであれば、毎日ではなく、長時間ではなくても、例えば、ゴールデンウイークや年末年始の観光シーズンに限って、都庁舎の最高層部分だけでもライトアップを再開してはどうでしょうか。
観光とは「光を観る」と書きます。まさにライトアップであります。ライトアップで都庁から観光振興の明かりをともし、皇居のライトアップ実現へのステップとしてはいかがでしょうか。知事の見解を伺います。
さらに、過日開催された東京港開港記念式典でも、前述の丸々氏が招かれて講演し、東京港の夜景のすばらしさを改めて強調されました。丸々氏は、東京夜景百景の選定を提唱しておられますが、東京港についても広く都民に親しんでもらうため、その夜景を都民にもっとPRすべきであります。
具体的には、東京港夜景十景を選定し、ホームページなどで公表すれば大きな関心を呼ぶと思いますが、見解を伺います。
また、昨年度、都は、臨海地区観光まちづくり基本構想の提言を受け、今年度は具体的な取り組みを進める段階にあると聞いております。
臨海副都心の中でも、お台場からの夜景は大変に魅力的であり、まず手始めに、お台場からの夜景を新しい観光資源として活用すべきであります。あわせて見解を伺います。
次に、商店街における人材育成について伺います。
今、商店街では、商店主の高齢化や後継者不足が極めて深刻な問題となっており、都の調査においても、従業員四人以下の都内小売業者の四割近くは、自分の代で廃業したいと答えております。この問題をこのまま放置すれば、空き店舗が増加して、地域経済に深刻な影響を与えるばかりでなく、コミュニティの崩壊にも拍車をかけることになります。
商店街を担う若手人材の育成は急務であり、都は、昨年度から、進め若手商人育成事業を実施し、若手商人の中から次代を担う人材を着実に育てるという取り組みを進めてまいりました。
我が党は、さきの第一回定例会において、こうした事業に加え、広く若者の中から、商売のおもしろさを知り、商人を志す人を輩出する仕組みとして、高校生などを対象とした商人インターンシップ事業の実施を提案したところ、実施に向けて検討するとの答弁を得たところであります。
将来の商店街や商店を支える人材づくりを目指す、商人インターンシップ事業のその後の進捗状況について伺います。
次に、東京港の保安対策について伺います。
昨年の第三回定例会において、我が党は、官民一体で行う合同保安訓練の実施を具体的に提案いたしました。これを受けて、先月、東京港の晴海ふ頭において、首都圏の治安を脅かす密輸、密入国等の組織犯罪を水際で阻止するための合同保安訓練が、港湾局ほか警視庁など五百名が参加して実施されたことは、高く評価するものであります。
先月末には、アルカイダのメンバーの疑いのある外国人が日本国内で逮捕され、国民に強い衝撃を与えました。現在、国会では有事関連七法案の審議が行われておりますが、厳しい国際情勢を反映して、テロ対策は喫緊の課題となっており、我が国の生命線でもある港湾を何としてもテロから守らなければなりません。
そこで、今後とも、このような合同保安訓練を繰り返し実施するとともに、速やかに国際テロをも想定に加え実施すべきであります。所見を伺います。
あわせて、これまで本会議でさまざまな議論を重ねてまいりましたが、船舶と港湾施設の保安対策強化を目的とした改正SOLAS条約がいよいよ来月一日に発効し、待ったなしの状況となりました。この改正SOLAS条約に東京港は確実に対応できるのかどうか、進捗状況を改めて伺います。
次に、都が発注する公共工事に関連して伺います。
第一点目に、公共工事を受注した企業は、多くの場合、建設業法に基づき、工事の一部を下請企業に発注しております。そのため、都として、良質な工事の履行を確保するためには、施工管理の上で、元請と下請を良好な関係に保つ必要があります。しかし、都の発注工事の中には元請企業に問題があり、下請代金をめぐるトラブルの発生など、弱い立場にある下請企業がしわ寄せを受けているケースがあります。
私は、これまで、こうした相談を幾度か受けてきました。ところが、工事発注元の財務局には、元請と下請間のトラブルについて相談窓口がありません。都市整備局の建設業課がこうした苦情を受け付け、指導していますが、現状の仕組みでは、必ずしも発注元の財務局と情報の共有がなされていないことなどから、結果的に、公共工事に関する苦情や問題点の指摘が、次回の公共工事の発注の際に生かされていないケースが出てきます。
不良不適格な元請企業を排除していくためにも、財務局と都市整備局を初め、都全体で情報の共有が可能となる新たな仕組みづくりが必要であります。所見を伺います。
二点目に、中小企業を取り巻く環境は、改めて申し上げるまでもなく、依然として厳しい状況にあり、公共事業の受注機会を提供する自治体は、中小企業支援に果たす役割が極めて大きいといえます。
とりわけ、都が発注する契約案件は年間二十数万件、一兆七千億円規模に上り、不況にあえぐ中小企業の経営において大きな比重を占めております。金融機関の貸し渋りなどもあり、経営資金の確保ややりくりに経営者が絶えず頭を痛めているのが中小企業の実情であります。
そのため、都から受注した契約代金については、運転資金として回すため、契約履行後、速やかな支払いを必要としている企業が多いわけであります。しかし、最近、ある企業から、契約上の支払いが来ても、都から百四十五万円の受注代金が支払われず、問い合わせをしてみると、事務手続が重なっているので、さらに三週間はかかると平然と説明をされた、都がこんなことでいいのでしょうかという相談が私のところに寄せられました。この企業は、昨年度だけでも、三つの局の仕事で五回も受注代金が契約期日に支払われなかったといい、実名を出しても構わないので、都の姿勢を正してほしいと訴えていました。
いいかえれば、都が支払い期日を守っていない実態を指摘すれば、次から仕事を受注できなくなるので、これまでは声を上げられなかったというのであります。たとえ、こうした事例が全体のわずか数%であったとしても、年間で二十数万件を発注している都全体では、相当な数に上る可能性があります。
中小企業が百万円、二百万円の資金繰りに奔走している中、都のこうした実態が看過されるならば、都のすべての中小企業対策が色あせてしまいます。早急に実態を調査し、改善策を講じるべきであります。
見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事石原慎太郎君登壇〕
○知事(石原慎太郎君) 谷村孝彦議員の一般質問にお答えいたします。
都庁のライトアップについてでありますけれども、私、都庁が前にやったと知りませんでしたんですが、設備はまだ残っているんでしょうか。──それで、費用を聞きましたら、大体一晩四時間ぐらいともして、つけて、一万二千円だそうですよ。東京タワーが、点灯時間、日暮れごろから午前零時までで二万四、五千円。一万二千円ぐらいなら、費用対効果からいったってなかなか目立つと思うんですよ、このバブルの塔を照らすと。ただ、東京タワーと違って、高いところに一つ建っているんじゃなしに、周りに高層ビルがありますから、どれだけ見ばえがするか心配な気がいたしますが、施設が残っているならやってみるのも一つの案だと私は思いますな。
いずれにしろ、夜中にこれ、ただ置いておくだけじゃなしに、いろいろ使ってみようということで、昨年十月、北展望室にもカフェバーをオープンしましたし、一方、この都庁舎は多量のエネルギーを消費する大規模な施設ですから、地球温暖化防止などを環境対策の視点から、省エネルギーに率先して取り組むことをやっておりますので、その一方で、一晩一万二、三千円かけて照らすのかというクレームもつくかもしれませんが、しかし、費用対効果の問題で、これで新宿に人が集まれば、夏でも光をともすと虫が集まってきますから(笑声)観光客の新宿への吸引力になればいいんじゃないかと思いまして、観光振興と環境対策との双方の調和をどうとるか、いろいろ試行錯誤あるでしょうけれども、やってみましょう、一回。
他の質問については、関係局長から答弁いたします。
〔港湾局長成田浩君登壇〕
○港湾局長(成田浩君) 四点のご質問にお答えいたします。
まず、東京港の夜景についてでございますが、光と闇が織りなす夜景には、人々の心に安らぎを与え、時空を超えた世界へといざなう魅力がございます。
東京港の夜景には、レインボーブリッジや臨海副都心コンテナふ頭、さらには海を挟んだ都心のビル群など、個性豊かなさまざまなスポットがございまして、多くの都民や内外の観光客にも楽しんでいただきたいと考えております。
今後は、このような夜景を港湾局ホームページや臨海地域の情報誌などを通じて積極的に都民に紹介していくとともに、ご提案の東京港夜景十景につきましても、さらに新たな魅力を引き出す創意工夫をしながら検討を進めてまいります。
次に、お台場からの夜景についてでございますが、お台場からの景観、特に夕景から夜景は、大きな広がりを持つ海や空という自然と大都市東京の景観が幻想的に溶け合った、他では見られない景色でございまして、東京の名所の一つになり得るものと確信しております。
このため、こうした夕景や夜景をさらに多くの方々に楽しんでいただくよう、進出企業等の協力も得まして、おだいばビーチを灯籠で彩るような新しいイベントを展開していきたいと考えております。
今後、夜景も大切な観光資源の一つとしてとらえ、お台場以外でも夜景の楽しめるまちづくりを進めてまいります。
次に、合同保安訓練の実施についてでございますが、水際の危機管理におきまして、官民一体となった訓練を繰り返して実施することが極めて重要であることは、ご指摘のとおりでございます。
先月、晴海ふ頭で、不審船の接岸や不法入国者の潜入を想定した訓練を実施したところでございますが、引き続き東京港におきまして、国際テロを具体的に想定し、海上保安部を初めとする関係機関と連携して、洋上の船舶や着岸した旅客船でのテロリスト捕捉訓練を近く実施いたします。
こうした国際テロを阻止するための合同訓練を通じて、関係機関の連携強化と現場対処能力の向上を図り、東京港における水際の危機管理対策に万全を期してまいります。
最後に、改正SOLAS条約への対応についてでありますが、緊急に整備が必要なフェンスやゲートにつきましては、今月末の完成に向けて、現在精力的に工事を実施しております。
また、運営面におきましては、保安対策専任スタッフの配置に加え、改正SOLAS条約が発効する七月一日からは、巡回や警備をさらに強化いたしまして、東京港の主要な国際ふ頭で二十四時間監視体制を構築いたします。
引き続き、監視カメラや照明設備等の整備につきましても、本年度内の完了を目途に鋭意取り組んでまいります。
東京港が今後とも日本を代表する国際貿易港として発展していくため、港湾の保安対策に全力を挙げ、世界に信頼される安全な港づくりを推進してまいります。
〔産業労働局長有手勉君登壇〕
○産業労働局長(有手勉君) 商人インターンシップ事業についてのお尋ねにお答えいたします。
現在、本事業の早期実施に向けまして、商店街や教育庁と、時期や内容などについて協議をしているところでございます。
この事業は、これまでの先駆的な商業高校の取り組みを、商店街振興の観点から発展的に展開するものでありまして、商業高校の生徒が商店経営や商店街活動に積極的に参加し、商店街も若者の新鮮な感覚を事業に生かすなど、高校生と商店街双方にとって有意義な体験となるよう工夫をしていきたいと考えております。
こうした体験を通じて、高校生が商売のおもしろさや魅力、商店街の役割などを実感することにより、将来の商店街を支える新たな担い手の創出につなげていきたいと思っております。
〔財務局長櫻井巖君登壇〕
○財務局長(櫻井巖君) 契約制度の運用に関する二点のご質問にお答えいたします。
まず、不良不適格企業排除の新たな仕組みづくりについてであります。
都が発注する公共工事の適正な履行を確保するためには、元請企業と下請企業の間で、建設業法で定める適正な関係が確保されることが重要であります。そのため、建設業法違反で行政処分を受けた企業に対しましては、これまでも、建設業法所管の都市整備局から情報の提供を受けまして、入札参加の指名停止措置を講じるなど、不良不適格企業の排除に努めてきております。
今後、都市整備局との連携、協力を強化しまして、企業情報の共有化、各局への情報提供など、不良不適格企業を排除できる新たな仕組みづくりに取り組んでまいります。
次に、契約代金の支払いについてであります。
都の標準契約書では、履行完了検査合格後、支払い請求を受けた日から起算しまして、工事請負で四十日以内、それ以外では三十日以内と期限を定めております。
都は、この規定にのっとりまして、速やかな支払い手続に努めているところでありますが、今後とも、期限の遵守を図るため、支払い状況を調査の上、契約代金支払いの手続が適切に行われるよう、各局の是正指導に努めてまいります。
平成14年第4回定例会 一般質問
2002.12.11
〇議長(三田敏哉君) 一番谷村孝彦君。
〔一番谷村孝彦君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕
〇一番(谷村孝彦君) 初めに、災害時の危機管理体制について伺います。
知事は、本定例会所信表明で、新しく都に危機管理監を設置することを表明されました。また、七都県市では、仮称広域防災・危機管理対策会議を組織し、その常設事務局を都に設置することになりました。これまで、東京版FEMAを提唱し、首都圏FEMAを推進してきた者の一人として、高く評価するものであります。
米国はこのたび、国土安全保障省を設置し、その中にFEMA、連邦危機管理局も、沿岸警備隊やシークレットサービスなどとともに統合されることになりました。危機管理の体制は、常に状況に応じて機能し効果が発揮されるよう改編していく必要があります。
先日、私は、四十七都道府県の中で唯一、危機管理の担当官を特別職として配置している兵庫県に赴き、任命された防災監青砥謙一氏にお会いしてまいりました。危機管理監に与えられる権限について、例えば警察、消防、自衛隊に対する関与、また、電気、ガス、水道等のライフライン組織に関する指揮権などについて、法律上の制約がある中で、青砥氏が精いっぱい努力されている様子を伺ってまいりました。発足して六年、危機管理監にとって一番の課題は何かとの私の問いに、同氏は即座に、何といっても危機管理監のもとに実動部隊が存在していないということであり、現状では、指示、要請はできても、命令はできないと答えられました。
都が危機管理監を配置するに当たっては、その権限を明確にし、危機管理監のもとに実動部隊を配置し、知事を強力に補佐できる体制を整える必要があります。見解を伺います。
さらに、危機管理監は、平常時には各局の危機管理体制を調整しながらも、緊急時には、直接、各局の危機管理対応部門に迅速な指揮命令ができる体制が必要であります。そして、情報統括部門には、警察、消防、自衛隊からの人材の配備もすべきであります。このような危機管理監の役割と権能及びその直属組織の体制について、知事の見解を伺います。
次に、都立高校の修学旅行について伺います。
私は、都立高校関係者との懇談の中で、毎年実施をされている修学旅行に、経済的理由で参加できない生徒が必ずいること、長引く経済不況の中で、そうした生徒がふえている実態を知りました。残念なことには、経済的理由で中途退学を余儀なくされる生徒の多くは、修学旅行への不参加が退学への直接的な契機になるという、切実な声を耳にいたしました。まことに憂慮すべき事態であります。確認したところ、経済的理由で修学旅行に参加できなかった生徒は、中途退学した生徒を差し引いても、昨年度、都内全体で四百十九人もおりました。
教育庁は、平成十一年度末に、国内修学旅行の保護者負担は税別で八万五千円以下とする旨の通知を出しております。しかし、翌平成十二年度では、百三十八校でこの上限額を上回る保護者負担金を徴収しており、昨年度、十三年度でも、五十一校がこの通知違反をしております。
平成十三年度各会計決算特別委員会での質疑の結果、教育庁は改めて今年度の実態調査をすることになりましたが、今年度においても、この上限額を上回る高校があると聞き、学校関係者の対応には深い憤りを持つものであります。
修学旅行については、ここ数年で旅行業界全体の価格破壊が進行し、かなり安価になっているにもかかわらず、修学旅行だけは依然として高い費用を強いられているといった数多くの批判が上がっております。
私の調査によれば、その原因は二つあります。一つは、教育庁が定めている保護者負担の上限額が高いということであり、もう一つは、旅行業者の選定状況であります。
まず第一に、設定されている保護者負担の上限額、税別で八万五千円については、例えば愛知県では六万五千円、三重県では税込み六万六千円で、北海道や沖縄へ行っております。それに比べて、東京は二万円以上も高い設定なのであります。
大手旅行会社などが企画している旅行ツアーの場合、都立高校で実施している修学旅行と同条件で同時期のものであっても、三万八千八百円から四万、五万、六万円台の費用で、北海道、沖縄へのツアーが組まれております。まして修学旅行の場合、二人部屋に五人程度の生徒が宿泊をし、食事もさほど高価なものではなく、旅行会社やホテル業者からしてみれば毎年の固定客でもあり、むしろ逆に割引がなされてもおかしくない状況なのであります。
したがって、教育庁が設定している上限額は現状と乖離しており、生徒や保護者のさまざまな事情を考慮するならば、この際、上限額を引き下げるべきであります。明快な見解を伺います。
第二に、旅行業者の選定方法についてであります。
都立高校においては、通常、ほとんどが二年時に修学旅行を実施しており、行き先を決定するのは、一年時の一学期にPTA総会などで了解を得て、学校長が決定をしております。しかし実際は、修学旅行の行き先はほぼ決定済みで、PTA総会は、形式的に保護者の了解を得る、単なるセレモニーの場にすぎません。したがって、毎年多額の費用負担を強いられる保護者や生徒の希望をもっと取り入れてほしいとの声が強く上がっております。
事情をよく調べると、新学期前の三月に、新入生の担任や学年主任が決まった段階で、一年以上も先の修学旅行の行き先を、旅行業者からの情報提供だけでほぼ行き先を決定してしまうのだという声が、修学旅行に携わっている学校関係者から寄せられております。それを裏づけるように、昨年修学旅行を実施した都立の全日制高校百九十八校のうち、実に九五%の学校が、特定の旅行業者によって取り扱われているという事実が判明したのであります。都内全域の都立高校の生徒約四万五千人、加えて教師約二千六百人が参加することによってもたらされる、総額約四十億円の都立高校の修学旅行産業の寡占化、そこに保護者負担額が下がらない原因があったのであります。
教育庁が策定した学校徴収金取扱要綱では、修学旅行の契約は、複数の業者から見積書を出させ、業者選定委員会を設けて決定をすることとなっておりますが、現状は、とても競争性が確保されているとは思えません。学校教育の透明性、健全性の視点からも、見直すべきであります。明快な今後の対応を伺います。
なお、文部科学省の通達では、多くの生徒が修学旅行に参加できるようにすべきであるとしておりますが、都立定時制高校では、昨年、参加率が五〇%を切る学校が十二校もあり、全体で三割、七百三十三名の生徒が不参加となっております。特に定時制高校の修学旅行については、高い費用の見直しや実施期間等も含めて根本的に見直しを行い、一人でも多くの生徒が参加できるようにすべきであります。見解を伺います。
次に、国民健康保険証の個人カード化について伺います。
国民健康保険証を世帯員全員に一枚ずつ発行することは、平成十三年の法改正で既に決まっております。しかし、その際、当分の間は従前のままでよいとされたため、今日までその実施が見送られてまいりました。
国民健康保険証が世帯員全員に発行されれば、家族が同じ日に別々の医療機関にかかることが可能となり、また、家族が地方へ行く場合などにコピーを持たせるような不都合が解消されると同時に、カード化によって携帯しやすくなるなど、被保険者の利便性は大きく向上します。
来年度は国民健康保険証の書きかえ時期であり、まさに個人カード化すべき絶好のタイミングであります。国民健康保険証の個人カード化導入の進捗状況と今後の見通しについて伺います。
最後に、多摩都市モノレールについて伺います。
平成十年十一月、立川北から上北台までの一期区間が開業しましたが、先日、延べ乗客数が一億人を突破したとの発表がありました。モノレールの開業は、地域住民の利便性の向上はもとより、まちづくりにも大きく貢献するなど、多摩の発展に欠かせない効果をもたらしてきました。そこで、改めて、多摩都市モノレールの地域に果たしてきた貢献について、具体的に伺います。
また、箱根ヶ崎への延伸については、二市一町の長年の悲願であり、モノレール導入のための土地区画整理などに努力を重ねております。先ほど、倉林議員への質問に対する答弁もありましたが、地元住民は、新青梅街道拡幅が始まることを心待ちにしております。この沿線地域では、日産村山工場の跡地開発計画の検討が進み、仄聞するところによりますと、この跡地北西部には大規模商業施設などの建設が検討をされております。横田基地の活用も視野に入れるならば、公共輸送機関の確保は不可欠であり、箱根ヶ崎への延伸は、交通不便地域の解消にとどまらず、地域開発の受け皿、そして都市活動を支える基幹的交通インフラとして、新たな意味合いを持ってくると思います。
地域住民の悲願である将来の多摩都市モノレールの延伸について、引き続き取り組んでいただくことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事石原慎太郎君登壇〕
〇知事(石原慎太郎君) 谷村孝彦議員の一般質問にお答えいたします。
この日本自身のうちにも、また世界全体にも、いろいろな危機が現実に起こっているわけでありますが、翻って我が身を眺めますと、驚くほどそれに対する準備といいましょうか、対策が講じられておりません。
私も、繰り返して申しましたが、横田の問題で昨年ワシントンに参りまして、前日ウォルフォヴィッツと訪ねたペンタゴンが、翌朝、目の前で物すごい火炎を上げて燃えているのを見て慄然といたしましたが、そういう体験も踏まえてですね、この日本に限って見ましても、驚くほど過去の経験や知見の整理がついておりません。それがなくして、どうして十全な対策ができるかと思うんですが、例えば東京周辺を眺めてみますと、首都圏を構成している七都県市の個々の県なり政令指定都市と政府を結ぶ電話線はあっても、県対県、市対市のネットワークというのは全然確保されておりませんで、何かのときに一体どこへ、だれに電話していいかわからぬ状態であります。
そういうものもきちっと整理し直そうということで、自然災害を初めとする多様な危機から都民の生命と財産と、そして首都の機能を守るためには、これは全庁的な危機管理体制を整備することが急務であると認識いたしました。このため、平常時から情報を一元的に集約して、危機に際して指揮命令を混乱なく行えるように、来年四月、新たに局長級の危機管理監を設置いたすことにしました。また、現在の災害対策部門を抜本的に見直して、危機管理監直属の組織体制を構築するつもりでございます。
先ほど兵庫県の例をいわれましたが、知事には、警察なり消防の監督権はありますけど、自衛隊に対する指揮権はございませんで、これは要請という形で、できるだけ早く協力を取りつけるつもりでおりますけれども、いずれにしろ、肝心のネットワークが、あるようでなかったというのは重大な欠陥でありまして、そういうものの整備から、都民、国民の負託にこたえるような管理体制を造成していきたいと思っております。
他の質問については、教育長及び関係局長から答弁します。
〔教育長横山洋吉君登壇〕
〇教育長(横山洋吉君) 都立高校の修学旅行に関します三点の質問にお答え申し上げます。
まず、修学旅行経費の上限額についてですが、修学旅行の生徒一人当たりの経費につきましては、平成十二年三月に、保護者負担の軽減などを図る観点から、学校徴収金取扱要綱を策定しまして、上限額を税別で八万五千円以下と定めたところでございます。
しかし、お話のとおり、経済的な理由で参加できない生徒がいることや、他県において既に八万五千円を下回る上限額を定めている状況もありますことから、修学旅行の意義や目的に留意をしながら、早期に上限額の見直しを行ってまいります。
また、各学校に対しては、定められた上限額を超えることのないよう指導を徹底してまいります。
次に、修学旅行の契約方法についてですが、修学旅行の契約に当たりましては、学校内に設置をしました業者選定委員会において複数の指名業者を選定した上で、東京都契約事務規則に準拠して、入札等により業者を決定しておりますが、今後、より一層の競争性を確保するために、都におきます入札・契約制度改善のための実施策を参考としながら、指名業者に対して個別に仕様説明を行う方法とするなど、契約手続の改善を図ってまいります。
最後に、定時制課程の修学旅行についてですが、修学旅行は、学校の教育課程に位置づけられた教育活動でございますことから、本来、すべての生徒が参加するものでございますが、お話のように、夜間定時制におきましては、仕事や経済的な理由などから参加できない生徒がいることは承知をいたしております。
都教育委員会としましても、今後とも、修学旅行の趣旨を損なうことなく、生徒が参加しやすい日程を工夫したり、パック旅行等の活用によりまして費用の低額化を図るなどして、一人でも多くの生徒が参加できるよう、各学校を指導助言してまいります。
〔総務局長赤星經昭君登壇〕
〇総務局長(赤星經昭君) 危機管理体制の整備についての質問にお答え申し上げます。
自然災害を初めといたします多様な危機に対処するためには、迅速的確な指揮命令のもと、庁内各局の危機管理部門が連携して取り組む体制を構築する必要がございます。このため、来年四月、災害時に知事を直接補佐する危機管理監を設置いたしまして、そのもとへ、各局への指揮命令、調整機能を持つ実動指令部門を設け、総合的な防災体制の向上を図ってまいります。
〔福祉局長川崎裕康君登壇〕
〇福祉局長(川崎裕康君) 国民健康保険被保険者証の個人カード化についてのご質問にお答えいたします。
都内の区市町村及び国民健康保険組合を合わせた八十四保険者のうち、既に個人カード化を実施しておるのは三保険者でございます。被保険者証の次の更新時期でございます平成十五年四月に実施を予定しておりますのが三十一保険者でございます。
都としては、個人カード化が被保険者の利便性の向上に資するものであることから、できるだけ早期に個人カード化が図られるよう、保険者に対し助言、指導をしてまいります。
〔都市計画局長勝田三良君登壇〕
〇都市計画局長(勝田三良君) 多摩都市モノレールの地域の発展に対する効果についてのお尋ねにお答え申し上げます。
乗客数は着実に伸びてきておりまして、先月半ばには累計で一億人を達成いたしました。このことは、モノレールが通勤通学の足として定着してきたものと認識しております。
沿線では、宅地開発や住宅建設が進み、人口も増加傾向にございまして、立川駅地区では、再開発などの効果と相まって、来訪者がこの四年間で一六%増加をいたしました。このように、多摩都市モノレールは沿線地域の発展に寄与しているものと受けとめております。
平成13年第4回定例会 一般質問
2001.12.12
〇副議長(橋本辰二郎君) 一番谷村孝彦君。
〔一番谷村孝彦君登壇〕
〇一番(谷村孝彦君) 初めに、首都圏FEMAについて伺います。
危機管理の基本は、強力な指揮系統のもとで、さまざまな行政組織を有機的に運用することにあります。そのモデルとして参考となるのが米国連邦緊急事態管理庁、いわゆるFEMAであり、我が党は平成七年以来、機会あるたびに東京版FEMAの創設を訴えてきました。
本年九月一日に実施された総合防災訓練で、初めて米軍横田基地が活用され、都庁、警察、消防、自衛隊組織も含め、各組織間の有機的連携が試みられました。その後、九月十一日には米国同時多発テロが発生し、我が党は、第三回定例会において、東京版FEMAを設置すべきであると提案をしたところであります。
これに対して石原都知事は、まだFEMAなるものについて精通しておりませんので、今後参考にして七都県市の首長さんたちにも建言すると答弁し、去る十一月七日の七都県市サミットで首都圏FEMAの創設を提唱され、さらに、本定例会における所信表明においても、公明党提案のFEMA創設について述べられたことは、高く評価するものであります。そこで、首都圏FEMA創設に向けた知事の決意を伺います。
また、首都圏FEMAの確立を目指し、当面の課題となるのは、一つ、七都県市にまたがる災害協定の見直し、二つ、災害時における消防、警察のバックアップ体制の見直し、三つ、自衛隊との連携強化、四つ、七都県市の災害対策本部のネットワーク化、五つ、常設の事務局並びに拠点施設の設置などが挙げられます。以上五点についての率直な見解を伺います。
次に、福祉改革について伺います。
地域での自立を支える利用者本位の新しい福祉を実現するには、高齢者や障害者など、だれもが住みなれた地域で自立した生活ができる社会をつくり、必要なときに必要な福祉サービスを選択できる仕組みをつくることが重要であります。そのためには、選択できる福祉サービスの量と質を拡充するとともに、多様な事業者が参入し、サービスの質の向上を競い合ってこそ、質の高い福祉サービスが提供できると考えます。
そこで伺います。
第一に、痴呆性高齢者グループホームなど、地域でのケアつき住宅を早急に整備する必要がありますが、国の制度では、社会福祉法人には補助制度があるのに、民間企業にはありません。
そこで、このような参入障壁をなくし、グループホームなどに民間企業の参入を促進するために、都は積極的な支援をすべきであります。所見を伺います。
第二に、利用者が自分のニーズに最もふさわしいサービスを選択できるようにするためには、サービスの内容や質を比較できる、信頼の高い情報が必要です。それには、専門的な知識を持つ第三者が、客観的に外からサービスの内容や質を評価し、その評価結果を利用者に広く情報提供する仕組みを早急に構築していかなくてはなりません。
利用者保護のための福祉サービスの第三者評価並びに情報提供システムの構築について、所見を伺います。
第三に、知的障害者や痴呆性高齢者の方々が抱えている問題や相談は、福祉サービスの利用から金銭管理の問題、また、相続や契約トラブルなど、さまざまな問題にまたがっています。しかし、これらの問題に総合的に対応するシステムがありません。
利用者のトラブルを未然に防止し、問題が起きた場合には迅速かつ的確に対応するために、ワンストップとなる総合相談体制を、都の支援のもと、身近な自治体である区市町村に設置する必要があると考えます。都の支援策について伺います。
次に、多摩の市外局番について伺います。
この問題については、これまでも長年にわたり都議会で議論されてきたところであり、我が党におきましては、私の前任である萩谷勝彦前議員が、昭和四十二年以来一貫して議会で取り上げ、町田市選出の谷口卓三前議員も同様に取り組んできたところであります。
そうした流れを受け継ぎ、私は、去る九月二十八日の総務委員会において、多摩の市外局番を統一化し、新たに〇四化のための検討委員会の設置を提案いたしました。
現在、多摩三十市町村の三分の一を超える十一市で、同一市内に市外局番が複数存在しており、中には三つや四つに分かれている市もあります。また、同じ市外局番の〇四二や〇四二四番であっても、NTTの単位料金区域の関係から、通話には市外局番からかけ、市外通話料金を払わないと通じないところが多くあるのが実態であります。
我が党の提案を受けて、都は、早速、去る十一月十五日、都と多摩の市町村の担当者とNTT東日本の担当者を交え、初会合を開いたところであり、迅速な対応を高く評価するものであります。
そこで、多摩全域を六つの料金区域に分割し、多摩の市外局番統一化の障害となっている単位料金区域制度について伺います。
本格的な情報通信時代を迎え、インターネット電話による国際通話料金がわずか三分十円という時代となり、また、全国どこでも三分二十円という通信会社も登場している今日であります。それに比べ、多摩都民は、同一市内でも市外通話料金を払わなければならないという理不尽な状況に置かれているのであります。
旧郵政省の電気通信番号に関する研究会でも、高い通話料金の原因である単位料金区域制度の問題点が指摘されており、この際、多摩の市外局番の統一化のために、単位料金区域の一本化を都として強力に働きかけるべきであります。都の見解と対応策について明確な答弁を伺います。
次に、多摩都市モノレールについて伺います。
多摩都市モノレールは、昨年一月に、多摩センターから上北台間の十六キロメートルが開業しました。これにより南北方向の交通アクセスが格段に強化され、地域の交通機関として親しまれるとともに、沿線地域の活性化に大きな役割を果たしております。
こうした中、利用者数も、採算ベースがとれるといわれる十一万六千人の目標に対し、最近ではその約九割の十万人に達していると聞いております。これまでの利用者拡大や営業収入拡大のための対応について伺います。
また、沿線の五市が、平成十一年度から十五年度までの五カ年で、総額七十五億円の無利子貸し付けを行うなど、経営基盤の強化が図られ、上北台から箱根ヶ崎への次期整備路線の事業化が現実味を帯びてきたと考えます。この次期整備路線は、運輸政策審議会でも明確に位置づけられており、それに先行して、沿線では土地区画整理事業が取り組まれるなど、導入空間確保に向けた着実な努力が行われております。
上北台から箱根ヶ崎までの多摩都市モノレールの延伸事業化に向けて、地元の要望にこたえるべきであります。見解を伺います。
次に、多摩地域の保健所改編について伺います。
都は、十月二十五日、多摩地域の保健サービスの再構築として、現在十二ある多摩の保健所を七つに減少させる案を発表しました。ある市長が市議会に報告をしたところによりますと、衛生局の説明を受けた東京市長会では、地方分権の流れだといって、自分たち、都で決めてしまって、我々市をパートナーと思っていないとか、市町村に何から何まで押しつけて、非常に高圧的で乱暴であるなど、大変な反発があったようであります。今月に入っても、多摩の市長が保健所改編などを取り上げ、多摩軽視であると都政に対して強い懸念を示していることが相次いで報道されております。
そこで伺います。
第一に、都はこうした多摩の各自治体の反応をしっかり受けとめ、信頼回復に努めるべきであります。見解を伺います。
第二に、多摩地域の保健サービスの再構築は、地域住民にとってどのようなメリットがあるのか。
第三に、二次保健医療圏に一カ所の保健所を配置するという案は、多摩の保健所数の削減を意味します。しかし、これまで衛生局長は、我が党や東大和市に対して、村山大和保健所の早期建設に向けて努力すると述べてこられました。今回の都の案と矛盾する従来の発言をどう説明するのか。東大和市議会では、超党派の全議員が署名を行い、村山大和保健所の存続と早期本建設を求める意見書を決議する予定と伺っております。村山大和地域の住民が納得できる明快な答弁を求めます。
最後に、電子投票について伺います。
さきの臨時国会で、地方選挙に電子投票を導入する、いわゆる電子投票法が成立しました。現行制度は、投開票事務に多くの人手や費用がかかりますが、電子投票制度は、これを効率化する切り札として、総務省を中心に研究が進められ、広島などのように導入を目指している自治体もあります。電子投票制度は、セキュリティーなど検討しなくてはならない課題はありますが、多くのメリットもあり、これからの制度として注目されています。
そこで、都選挙管理委員会の電子投票制度に対する評価と現在の調査検討状況を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事石原慎太郎君登壇〕
〇知事(石原慎太郎君) 谷村孝彦議員の一般質問にお答えいたします。
首都圏版FEMAについてでありますが、私は、実は九月十一日にワシントンにたまたまおりまして、その機能について目の当たりにし、非常に評価を高くいたしました。当時、二千機を超す飛行機がアメリカじゅうを飛び回っておりましたが、FEMAの発動で、ほとんど短時間に強制的にダイブアウトをしまして、テロを防いだといいましょうか、そういう措置が非常に早かったのは、非常に印象的でありました。
一方、我が国では、縦割り行政のために、非常に統一的、機能的な行動をとる体制が整備されておりません。まして前回の各省庁の統廃合で、また一層、本当は統一されなくちゃいけない機能が違う省庁に分割された形になりまして、当事者たちは非常に懸念を抱いておりますが、いずれにしろ、国を待っておられませんから、何といっても、国家の頭脳部分、心臓部分でありますこの首都圏を、テロを含めた危機から守るためにも、そういう組織というものは必要だと思われます。
広域災害から、いずれにしろ首都圏三千三百万人の生命と財産を守るためには、おっしゃるとおり、首都圏版のFEMAを立ち上げることが必要であると思いまして、さきの七都県市の首脳会議でその構想を提案しまして、専門家に依頼してつくったドラフトを提示しまして、きのうも木内議員からの提案がありましたが、今後、やはり常設の組織をつくって、持ち回りではなくて、こういった機能というものを首都圏のために確保していくことが必要だと思っております。
ことしのビッグレスキューで、九月の実動演習の前に、七月に、いわゆる図上演習として――図上といっても、何も紙を広げてやるのではなくて、オフィスからオフィスに情報を伝達することで、一つの架空の災害を各箇所に幾つか設定しまして、それにどう対処するかということを、主にテレビと電話で連絡し合ってやりましたが、そういう連絡の機能というのはいかに大切かということ、例えば、そういう災害に及んで、どこに電話をしたらいいかということすら今まで確認されていなかったものが固定されました。そういうことから始めて、私は、一刻も早く、国に先んじてでも、この首都圏のためのFEMAというものを確立し、機能させることが肝要だと思っております。
その他の質問については、関係局長から答弁いたします。
〔知事本部長事務代理次長三宅広人君登壇〕
〇知事本部長事務代理次長(三宅広人君) 首都圏版FEMAについてのご質問にお答えいたします。
首都圏版FEMAの具体化に向けては、関係機関との協議や関連する法制度の見直しなど、さまざまな課題がございます。都といたしましては、早急に庁内に検討、調整のための専管の体制を整備するほか、ご指摘の課題も含めて七都県市の場に提起し、合意を得ることができるよう努めてまいります。
また、この夏、関係機関と連携して東京都が実施しました図上訓練は、情報ネットワークを強化する上で有意義でありましたので、今後、七都県市や自衛隊も加わった大規模かつリアリティーの高い図上訓練を共同で実施することを検討しております。これらの取り組みを通じて、首都圏における総合的な危機管理体制の充実を図ってまいります。
〔福祉局長前川燿男君登壇〕
〇福祉局長(前川燿男君) 福祉改革に関連しまして、三点のご質問にお答えいたします。
まず、福祉サービスの事業主体の多様化についてでありますが、福祉の分野において、質の高いサービスを十分に供給していくためには、NPOや民間企業など多様な事業主体をサービスの提供者として参入させ、活発な競い合いを実現することが必要であります。
都は、こうした観点から、今年度、認証保育所制度を創設いたしましたが、今後、他の福祉分野におきましても、一層の施策展開を図っていく考えでございます。お話しの痴呆性高齢者グループホームにつきましても、その整備促進を図るため、来年度から民間企業への整備費補助を都独自に実施する方針でございます。
こうした取り組みにより、福祉分野における参入障壁を克服し、利用者本位の福祉の実現に向け、一層努力をしてまいります。
次に、サービス評価と情報提供についてでありますが、利用者本位の福祉を実現するには、第三者の目でサービスを客観的に評価をし、その結果を都民に幅広く提供していく仕組みをつくることが重要であります。そのためには、信頼できる評価機関を数多く育成するとともに、評価結果を取りまとめ、わかりやすい形で都民に提供していくことが必要でございます。
こうした観点から、都は、来年度、評価のレベルを確保することを目的として、中立的な機関である評価サポート機構(仮称)を設置し、評価機関の認証や評価者への研修などを実施する方針でございます。また、これとあわせて、ITを活用した総合的な情報提供の仕組みを構築してまいります。
最後に、地域における利用者保護の仕組みについてでありますが、痴呆性高齢者や障害者が、地域の中で安心して生活できるようにするためには、福祉サービスに関するさまざまな相談、苦情、権利侵害などに的確に対応できる仕組みを整備することが重要な課題でございます。こうした需要は、身近な地域で総合的、一体的に受けとめることが不可欠でありますが、現実には、区市町村や社会福祉協議会など複数の機関がそれぞれ個別に取り組んでいるのが実情でございます。
都としては、今後、こうした現状を改め、利用者からの相談などにワンストップでこたえられるよう、総合的な利用者保護の仕組みづくりに取り組む区市町村を支援していく方針でございます。
〔総務局長大関東支夫君登壇〕
〇総務局長(大関東支夫君) 多摩の市外局番についてお答えいたします。
多摩の市外局番の統一化を図るため単位料金区域を一本化することは、住民の要望に沿うものと考えますけれども、その実現に当たりましては、通信事業者の経営上の問題や法律改正の課題もございまして、国等において総合的な検討が必要であると、このように認識しております。
都といたしましては、IT革命がもたらす電話サービスをめぐる環境の変化などを踏まえつつ、多摩の市町村との密接な連携のもとに、国や通信事業者に強く働きかけてまいります。
〔都市計画局長木内征司君登壇〕
〇都市計画局長(木内征司君) 多摩都市モノレールについての二点のご質問にお答えします。
まず、会社の経営努力についてでございます。
多摩都市モノレール株式会社では、利用者の拡大や増収を目指しまして、通学定期の割引率の拡大、一駅区間の運賃の百円への引き下げ、さらには企画乗車券の販売等に努めてまいりました。
また、動物をデザインした車両に加え、この十一月からは、車体を利用した広告の第一号として、ラッピングモノレールの運行を始めるなど、運賃以外の面においても増収に努めてきたところであり、今後とも、このような経営改善の努力を会社に求めてまいります。
次に、箱根ヶ崎延伸の事業化の取り組みについてでございます。
本路線につきましては、ご指摘のとおり、運輸政策審議会答申で位置づけられているほか、測量や環境予測など各種調査を実施してまいりました。加えて昨年からは、都、沿線の二市一町、会社で構成する計画調整会議において、最新のデータに基づいた輸送需要やこれに対応した運行計画、さらには適正な規模の施設や設備の計画等について論議をしているところでございます。
今後、会社の厳しい経営環境を踏まえつつ、事業採算性や導入空間の確保策を含め、さまざまな角度から検討を進めてまいります。
〔衛生局長今村皓一君登壇〕
〇衛生局長(今村皓一君) 保健サービスについて、三点のご質問にお答えいたします。
まず、多摩地域の保健サービスの再構築についてでございますが、都は、去る十月二十五日の市長会及び翌二十六日の町村会において、その考え方等について説明をさせていただきました。これに対しまして、幾つかの市町村から、これまでの経緯であるとか保健サービスの確保に関する懸念等が示されたことについては、真摯に受けとめなければならないと認識しております。
今後、再構築の趣旨などにつきまして市町村に十分説明をいたしまして、ご理解を賜れるよう努めてまいりたいと考えております。
また、再構築に当たっての地域住民のメリットについてでございますが、住民に身近な対人保健サービス等を市町村が実施することで、地域住民が、保健、医療、福祉に関するサービスを一体的に受けられることとなり、利便性が向上するものと考えております。
また、都の保健所につきましては、再編することで、広域的、専門的、技術的業務を発展、充実させ、これらの面から市町村を支援するとともに、健康危機管理分野などにおきましては、機動性を一層発揮することができるものと考えております。このように、都と市町村との適切な役割分担と協力により、地域住民が効率的かつ質の高い保健サービスを受けることが可能となると考えております。
終わりに、村山大和保健所の建設についてでございますが、これまで地元東大和市のご協力を賜りながら、建設用地を確保するなど、その実現に向け、努力をしてきたところでございます。
その後、財政的な理由での建設凍結や、また、多摩地域の保健サービスの再構築を検討する中で、地元自治体等のご期待に沿えなくなった状況については、今後とも、十分にご理解が賜れますよう誠意を尽くして説明をしてまいりますとともに、地域における保健サービスの一層の向上に向けて支援をしてまいりたいと考えております。
都といたしましては、地元自治体との連携を一層強化し、多摩地域の保健サービスを総体として向上させていこうと考えております。
〔選挙管理委員会事務局長南靖武君登壇〕
〇選挙管理委員会事務局長(南靖武君) 電子投票制度に関する二点のご質問にお答えいたします。
まず、制度の評価についてですが、電子投票の導入により、有権者の投票意思が正確に反映されることや、迅速で正確な選挙結果が得られることのほか、投票のバリアフリー化に役立つなどの効果がございます。
なお、費用対効果や投票方法の一体性確保等の点から見て、本来的には国政選挙と地方選挙で統一的に導入されることが望ましいと考えております。
次に、都選挙管理委員会における検討状況ですが、平成十一年九月に電子投票制度検討研究会を設け、区市町村の職員もメンバーとして参画し、選挙を執行する立場から、実務面、技術面の検討を行っているところでございます。
昨年十一月に取りまとめました中間報告において、投開票事務の現状と電子投票制度の導入に向けた課題を整理いたしました。現在は、これらの諸課題を実現、解決するための具体的方策を検討しており、今年度末には最終報告として取りまとめる予定でございます。
今後とも、区市町村と連携を密にし、適切に対応できるよう努めてまいります。








































